AMAスーパークロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAスーパークラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 4月26日 ピッツバーグ
RACE DATA
2025 AMAスーパークロス 第15戦ピッツバーグ大会
開催日:2025年4月26日(土)
開催地:ペンシルベニア州ピッツバーグ
会場:アクリシュア・スタジアム
REPORT
ピッツバーグのアクリシュア・スタジアムで開催されたAMAスーパークロス第15戦で、Monster Energy Yamaha Star Racingのクーパー・ウエブが、プレッシャーの中で冷静さを保ち、終始独走して今シーズン5勝目。まさにここ一番の勝利で、残り2戦となった激戦の450SXで2位との差を12ポイントに拡大した。ジャスティン・クーパーも新たなレース会場で好走し、3位に入って最上級クラスで自身3度目となる表彰台に立った。クリスチャン・クレイグはスタートの遅れにより苦戦しながらも14位でフィニッシュした。
250SX Eastの第9戦は、Monster Energy Yamaha Star Racingのネイト・スラッシャーが健闘し2位フィニッシュを果たした。
450SX
ウエブが今季5勝目、ランキングでのリードを12ポイントに拡大
スーパークロスが待望のピッツバーグに戻って来た。東海岸ラウンド最終戦は、またしても寒い一日となったが、たくさんの観客が訪れ、レース会場は満員となった。大会前からの雨で、日中のスケジュールが短縮されて予選は2回のセッションとなった。ウエブは好調な走り出しを見せて最初のセッションでトップタイムをマークすると、予選総合タイムでも2位となった。ヒートレース(ヒート1)ではオープニングラップを3番手で終えると、その直後に2番手に上がり、そのままフィニッシュした。そしてメインイベントでは、ゲートが降りるやウエブはホールショットを奪い、トップに立って力強いペースでレースをリードする。タイトルを争う直接のライバルであるC・セクストン(KTM)が背後に迫るが、ウエブはプレッシャーに晒されながらも冷静さを保ち、シーズン5勝目を獲得した。貴重なポイントを得たウエブは、2戦を残しランキング2位との差を12ポイントに拡大した。また、この勝利により、ヤマハはピッツバーグ・スーパークロスでの最上級クラスで無敗を守った。過去2回の勝利は1978年のボブ・ハンナと1983年のブロック・グローバーがそれぞれ記録している。
クーパーは予選で5位に入ると、ヒートレース(ヒート2)でもその勢いを保ち、見事なパフォーマンスを披露した。2021年250SX Westチャンピオンはスタート直後の3番手からすぐに2番手に順位を上げる。次の周に3番手にシャッフルされるが、プッシュを続けてレースの折り返し付近ではスプリットレーンを過ぎたところで追い抜きを見せて2番手に返り咲く。クーパーはトップとの差を詰め、スプリットレーンの先で再び追い抜きを見せてトップに立ち、シーズン2度目のヒートレースでの優勝を果たした。メインイベントではオープニングラップを終えて5番手としたクーパーは、その後も奮闘を続け、5周目に4番手に上がる。そして9周目にはレース中の最速ラップタイムを記録してライバルを捉えて3番手へ。さらに前を行く2選手との差を詰めようとしたクーパーだったが3位でフィニッシュ。悪化するコンディションの中でポディウムフィニッシュを果たした。
予選を12位で終えたクレイグは、続いて参加したヒートレース(ヒート1)で素晴らしいスタートを見せて4番手につけ、Monster Energy Yamaha Star Racingのクーバー・ウエブに続いた。バトルを続けるクレイグだったが、最後は7位でフィニッシュラインを通過した。メインイベントでは思うようなスタートができず、オープニングラップを16番手で終える。トリッキーなコンディションの中、プッシュを続けるクレイグはレース終了まで6周となった時点で13番手まで順位を上げるが、一つ順位を落として14位でフィニッシュした。
この後、Monster Energy Yamaha Star Racingチームはコロラド州デンバーに向かい、来週末5月3日にエンパワー・フィールド・アット・マイルハイで開催されるAMAスーパークロスおよびスーパーモトクロス世界選手権第16戦に参加する。
250SX East
スラッシャーがピッツバーグで2位フィニッシュし、再び表彰台に立つ
250SX Eastの最終戦は雨が続き、新会場でのレース当日は予選セッションを2回だけとする短縮スケジュールが採用された。スラッシャーは予選を6位で終えると、続いて参加したヒートレース(ヒート1)ではスタートで6番手につけると、序盤から積極的な走りを見せてオープニングラップに4番手、さらに3周目には3番手に上がる。終盤、2番手との差を詰めるスラッシャーだったが時間切れとなり、そのまま3位でフィニッシュした。そしてメインイベントでは、ホールショットを奪ったスラッシャーがレースの大半をリードする。ところがレース終了まで残り約4周となったところで、ディフェンディングチャンピオンに先行を許してしまう。反撃を試みるスラッシャーだったが、2番手のままフィニッシュ。今シーズン2度目のポディウムフィニッシュにより、スラッシャーは250SX Eastのランキングで4位に浮上した。この後、1週間のブレークを経て、ユタ州ソルトレイクシティで開催されるシリーズ最終戦East-West Showdown(東西対抗戦)を迎える。
なお、来週末は250SX Westが再開され、5月3日にコロラド州デンバーのエンパワー・フィールド・アット・マイルハイでAMAスーパークロスおよびスーパーモトクロス世界選手権第16戦が開催される。
RESULT
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
450SX
Monster Energy Yamaha Star Racing
クーパー・ウエブ選手談(優勝)
「ピッツバーグでの一日は僕にとって素晴らしいものとなりました。予選セッションで1位、次のセッションで2位になりました。ヒートレースは2位でフィニッシュして、続くメインイベントはうまくやれました。ホールショットを奪い、レース全体をリードしました。チェイス(セクストン)からのプレッシャーはすごかったのですが、どうにかトップを守り抜いたのです。勢いという点では、再び勝ってポイント的にちょっと余裕を持てたことはとても大きなことです。本当に必要な勝利でしたし、デンバーには大きな自信を持って臨みます」
ジャスティン・クーパー選手談(3位)
「本当に良い一日でした。予選は5位でしたが、ヒートレースでは力強い走りができました。今までで一番良いライディングだったと感じています。あの走りの後、たくさんのお褒め言葉をいただいたので、メインでも同じように走りたいと思いました。ただスタートはベストではなく、1周目は少し順位を下げてしまいました。5番手か6番手で、AP(アーロン・プレシンジャー)と良いバトルをして、その後ケニー(ロクスン)と3番手争いをしました。3番手に上がるまでに少し時間がかかりましたけど、3番手に上がってからは、前を行く2選手に食らいついて行くようにしました。良いラップが何周もあったのに、なかなか差を詰めることができませんでした。それで少し気を抜いてしまい、コースがラフになって来てもラインを変えずに走って、これがちょっと痛手になりました。そこからは周囲に誰もいない中で3番手を走るような状態になり、そのままゴールしました」
クリスチャン・クレイグ選手(14位)
「ピッツバーグでのレースは楽しかったですね。一日を通して良い感触でしたけど、メインでスタートが悪かったので、苦戦を強いられました。結果よりもずっと良い走りができることはわかっています。最後の2戦を好調に終えられるように努力を続けます」
250SX East
Monster Energy Star Yamaha Racing 250 Team
ネイト・スラッシャー選手(2位)
「全体的に良い夜でした。ちょっとがっかりしていますが、全力を尽くしたので、腹立たしくは思っていません。今夜はいくつかのミスが敗因でした。なのでそれを修正して、もう少し良くなる必要があります。全体として自分のライディングはかなり良いです。やるべきことが少し残っていますが、数週間前よりも良い位置にいるので、それについては満足しています。最後まで準備して、ソルトレイクではさらに良い結果を目指します」