AMAモトクロス
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Rd.07 7月13日 スプリングクリーク
SUMMARY
Monster Energy Yamaha Star Racingのジャスティン・クーパーが、ミネソタ州ミルビルのスプリングクリークMXパークで開催されたAMAプロモトクロス450MX選手権第7戦で総合3位(5位/3位)となり、再び表彰台に立った。難しいコンディションの中、今シーズン5度目のMoto表彰台と2度目の総合表彰台を獲得したクーパーは、ランキング3位につけデビューシーズンで前進を続けている。
250MXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのヘイデン・ディーガンが再び総合 2 位に入り、ランキングでのリードを拡大した。天候により250MXのMoto2のスタートが遅れ、コースコンディションがトリッキーになったが、レッドプレート保持者のディーガンは、Moto1では序盤の転倒から挽回して3位でフィニッシュし、続くMoto2ではスタート時のクラッシュから見事な追い上げを見せて4位でフィニッシュした。マックス・アンスティは、今シーズン3度目の出場で250MX初表彰台を獲得。7位/3位の成績により総合4位と表彰台に近づいた。ジョードン・スミスは両Motoとも厳しいスタートから巻き返し、6位/13位で総合9位。Moto1開始早々にマシントラブルでリタイアしたダクストン・ベニックとニック・ロマノはそれぞれ総合16位(35位/7位)と総合20位(40位/15位)に終わった。
RACE DATA
2024 AMAモトクロス 第7戦スプリングクリーク
開催日:2024年7月13日(土)
開催地:ミネソタ州ミルビル
会場:スプリングクリークMXパーク
REPORT
450SX
クーパーが5位/3位で総合3位、表彰台に登壇
クーパーは予選では3番手という好結果を得たが、Moto1では思うようなスタートができず、1周目を終えて7番手で戻って来た。上位へと進むべく、全力を尽くすクーパーだったが、失ったタイムはあまりにも大きく、5番手まで上がったところでフィニッシュするにとどまった。チームは続くMoto2に向けてマシンの調整を行った。そしてクーパーはロケットスタートを決め、今シーズン4度目となるホールショットを奪った。速いラップタイムを連発し、後続とのギャップを広げようとするが、ライバルたちが迫り、3選手によるトップ争いが展開されることになった。レースの折り返し点あたりにクーパーは、フィニッシュライン手前でライバルの先行を許してしまう。逆転を試みるクーパーだったが、2番手となり、その後さらに追い抜かれてしまう。
クーパーはライバルに迫られながらも、プレッシャーに対して冷静さを保ち、2番手のライダーに迫ろうと力走。レース終了に迫る中、クーパーはミスを犯してコースアウト。タイムをロスしてしまう。そしてレース終盤になると雨が降り始めたが、クーパーはトリッキーなコンディションでも力強いライディングを続け、3番手でフィニッシュ。総合3位に入りランキング3位を守った。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、西へと向かい、7月20日にワシントン州ワシューガルのワシューガルMXパークで開催されるAMAプロモトクロス第8戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第25戦、ワシューガル・ナショナルに臨む。
250SX
ディーガンが総合2位、再び表彰台へ
予選5番手のディーガンは、Moto1で素晴らしいスタートを決め、今シーズン5度目のホールショットを奪うと、猛烈なペースで後続とのギャップを築いてゆく。しかし4周目に転倒。それでもディーガンはすぐに再走し、3番手でレースに復帰した。表彰台を巡って4名のライダーが争う展開となり、レースの中間地点を過ぎたところでディーガンは4番手に後退したが、レース終了まで残り2周となったところで3番手に返り咲く。2番手も視野に入れていたが、時間切れとなり、そのまま3位でフィニッシュ。今シーズン12回目のMoto表彰台に立った。悪天候によりMoto2のスタートはディレイとなった。仕切り直しのスタート直後、ディーガンは第1ターンで発生したクラッシュに巻き込まれてしまい、最後尾からレースに復帰した。だがディーガンは1周目を終えて23番手とすると、難しいコンディションの中、さらに順位を上げ続け、4番手としたところでフィニッシュラインを通過。総合2位となった。残り4戦となった250MX選手権、ディーガンは2位との差を51ポイントに拡大した。
ディーガンの新しいチームメイト、アンスティは予選を14番手とすると、Moto1で好スタートを切り、10番手とし、その後順位を上げて7位でフィニッシュ。続くMoto2ではさらに良いスタートを決めて4番手につけると、2周目に6番手に後退したものの、厳しいコンディションの中、力強いペースで3番手まで順位を上げてフィニッシュ。3戦目で総合表彰台まであと一歩の4位で終えた。
スミスは予選で15番手となり、Moto1のスタートはうまくできなかったが、1周目に12番手まで順位を上げると、そのまま猛チャージを続け、6位でフィニッシュした。Moto2では、第1ターンで発生した多重クラッシュに巻き込まれてしまったスミスは、マディなコンディションの中、13番手まで追い上げたところでフィニッシュ。総合9位でこの日を終えた。
ルーキーのべニックは予選で好走し、11番手に入るが、残念ながらMoto1では思うようなスタートができず、さらにマシントラブルで早々にリタイアを余儀なくされた。ベニックはMoto2は35番グリッドにもかかわらず、素晴らしいスタートを見せて2番手につけた。4周目に抜かれるも3番手を力走したべニックだったが、その数周後、難しいコンディションの中で転倒。6番手で再走を果たし7位でフィニッシュ。総合16位となった。
ロマノにとって、この日は厳しいスタートとなった。プラクティスセッション中にクラッシュに巻き込まれて足首を痛め、最終的な予選順位は18番手。それでも、Moto1では力強いスタートを切り、1周目を終えて16番手で戻って来たが、マシントラブルによりリタイアとなった。Moto2で好スタートを見せたロマノは、1周目を9番手で終えると、全力を尽くし、15位でフィニッシュ。総合20位でこの日の走行を終えた。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、西へと向かい、7月20日にワシントン州ワシューガルのワシューガルMXパークで開催されるAMAプロモトクロス第8戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第25戦、ワシューガル・ナショナルに臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
ジャスティン・クーパー選手談(5位/3位:総合3位)
「良い一日でした。表彰台に上がった週末はいつも特別です。僕にとって450クラスはまだ初めたばかりなので、得られるものは何でもすべて吸収します。Moto2に向けてバイクにいくつか変更を加えました。ホールショットを奪って、約15分間レースをリードしました。そこでちょっと息切れしてしまい、立て直す必要があったのですが、それから再び攻め始めて、ハンター選手に迫りました。でも及ぼませんでした。毎レース、表彰台に上がらなければと思っています。この調子を来週末にも持ち込めるように頑張ります」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
へイデン・ディーガン選手談(3位/4位:総合2位)
「ミルビル、目まぐるしい一日でした。Moto1ではレースをリードしていて、大きなギャップを築きましたが、転倒して 3 位になりました。Moto2では、スタート直後にクラッシュして最下位まで後退してしまいました。全力で走って、4番手まで挽回して総合2位。これは良かったですね。今日は多くのポイントを獲得できました。それがすべてです。これからも戦い続けます」
マックス・アンスティ(7位/3位:総合4位)
「ミルビルでは着実に進歩して、新しいチームでわずか数週間後にMoto表彰台に立つことができて最高でした。パフォーマンスには満足していますが、上位の選手との差を縮めるためにまだ取り組むべきことがいくつかあります。今週が楽しみですし、今週末にワシューガルで行われる異なるスタイルのコースも楽しみです」
ジョードン・スミス選手談(6位/13位:総合9位)
「ミルビルでは、またもや浮き沈みの多い一日になりました。スタートが悪くて本当に大変でしたけど、本当にうまくライディングしていると感じています。あとはプッシュし続ければ、やがて良い方向に進み出すと信じています」
ダクストン・ベニック選手談(35位/7位:総合16位)
「予選はかなり良かったです。10番手で終えたので、Moto1に向けて気合が入りました。スタートは最高というわけにはいかず、さらに2周走ったところでトラブルが出始めました。なんとか対処しようとしましたけど、完走できませんでした。そのため、Moto2のゲートは厳しいものになりました。でも、スタートは良くて、レースの半分を3番手で走ったし、坂の上でクラッシュしてしまいましたが、それでも7位に入りました。Moto2はかなり良くなっていたので満足していますし、ワシューガルが楽しみです」
ニック・ロマノ選手談(40位/15位:総合20位)
「厳しい一日になりました。プラクティスで坂を下っているときに、あるライダーと接触し足首をひねってしまい、一日中痛みに悩まされました。これは残念でした。その後、Moto1でバイクにトラブルが発生してリタイア。Moto2では、厳しいゲートピックからポイントを獲得するためにできる限りのことをしました。計画通りにいかない日もありますけど、僕は決して諦めません。回復に努めてワシューガルに備えます」