全日本モトクロス選手権 IA1
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA1に関する情報をお届けします。
Rd.09 10月8日 中国
RACE DATA
■大会名称:2006全日本モトクロス選手権 第9戦中国大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2006年10月8日(日)
■開催地:広島県/世羅グリーンパーク弘楽園
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ
REPORT
第2ヒートで、成田、出原が2-3位表彰台獲得
出原は総合2位
10月8日(日)、世羅グリーンパーク弘楽園(広島県)にて開催された、2006年全日本モトクロス選手権・第9戦中国大会。決勝では、A組2位の出原忍が3番手グリッド、B組3位の大河原功次が6番手、B組5位の釘村太一が10番手、B組7位の小池田猛は14番手、A組8位の小島太久摩が15番手、そして、ランキング争いで注目される成田亮がB組8位で16番手グリッドからのスタートとなる。
第1ヒート、スタートライン直後に数台による接触・転倒があったが、出原が熱田孝高(ホンダ)、溝口哲也(カワサキ)についで、3番手でオープニングラップを終える。出原は3周目に熱田をパスして2番手に浮上。6周目に熱田と福留善秀(ホンダ)にかわされるも、次周で3番手に返り咲く。しかし、徐々にトップの2台に離され、16周目に中村友則(カワサキ)に先行されると、そのまま4位でレースを終えた。レースは、序盤、溝口が先行するもラスト2周でトップに立った熱田が優勝。2位は溝口、3位は中村。
スタートラインの最もアウト側にポジションをとった成田は、2周目に前車の跳ね上げた土がゴーグル内に入り込んで視界不良になるアクシデントに見舞われ、急きょ、ピットインし順位を大きく落としてしまう。その後、追い上げるが12位に終わった。
第2ヒートでは、1コーナーへ熱田、出原、溝口、中村らが一斉に飛び込む。熱田に続き、2番手で1周目を終えた出原だが、徐々にトップから引き離されていく。その後方ではスタートをミスした成田が出原に迫り、10周目に入った時には順位が入れ替わる。さらに13周目以降、出原は、加賀真一(スズキ)と3番手を巡って大接戦。数周順位を入れ替え、一時、加賀に先行されるも、最後は出原が抑えきり、3位に入って、総合2位となった。
2番手に立った成田は、前を行く熱田を追うもかなわず、第6戦で負傷して以来最高位の2位表彰台を獲得した。
けがにより、長期欠場し前戦から復帰した小島は、12位、小池田が9位。釘村はトラブルにより1周目に、大河原はリアのパンクにより10周目にピットインし、それぞれ24位、25位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 熱田 孝高 | TEAM HRC | Honda | 32'46.725 |
2 | 溝口 哲也 | K.R.T. | Kawasaki | 32'49.088 |
3 | 中村 友則 | K.R.T. | Kawasaki | 32'54.613 |
4 | 出原 忍 | Jubilo RT | Yamaha | 33'02.423 |
5 | 戸田 蔵人 | Team SUZUKI | Suzuki | 33'07.407 |
6 | 増田 一将 | TEAM HRC | Honda | 33'18.988 |
7 | 大河原 功次 | 大河原レーシング | Yamaha | 33'23.972 |
8 | 田中 教世 | Honda | 33'28.176 | |
9 | 小池田 猛 | Jubilo RT | Yamaha | 33'29.898 |
10 | 小川 裕紀 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | 33'30.355 |
11 | 福留 善秀 | TEAM HRC | Honda | 33'41.615 |
12 | 成田 亮 | Jubilo RT | Yamaha | 33'49.145 |
13 | 釘村 太一 | Jubilo RT | Yamaha | 33'50.264 |
14 | 吉田 勝 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 33'52.999 |
15 | 納屋 望 | 住友ゴム工業 | Honda | 33'58.545 |
16 | 大薮 逸人 | グリーンクラブ&ジュニアライダーズ | Kawasaki | 34'19.211 |
17 | 辻 健二郎 | Yamaha | 34'19.397 | |
18 | 沼田 誠司 | TEAM JUDGEMENT | Honda | 34'20.264 |
19 | 小島 太久摩 | Jubilo RT | Yamaha | 34'38.109 |
20 | 小方 誠 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | -1 Laps |
23 | 片平 竜英 | モトハウスレースチーム | Yamaha | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 熱田 孝高 | TEAM HRC | Honda | 33'12.057 |
2 | 成田 亮 | Jubilo RT | Yamaha | 33'22.135 |
3 | 出原 忍 | Jubilo RT | Yamaha | 33'23.649 |
4 | 加賀 真一 | Team SUZUKI | Suzuki | 33'23.798 |
5 | 高濱 龍一郎 | Honda DREAM RT | Honda | 33'25.232 |
6 | 福留 善秀 | TEAM HRC | Honda | 33'42.696 |
7 | 溝口 哲也 | K.R.T. | Kawasaki | 33'50.905 |
8 | 吉田 勝 | グリーンクラブ&パーク神戸RT | Kawasaki | 33'54.588 |
9 | 小池田 猛 | Jubilo RT | Yamaha | 33'58.261 |
10 | 納屋 望 | 住友ゴム工業 | Honda | 33'59.788 |
11 | 辻 健二郎 | Yamaha | 34'02.018 | |
12 | 小島 太久摩 | Jubilo RT | Yamaha | 34'08.712 |
13 | 小方 誠 | SEKI Racing MotoRoman | Honda | 34'08.878 |
14 | 小川 裕紀 | グリーンクラブパーク神戸RT | Kawasaki | 34'22.611 |
15 | 大薮 逸人 | グリーンクラブ&ジュニアライダーズ | Kawasaki | 34'39.407 |
16 | 増田 一将 | TEAM HRC | Honda | 34'42.297 |
17 | 沼田 誠司 | TEAM JUDGEMENT | Honda | 34'45.096 |
18 | 池田 孝宏 | Redclubうず潮RC福山 | Honda | -1 Laps |
19 | 今井 隆充 | オートメント・グラスライダーズ | Suzuki | -1 Laps |
20 | 片平 竜英 | モトハウスレースチーム | Yamaha | -1 Laps |
24 | 釘村 太一 | Jubilo RT | Yamaha | -1 Laps |
25 | 大河原 功次 | 大河原レーシング | Yamaha | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 熱田 孝高 | Honda | 385 |
2 | 成田 亮 | Yamaha | 330 |
3 | 溝口 哲也 | Kawasaki | 293 |
4 | 増田 一将 | Honda | 291 |
5 | 出原 忍 | Yamaha | 251 |
6 | 小池田 猛 | Yamaha | 217 |
8 | 釘村 太一 | Yamaha | 209 |
10 | 大河原 功次 | Yamaha | 163 |
17 | 辻 健二郎 | Yamaha | 95 |
25 | 小島 太久摩 | Yamaha | 25 |
27 | 片平 竜英 | Yamaha | 19 |
COMMENT
出原忍選手談(4位/3位:総合2位)
「1ヒート目は腕上がりで順位を下げてしまい、悔しかった。とは言え、第2ヒートにその悔しさをバネに、というような気負いはなく、自分らしい走りに徹した。3位争いは、ちょっとしたミスも許されない大接戦だったが、そんな状況を結構楽しんでいた。岡山出身なので、ここは地元であり、多くのファンの声援があったからこそ、がんばれた。その結果、自分の力で勝ち取った表彰台は大きな意味がある」
成田亮選手談(12位/2位:総合4位)
「第1ヒート開始早々、ゴーグルの中に泥が入り、視界がゼロに近い状況になってしまったので、外して走行してみたが、今日はほこりが多く、そのまま走るには困難と判断しピットイン。その後は、少しでも多くポイントがとれるよう、最後まであきらめずに走ったので、順位は納得いかないが、気持ち良く走れた。第2ヒートでは1コーナー進入時にはらんで、順位を落としてしまった。もっと勢い良く追い上げようとしたが、日が落ちはじめ、ところどころ影ができてコースが見にくくなり、思うようにいかなかった。ジュビロの大きな旗を持って大勢の人が応援にきて下さっていたが、その方々に感動を与えるような走りには至らなかった。最終戦では、より多く勝って、ヤマハ車のポテンシャルをアピールしたい」
小池田猛選手談(9位/9位:総合6位)
「前戦から1カ月ほどのインターバルの間に、けがによる走り込み不足を補うべく、トレーニングを積んできた。レースではそれなりに調子を取り戻していたので、元気な走りを見せようとレースに臨んだが、まだまだ足りなかった。レース終盤になると体力もスピードも落ちてしまい、もっともっと自分を追い込んでいかなければと痛感した。最終戦までの限られた時間しかないが、最善を尽くしたい」
小島太久摩選手談(19位/12位:総合18位)
「けがした手首にはハードなコースということもあるが、自分の走りを取り戻しきれず、またセッティングも煮詰めきれないままに臨んだ第1ヒートは、レースになっていなかった。第2ヒートはサスペンションのセッティングを大きく変更。それが奏功し、1ヒート目よりもだいぶ乗りやすくなって、順位は落としたものの、最後まであきらめずに走りきれた。自分の走りにはまだまだだが、レースの感触をようやく取り戻した感じ。けがで遅れた分を取り戻すには、時間が全然足りないが、最終戦までにやれるだけのことをやって、良い走りができればと思う」
釘村太一選手談(13位/24位:総合21位)
「予選でのタイムは悪くなかったので、スタートを決め自分らしい走りで楽しいレースをお見せしたかった。しかし、両ヒートともにスタートがうまくいかず、思うようなレース運びができず、悔しい不完全燃焼のレースだった。抜いた相手に抜かれていてはだめ。残り1戦まで、少ない時間のなかでやれることは限られているが、ベストな体調で臨み、最後は思いっきり走りたい」
大河原功次選手談(7位/25位:総合16位)
「ここ数戦、結果を残せていないので、まずは転倒せず、着実に走って結果がついてくればと、レースに集中した。コースのところどころにギャップができていて、ラインを考えながらのレースだったが、集中力が途切れてしまい、第1ヒートでは、30分間攻めの姿勢を維持できなかった。そこで、第2ヒートでは、30分間集中力を保とうと臨んだが、スタートでミス。慌てず着実に一台ずつパスしていた矢先にリアがパンクしてしまった。1ポイントでも取れる可能性がある限り走り続けようと、再スタートしたがノーポイントに終わってしまった。今年はまだ表彰台に上がっていないので、最終戦では、粘り強い走りで、力まず着実にポジションをアップし、来シーズンにつなげていける走りをしたい」
光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談
「出原選手が意地を見せてくれた第2ヒートでは、成田選手と久々に二人そろって表彰台に上がることができた。1ヒート目に前車がかき上げた泥がゴーグルに入ってしまった成田選手は、運が悪かったとしか言いようがありませんが、けが以来、調子を落としていたので、2ヒート目の結果を復調の足がかりにし、最終戦はベストな走りを見せて欲しい。青森出身の成田選手にとってSUGOは地元のようなものなので、期待できるだろう。また、本大会には周辺のヤマハショップがお客さんとともに参集。ジュビロカラーを手に、コース沿いで大きな声援をいただき、選手たちの励みになったと思う。このような機会が、レースに関心を持ってもらうきっかけになれば幸い。そんな応援して下さるみなさんに満足いただけるような最終戦にしたいと思うので期待してほしい」