AMAスーパークロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAスーパークラスに関する情報をお届けします。
Rd.07 2月22日 アーリントン
RACE DATA
2025 AMAスーパークロス 第7戦アーリントン大会
開催日:2025年2月22日(土)
開催地:テキサス州アーリントン
会場:AT&Tスタジアム
REPORT
テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、今シーズン2度目のトリプルクラウン形式で開催されたAMAスーパークロス第7戦。450SXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのクーパー・ウエブが、最後までスリリングな争いとなる中で、6-1-1のスコアを挙げて総合優勝を飾った。2連勝を果たすとレッドプレートを保持。450SX選手権でも2位との差を5ポイントとした。チームメイトのジャスティン・クーパーは2-3-6のスコアで総合4位。総合表彰台までわずか1ポイント及ばなかった。
250SXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingチームのヘイデン・ディーガンが、1-1-2のスコアで総合優勝を遂げた。2年連続250SMXチャンピオンのディーガンは、2025年2度目の優勝を果たし、レッドプレートを手にし、選手権ランキングで2位に6ポイントの差をつけてテキサスを後にした。マイケル・モジマンも最高の夜を過ごし、総合3位(3-2-7)に入り、チーム加入後初となる表彰台に立った。ルーキーのコール・デイビスにとってはジェットコースターのような夜となったが、最後のメインイベントで立ち直って優勝を果たし、4-17-1のスコアで総合7位となった。なお、コティ・ショックが総合2位に入り、ヤマハによる表彰台独占が実現した。
450SX
ウエブがアーリントン・スーパークロスで優勝、ランキングもリード
ウエブにとってアーリントン・スーパークロスの走り出しは厳しいものとなった。予選を7番手で終えると、最初のメインイベントでは期待していたスタートができず、1周目を終えて10番手で戻って来た。そこから追い上げを見せたウエブは6位でフィニッシュ。続く2回目のメインイベントでは、良いスタートを見せて3番手につけると、力強いペースで走行し、6周目までにトップに立ち、そのまま優勝を果たした。この夜最後のレースでは、1周目を7番手で終えたウエブ。集中したライディングで順位を上げ、レース終盤には2番手に。そこからレッドプレートホルダー2選手によるスリリングな争いが繰り広げられる。ウエブがトップに立つと、タイトルを争うライバルは最後の最後に転倒。ウエブがそのまま最初にチェッカーフラッグを受けると共に、総合優勝も果たした。通算27勝目、アーリントンでの最上級クラスで7勝目を挙げたウエブは、シリーズが折り返しに近づく中、ランキング2位に5ポイント差の首位を維持している。
クーパーは第7戦でも進歩を続け、予選では2番手に入る健闘ぶりを見せた。そこから最初のふたつのメインイベントでは共にホールショットを奪い、最初のメインイベントではレースの大半をリードし、結局2位でフィニッシュラインを通過した。2回目のメインイベントでは、猛チャージで迫るチームメイトに6周目に抜かれ、終盤シャッフルされて3位でフィニッシュした。2-3という好スコアを挙げたクーパーは、最終メインイベントにトップタイで臨むことになった。残念ながら思うようなスタートを決められなかったクーパーは8番手につける。その後、追い上げを見せて5番手まで上がるが、最終的に6位でフィニッシュ。総合表彰台にわずか1ポイント及ばなかった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、フロリダに戻り、3月1日に伝説のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されるAMAスーパークロスおよびスーパーモトクロス世界選手権第8戦に臨む。
250SX West
ディーガンをトップにアーリントンでヤマハ250が表彰台独占
テキサス州アーリントンでのディーガンは、走り出しから速さを見せつけ、予選を2番手で終えた。最初のメインイベントでは思うようなスタートができなかったうえに、レース序盤で転倒を喫するが、目を見張る猛チャージで8番手から順位を上げて優勝を果たした。次のメインイベントでもディーガンは厳しい状況に直面しながらも、12番手から追い上げて2勝目を挙げた。最後のメインイベントではスタートが良くなり、5番手につけると、ディーガンはそこから着実に順位を上げて2位でフィニッシュ。総合優勝を飾ると共に、選手権ランキングでも2位に6ポイント差のトップに立った。
モジマンは、堅実な走り出しを見せ、予選を7番手で終えた。最初のメインイベントでは好スタートを決めて5番手につけると、混乱の中を自身のペースでレースを進め、3位でフィニッシュした。次のメインイベントではホールショットを奪ってレースの大半をリードするが、最終ラップにチームメイトのディーガンにパスされて2位でチェッカーフラッグを受けた。そして最後のメインイベントではスタート直後に4番手につけるが、2周目には8番手に後退。それでもひるむことなく追い上げるモジマンは、7番手まで上がったところでフィニッシュ。総合3位となり、チームに加入して以来初となる表彰台に立った。
ルーキーのデイビスは、今回も目を見張る走りを披露し、予選で最速ラップタイムを記録した。最初のメインイベントではスタート直後にチームメイトに続く6番手につけるが、その後シャッフルされて8番手に後退。それでもデイビスはプッシュを続け、4位でフィニッシュラインを通過し、ヤマハによるトップ4独占の一角を占めた。2回目のメインイベントでは、スタート直後に他のライダーと絡んで、最後尾まで順位を落としてしまう。デイビスは集中したライディングで追い上げ、11番手まで上がるが、残念ながら再びクラッシュを喫し、17位でフィニッシュするにとどまった。最後のメインイベントでは、理想的とはいえないスタートグリッドながら、デイビスは素晴らしいスタートを見せてすぐに2番手に滑り込んだ。4周目にはトップに立つとそのままポジションをキープ。2番手以下に大差をつけて勝利のチェッカーフラッグを受けた。総合7位となったデイビスは、選手権ランキングでは1位と22ポイント差の3位に浮上した。
この後、250SX Westは、ひと週末のブレークに入り、3月8日に250SX East と合流してインディアナポリスで開催されるシーズン初のEast-West Showdown(※東西対決)を迎える。
また来週末、250SX Eastが再始動し、3月1日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでAMAスーパークロス250SX East第3戦、AMAスーパークロス450SX第8戦が開催される。
RESULT
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
450SX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
クーパー・ウエブ選手談(優勝)
「ダラスでの週末は最高でした! クレージーで慌ただしい一日でしたけど、トリプルクラウンは、いつも浮き沈みがあります。最初のレースは思うようには行きませんでしたが、最後の2レースは最高でした。この2勝と最終ラップの混乱で、僕が総合優勝できる位置につくことになったのは、とんでもないことでしたね。まさか総合優勝するとは思っていませんでしたので、興奮していますよ。とんでもないです。ここは僕にとって素晴らしいレース会場です。この勢いを維持していきたいですね」
ジャスティン・クーパー選手談(4位)
「本当に良い一日でした。予選は2番手で3つ目のレースに総合1位タイで臨みました。またスタートを決めようとしたのですが、できませんでした。8番手前後で、何人か抜いたのですが、上位の選手たちは本当に速かった。5番手まで上がってジャスティン(バーシア)とバトルをしました。彼に抜かれて最後のレースは6位でした。これで総合4位になり、表彰台には1ポイント足りませんでした。うれしくもあり残念でもありますが、ここからポジティブな点をとらえなければなりません。来週末のデイトナは、僕にとって本当に良いコースなので楽しみです」
250SX West
Monster Energy Yamaha Star Racing #38
へイデン・ディーガン選手談(優勝)
「良い夜でした。予選はかなり順調でしたし、最初と2つ目のメインイベントでは、集団の中を抜けて行かなければならなかったのですが、勝つことができて、これはクールでしたね。3番目のメインは2位でレースを終えましたが、総合1位でレッドプレートを手にして、選手権ポイントでもかなりのギャップをつけて終えることができたので、充実した夜でしたし、満足しています」
マイケル・モジマン選手談(3位)
「ここダラスでの夜は最高でした。この施設では今まで最高の経験がなかったので、ジェリー(ジョーンズ :実業家。NFLダラス・カウボーイズのオーナー)の家でポジティブな経験ができて良かったです。ここには家族もいたので、いいところを見せたいと思っていて、まさにそれをやり遂げました。一晩を通して素晴らしいスタートができたことが、勝敗を分けた要因ですね。良い感触でしたし、力強さも感じました。トリプルクラウン形式は好きです。僕に合っていると思います。次のレースが本当に楽しみです」
コール・デイビス選手談(7位)
「僕にとってダラスの夜は厳しいものになりました。予選で1位になって自信を持ってメインレースに臨みました。最初のメインでは良いスタートができなくて、集団の中を抜けるのに苦労しました。2回目のメインではすごく良いスタートができたのですが、第1ターンで他のライダーにぶつけられて転倒してしまいました。集団の中で追い上げたのですが、その後またクラッシュしてしまい、本当に苦戦し、かなり痛みもありました。最後のメインでは、気持ちを切り替えなければならないことはわかっていました。スタートグリッド17番手で、ゲートはかなりアウト側でしたけど、うまくスタートして3番手につけ、2度追い抜きをしてトップに立ちました。最後のレースは自分にとって立ち直るよいきっかけになりました。インディアナポリスでのレースまでにはもっと強くなって戻って来ますよ」