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レース情報

全日本モトクロス選手権 IA1

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA1に関する情報をお届けします。

Rd.08 9月3日 近畿

RACE DATA

■大会名称:2006全日本モトクロス選手権 第8戦近畿大会
■開催クラス:IA1クラス
■開催日:2006年9月3日(日)
■会場:奈良県/名阪スポーツランド
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ

REPORT

成田が総合6位

2006年全日本モトクロス選手権・第8戦近畿大会が9月3日(日)、名阪スポーツランド(奈良県)にて開催された。前回の第7戦東北大会から、約1カ月半のインターバルを経て再開された全日本モトクロス選手権。シーズンも佳境に入り、注目されるランキング争いでは、トップの熱田孝高(ホンダ)を、第6戦での鎖骨骨折というアクシデントを乗り切り、第7戦で復活したYZ450FMを駆る成田亮が18ポイント差で追う展開となっている。また、今シーズンの開幕直前に負ったけがのため欠場していた小島太久摩が、このレースで復帰した。

第1ヒートは、スタートからマルチ・クラッシュという波乱の幕開け。ホールショットを奪った溝口哲也(カワサキ)に続く福留善秀(ホンダ)が転倒し、後方につけるライダーが次々と転倒。ヤマハライダーたちが回避するなか、けがからの復帰を果たしたばかりの小島がこれに巻き込まれ、後方からのスタートとなってしまう。

その1周目を制したのは増田一将(ホンダ)、これに溝口、戸田蔵人(スズキ)、加賀真一(スズキ)、出原忍が続く。トップの増田は序盤からハイペースで後方との差を拡大し、8周目までに2番手の戸田に約10秒の差をつけるが、同周に転倒しそのままリタイヤとなる。かわってトップに立った戸田は、後方との差を保ちながら周回を重ねていく。

一方3番手以下の状況は、溝口と加賀、出原がバトルを、また釘村、成田、熱田がこれを数秒差で追う混戦模様。そんななか、熱田が8周目に出原の前まで順位を上げると、さらに10周目には、加賀、溝口の二人をかわして2番手となりトップの戸田を追う。また成田もこれに続き、11周目には5番手へポジションを上げるが、前方との差を詰めることができず、出原、釘村に福留を加えてバトルを展開。最後は5位福留、6位釘村、7位成田、8位出原となった。

トップ争いは、熱田が徐々に戸田との差を縮めて16周目に首位を奪うと、そのまま優勝。2位は戸田、3位は加賀となった。また、小池田は10位、小島は1周目のマルチ・クラッシュから挽回し15位、大河原はマシントラブルなどで20位となった。

第2ヒート、溝口がホールショットを奪うと、その後方に、増田、福留、戸田、そして成田が続く。またこのスタートの第1コーナーで大河原がクラッシュし、最後尾からのスタートとなってしまう。

序盤、トップグループの動きは、増田が3周目にトップに浮上。さらに成田も5周目までに戸田、福留をかわして2番手に上がり増田を追う。しかしペースの落ちない増田に対し、成田は安定せず、徐々にその差は広がっていく。また中盤以降は後方から追い上げてきた熱田、福留らにかわされ、最後は6位でゴールとなった。優勝は、3周目以降一度もトップを譲らなかった増田。2位は熱田、3位は福留。

出原はスタートを11番手とし、一時8番手まで順位を上げるも、15周目に転倒を喫し11位。スタート後12番手だった釘村は12位。小島は13位、小池田は14位、大河原は1周目の転倒でマシンにアクシデントが発生しリタイヤとなった。

RESULT Race.1

順位 ライダー チーム マシン タイム
1熱田 孝高TEAM HRCHonda32'55.845
2戸田 蔵人Team SUZUKISuzuki33'01.542
3加賀 真一Team SUZUKISuzuki33'09.975
4溝口 哲也K.R.T.Kawasaki33'18.454
5福留 善秀TEAM HRCHonda33'21.758
6釘村 太一Jubilo RTYamaha33'22.273
7成田 亮Jubilo RTYamaha33'24.727
8出原 忍Jubilo RTYamaha33'27.460
9高濱 龍一郎Honda DREAM RTHonda33'32.407
10小池田 猛Jubilo RTYamaha33'40.187
11辻 健二郎Yamaha33'46.007
12小方 誠SEKI Racing MotoRomanHonda33'49.730
13吉田 勝グリーンクラブ&パーク神戸RTKawasaki34'02.296
14北居 良樹Team SRMSuzuki34'06.527
15小島 太久摩Jubilo RTYamaha34'17.001
16小川 裕紀グリーンクラブパーク神戸RTKawasaki34'24.998
17田中 教世Honda34'42.288
18沼田 誠司TEAM JUDGEMENTHonda34'57.450
19大薮 逸人グリーンクラブ&ジュニアライダーズKawasaki-1 Laps
20大河原 功次大河原レーシングYamaha-1 Laps

RESULT Race.2

順位 ライダー チーム マシン タイム
1増田 一将TEAM HRCHonda32'27.942
2熱田 孝高TEAM HRCHonda32'33.755
3福留 善秀TEAM HRCHonda33'07.706
4戸田 蔵人Team SUZUKISuzuki33'11.522
5北居 良樹Team SRMSuzuki33'16.225
6成田 亮Jubilo RTYamaha33'20.368
7溝口 哲也K.R.T.Kawasaki33'23.286
8加賀 真一Team SUZUKISuzuki33'27.955
9吉田 勝グリーンクラブ&パーク神戸RTKawasaki33'28.944
10小方 誠SEKI Racing MotoRomanHonda33'29.685
11出原 忍Jubilo RTYamaha33'56.373
12釘村 太一Jubilo RTYamaha34'01.162
13小島 太久摩Jubilo RTYamaha34'05.656
14小池田 猛Jubilo RTYamaha34'06.282
15大薮 逸人グリーンクラブ&ジュニアライダーズKawasaki34'14.093
16辻 健二郎Yamaha34'15.028
17田中 教世Honda34'16.073
18小川 裕紀グリーンクラブパーク神戸RTKawasaki-1 Laps
19今井 隆充オートメント・グラスライダーズSuzuki-1 Laps
20片平 竜英モトハウスレースチームYamaha-1 Laps

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1熱田 孝高Honda335
2成田 亮Yamaha299
3増田 一将Honda271
4溝口 哲也Kawasaki257
5出原 忍Yamaha213
6釘村 太一Yamaha201
7小池田 猛Yamaha193
10大河原 功次Yamaha149
18辻 健二郎Yamaha81
25片平 竜英Yamaha18
33小島 太久摩Yamaha14

COMMENT

成田亮選手談(7位/6位)

「第1ヒートではスタートは1コーナーでミスしたが、その直後のマルチ・クラッシュをすり抜け挽回することができた。しかし追い上げていくなかで疲れが出て、最終的に順位を落としてしまった。第2ヒートも、2番手まで順位を上げるまでは順調だったが、トップの増田選手の追走中に、再び疲れてしまいペースを落としてしまった。第2ヒートは、第1ヒートで7位となったことのショックがあったことは確かだが、シーズンを振り返ってみても今日のようなレース展開はなかった。乗り込み不足も考えられるが、それが直接の原因であるかどうか今は自分でも良くわからない。今回は巻き返しをはかる大事なレースであっただけに、腑甲斐ない自分に腹が立つ。ただ、まだ2戦残っているので、最後まであきらめず、全力で戦っていきたい」

釘村太一選手談(6位/12位)

「今回は予選で転んでしまい、スタートポジションが悪かったことが決勝に響いてしまった。第1ヒートでは、スタート後の第1コーナーで前のライダーがスピンして出遅れたが、クラッシュに巻き込まれなかったため順位を挽回。その後の出原選手や成田選手、福留選手とバトルでは、迷うことなくしっかりと勝負できて順位を上げることができたが、最終ラップのウォッシュボードでミスして福留選手にかわされたことが悔やまれる。第2ヒートは、スタートが悪かったことに加え、ラインをうまく使うことができずミスを連発して、自分の走りができなかった。コースのことばかりが気になって、戦うべきライダーを見ていなかったという感じだ。シーズン後半に入り徐々に調子が上向いていただけに悔しい結果となったが、頭を切り替え次のレースに集中したい」

出原忍選手談(8位/11位)

「今回は練習走行から調子が良く、決勝も同様のフィーリングでいければ十分にチャンスがあると考えていた。しかし第1ヒートではスタートを5番手としながら、前にいた加賀選手、溝口選手のペースに飲まれて、自分の走りを見失ってしまった。そのため、走りがギクシャクして疲労が溜まり、中盤以降順位を落としてしまった。第2ヒートはスタートをミスして、そこからまったくリズムに乗れず、仕掛けることすらできなかった。昨年初優勝した相性の良いコースだけに、悔しい結果となってしまった。残りの2戦は、ランキングのことは気にせずに、自分の走りに専念して表彰台を狙っていきたい」

小池田猛選手談(10位/14位)

「7戦終了後のインターバルで、肩の回復はできたが、実は予想外に時間がかかってしまい、乗り込みによる体力の回復ができないまま、レースを迎えることとなってしまった。決勝になれば気持ちが昂る分だけ、走りも変わってくると思っていたが、やはり体がついてこず、北海道や藤沢と変わらない結果となり、本当に恥ずかしい。応援してくれるファンやスポンサーの皆さま、そしてスタッフに申し訳ないと思っている。次の広島までは約1カ月のインターバルあるので、今度こそ体を作り直し、良いレースをしたいと思う」

小島太久摩選手談(15位/13位)

「8月からマシンに乗れるようになり、レースを想定して練習を積んできたので、最低でも10位、最高では6位入賞、そして自分が持っている実力をすべて出し切ることを目標にレースを迎えた。しかし実戦はそんなに甘くなかった。気持ちばかりが先行して、体にまったくキレがなかった。自分の描いていたイメージと結果とのギャップを目の当たりにして、落ち込んでいないと言えばうそになるが、今回は全日本に戻ってこれたことを喜びたいと思う。しかし次回のレースでは、よりベストに近いコンディションでレースを迎え、目標とする順位を目指したいと思う」

大河原功次選手談(20位/リタイヤ)

「第1ヒートでは、序盤の混戦のなかで他のマシンと接触し、リアのブレーキペダルが破損してしまい、ピットインせざるを得ない状態になってしまった。また第2ヒートではスタートの第1コーナーで接触し転倒してしまった。得意とする前回の藤沢で結果を残せず、今回はなんとしても結果を出そうと、気持ちばかり焦ってしまい、まったく余裕がなかったことで悪循環を招いてしまった。この流れを断ち切ることはもちろんだが、レースへのモチベーションを保って、残り2戦に向かうことが大切だと感じている」

光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談

「残り2戦4ヒートということを考えると、成田選手は厳しい状態である。ただこの状況を成田選手、そしてチームが受け止め、最後まであきらめないことが大切だと思う。言うまでもないが、あきらめてしまった時点で勝負は終わりだからだ。成田選手は、骨折の後のレースで、我々スタッフはもちろん、多くのファンのみなさまに感動を与えてくれた。そして残りの2戦でも、あの時のような走りを期待するとともに、我々スタッフも最大限のバックアップを行っていきたい」

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