AMAモトクロス
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Rd.10 8月17日 バッズクリーク
SUMMARY
最終戦まで残り2戦となったAMAモトクロスの第10戦がメリーランド州メカニクスビルのバッズクリーク・モトクロスパークで開催された。Monster Energy Yamaha Star Racingのイーライ・トマックが4位/11位で総合7位に入り、レース復帰を強く印象づけた。ジャスティン・クーパーは、Moto1スタート直後のクラッシュを乗り越え、20位/4位で総合10位に入った。
250MXではヘイデン・ディーガンがMoto1で圧倒的な勝利を収め、初のタイトル獲得を決めた。続くMoto2は10位として総合3位となった。ジョードン・スミスはMoto1序盤にクラッシュを喫したが、その後追い上げて総合8位(10位/6位)でこの日を終えた。ニック・ロマノは 両Motoで12 位とし総合 11 位、ルーキーのダクストン・ベニックは厳しいコンディションの中、総合 17 位 (17位/14位) 。残念ながらマックス・アンスティはMoto1スタート直後に発生した多重クラッシュで、以後の走行を断念した。
RACE DATA
2024 AMAモトクロス 第10戦バッズクリーク
開催日:2024年8月17日(土)
開催地:メリーランド州メカニクスビル
会場:バッズクリーク・モトクロスパーク
REPORT
450SX
復帰のトマックが総合7位
5月初めに親指を負傷して欠場していたトマックが、復帰第一戦で力強い走りを見せて予選4番手に入った。Moto1で好スタートを決めたトマックは、1周目を6番手で終えると、ポジション争いを展開。一時8番手とするがプッシュを続け、5周目に4番手に順位を上げそのままフィニッシュした。Moto2では思うようなスタートができなかったトマックは、オープニングラップを終えて17番手。これまで幾度も王座に就いているトマックは、オーバーテイクが難しいこのコースで上位を目指して全力を尽くし、11位でフィニッシュラインを通過。総合7位となった。
クーパーは予選を3番手で終えると、Moto1で素晴らしいスタートを見せる。ところが不運にも他のライダーと接触して転倒。再走を果たすが、順位は1周目を終えて最後尾の38番手まで後退してしまう。それでも力走を続けたクーパーは、20番手まで上がったところでフィニッシュした。続くMoto2は厳しいゲートピックとなったが、素晴しいスタートを見せてオープニングラップを5番手で終えた。続くラップで6番手にシャッフルされるが、プッシュを続けて4番手まで順位を上げるとそのままフィニッシュ。総合10位でこの日を終えた。
Monster Energy Yamaha Star Racingチーム、次は8月24日にインディアナ州クロフォーズビルのアイアンマン・レースウェイで開催されるAMAプロモトクロスシーズン最終戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第28戦に臨む。
250SX
ディーガンが250MXで初のチャンピオンを獲得
残り2戦、2位に70ポイントのリードを持つディーガンは、その勢いを緩める気配を見せることなく、予選両セッションをトップで終える。Moto1ではホールショットを奪うと、ディーガンは2番手以下に大きなギャップを築く。レース終盤に転倒があったが、すぐに再走を果たして2位に12秒もの大差をつけて優勝のチェッカーを受け、残り3レースを残してチャンピオンを決めた。新チャンピオンはMoto2では思うようなスタートができず、1周目を終えて11番手で戻ってきたが、最終的には10 位でフィニッシュし、総合 3 位でこの日を終え、今年 9 度目の総合表彰台に立った。18 歳のディーガンは2 年目のシーズンで、5 回の総合優勝と 9 回のMoto優勝を飾り、タイトルを獲得。最終戦を前に250SMXの総合ポイントでも首位を快走している。
午前のセッションで雨が降る中、スミスは予選を10番手と堅実に終える。Moto1では好スタートを切るが、オープニングラップに転倒して14番手まで後退。それでもスミスは、オーバーテイクが難しいこのコースで果敢に追い上げ、10番手まで挽回したところでフィニッシュした。Moto2では1周目を8番手で終えたスミスは、6番手まで順位を上げてチェッカーを受け、総合8位でこの日の走りを終えた。
トリッキーなコンディションの中、ロマノは予選を15番手で終える。Moto1で堅実なスタートを見せたロマノは、オープニングラップを終えて10番手。その後、9番手に上がり、トップ10を巡るバトルを展開し12位でフィニッシュした。続くMoto2でも1周目を終えて10番手につけたロマノは、レース序盤に9番手に上がる。レースの折り返しまでに、新チャンピオンとなったチームメイトを含む数名のライダーにパスされ、12位でフィニッシュ。総合11位となった。
べニックは予選を18番手とし、Moto1のゲートピックは理想的とは言えないものとなった。その Moto1は1周目を17番手とし、順位を上げるべくトライしたが、17位でフィニッシュした。Moto2でははるかに良いスタートを決めオープニングラップを7番手で終えた。しかし最終的には14位でフィニッシュし、総合17位でこの日を終えた。
アンスティは、予選で5番手に入り、良い流れをつかんでいた。だが残念ながら、Moto1のスタート直後の第1コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれてしまう。脳震盪の検査を受けるためMoto2は欠場となった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチーム、次は8月24日にインディアナ州クロフォーズビルのアイアンマン・レースウェイで開催されるAMAプロモトクロスシーズン最終戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第28戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
イーライ・トマック選手談(4位/11位:総合7位)
「Moto1はスタートはかなり良くて、序盤に抜かれたものの、抜き返すことができました。4番手につけて、良いライン取りと良い流れで、Moto2にも期待したのですが、スタートで埋もれてしまいました。11番手までしか上がることができず、Moto2は全体的に苦戦しました。もっと良いところまでいきたかったのですが、それを踏まえて、来週末のインディアナではもっと良くなるように改善します」
ジャスティン・クーパー選手談(20位/4位:総合10位)
「僕にとっては厳しい一日でした。予選は良かったのですが、Moto1のスタート直後に接触・転倒。完全に出鼻をくじかれ、自信を打ち砕かれてしまいました。でも20位で完走して1ポイントを獲得しました。Moto2ではアウトサイドからかなり良いスタートを決めました。4番手まで順位を上げることができ、Moto2では本当に良いライディングができました。Moto1ではスタートがうまくいって、良い位置につけていたので残念な一日でしたが、ポジティブな点もありましたし、何よりも怪我がなかったことが一番です」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
へイデン・ディーガン選手談(優勝/10位:総合3位)
「良い一日でした。予選は両方ともトップとなり、Moto1で圧勝してタイトルを獲得できたので良かったです。Moto2はプッシュするのは大変でした。表彰台に上がりたかったし、タイトルを守りたかったんです。プロモトクロスのタイトルを獲得して興奮しています。次は3週間後にSMXタイトルの防衛に挑みます」
ジョードン・スミス選手談(10位/6位:総合8位)
「かなり良い一日でした。スタートは2回とも良かったのですが、残念ながら、Moto1の1周目にわだちに引っかかって転倒してしまいました。トップ10圏内に入っていると、今は誰もがとても速く走っています。トップ10圏外でも、順位を落とすことになります。でも、10位/6位という評価できる結果で、今日については満足しています。これからも努力を続け、アイアンマンで充実した結果を残して、SMXに進むだけです」
ニック・ロマノ選手談(12位/12位:総合11位)
「ここではいくつかポジティブな点がありました。スタートはまずまずで、ライディングは堅実でした。Moto1ではほぼずっとトップ10圏内を走行していましたし、Moto2でも良いライディングができました。夏の間ずっと体調に問題がありましたが、最近は以前より良くなっています。まだやるべきことはありますが、満足していますし、モチベーションも上がっていますし、来週末のアイアンマンでの最終戦に向けてはしっかりと準備して臨みます」
ダクストン・ベニック選手談(17位/14位:総合17位)
「バッズではタフな一日になりました。それを忘れてしっかり準備します。来週末のアイアンマンを楽しみにしています」
マックス・アンスティ選手談(DNF/DNS:総合41位)
「予選で5番手に入り、順調に進んでいたのですが、Moto1の第1ターンでの多重クラッシュでレースができなくなりました。怪我を治して来週、戻って来ます」