AMAモトクロス
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PO.03 9月21日 ラスベガス
SUMMARY
Monster Energy Yamaha Star Racingのイーライ・トマックが、ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モータースピードウェイ内のザ・ストリップで開催されたスーパーモトクロス世界選手権ファイナルで2位/3位として総合3位に入り、再び表彰台に立つとともに、450SMXランキングでも3位となった。クーパー・ウエブは総合5位(6位/5位)に入って2週連続で総合5位に入りトップ5入りを果たした。ジャスティン・クーパーは粘り強い走りで総合6位(5位/7位)となりランキングを8 位としてシーズンを終えた。
250SMXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのヘイデン・ディーガンが総合2位(1位/2位)に入り、2年連続となるタイトルを獲得した。ジョードン・スミスは総合3位(5位/3位)で表彰台を獲得。マックス・アンスティは10位/4位で総合6位。ニック・ロマノはMoto2でクラッシュし、総合18位(16位/19位)でこの日を終えた。
RACE DATA
2024 AMAスーパーモトクロス 第3戦ラスベガス
開催日:2024年9月21日(土)
開催地:ネバダ州ラスベガス
会場:ラスベガス・モータースピードウェイ内ストリップ
REPORT
450SMX
トマックが450SMXでランキング3位を獲得
ネバダ州ラスベガスに待望の復活を果たし、トマックが全31戦で争われるシリーズ最終戦でその強さを見せた。予選で3番手に入ると、Moto1ではホールショットを奪い、ハイペースでトップを力走したトマックだったが、終盤にひとつ順位を落として2位でフィニッシュ。Moto2ではスタート直後に3番手につけると、そのポジションを守ってチェッカーを受け、総合3位の表彰台に立った。この結果、10戦欠場したにもかかわらず、450SMXでランキング3位を獲得し素晴らしい復活を遂げた。
ウエブも予選で4番手の好結果を得ると、Moto1ではオープニングラップを終えて6番手。だが不運にも転倒を喫して8番手に後退した。それでもウエブは集中したライディングで追い上げて次の周には7番手に上がると、最終ラップにはさらにひとつ順位を上げて6位でフィニッシュした。ウエブはMoto2でも好スタートを見せて5番手につけると、その順位のままフィニッシュし、総合5位でこの日の走りを終えた。全31戦のシリーズ中10戦を欠場したにもかかわらず、450SMXではランキング5位に入り、シーズンを力強く締めくくった。
前戦のMoto1でのクラッシュにより、鎖骨に細いひびが入った状態で週末を迎えたクーパーは、レース当日に集中するため金曜日のプラクティスセッションを欠場した。クーパーは、ハイブリッドスタイルのコースですぐに速さを示して予選を8番手で終えると、続くMoto1では好スタートを見せて7番手につける。 2 周目には 6 番手まで順位を上げ、計算されたレース展開で最終ラップには 5番手に上がるとそのままフィニッシュした。Moto2でも再びトップ10スタートを見せ、8番手から7番手に順位を上げてフィニッシュし、総合6位となった。クーパーはYZ450Fで最初のシーズンながらスーパーモトクロス世界選手権でランキング8位としシーズンを終えた。
250SMX
ディーガンが250SMXで連覇を達成
ランキング2位と19ポイント差で最終戦に臨んだディーガンは、その勢いを緩めることなく、予選で再び最速タイムを叩き出した。Moto1ではロケットスタートを見せて3連続となるホールショットを獲得し、SMXポストシーズンで5連続Moto優勝を果たした。続くMoto2では求めるスタートができなかったディーガンは、オープニングラップを終えて6番手で戻って来た。ディフェンディングチャンピオンはそこから2番手まで順位を上げてフィニッシュ。1位/2位で総合2位に入り、自身のYZ250Fにナンバーワン・プレートをしっかりと取り付けた。AMAプロモトクロスの250MXと、スーパーモトクロス世界選手権250SMXを共に制し、AMAスーパークロス250SX Eastではランキング2位。ディーガンにとっては素晴らしい2年目のシーズンとなった。
予選を8番手で終えたスミスは、Moto1で好スタートを見せて4番手につけ、オープニングラップを6番手で終えた。プッシュし続けたスミスは、ひとつポジションを上げて5位でフィニッシュした。続くMoto2でも再び好スタートを決めたスミスは3番手につけると、4周目までそのポジションを維持。その後もハイペースで4番手を走行していたが、レース終了まで残り4周となったところで再び3番手に上がり、そのままチェッカーを受けた。この結果5位/3位で、総合3位を獲得したスミスは、ランキングではトップ5入りを果たした。
アンスティはプラクティスと予選を通してハイブリッドスタイルのコースの攻略に注力し、予選総合タイムで13番手となった。Moto1ではオープニングラップを13番手で終えると、レースの折り返点では15番手にシャッフルされるが、そこから10番手まで順位を上げてフィニッシュ。Moto2では素晴らしいスタートを決めて4番手につけたアンスティは、一旦は順位を落としたが、バトルを続けてもう一度4番手に上がり、そのままフィニッシュ。総合6位となり、ランキングでは8位でシーズンを終えた。
ロマノは11番手で予選を終えると、Moto1のスタートでも11番手につけた。集中したライディングで順位を上げたルーキーは、オープニングラップを8番手で終えるが、結局16位でフィニッシュした。続くMoto2では、スタート後の順位は18番手だったが、オープニングラップを終え12番手とした。しかしレースが折り返しに達する前にクラッシュを喫してしまう。再びバイクに跨がったロマノは、最後尾からレースに復帰して19位でフィニッシュ。総合18位でこの日を終えた。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
イーライ・トマック選手談(2位/3位:総合3位)
「総合3位と、ベストを尽くしました。Moto1はとても良くて、レースの大半をリードして最後の数周で抜かれました。次のMoto2ではMoto1のようにホールショットを奪うことはできず、スタートでは少し後方になりましたが、走りはかなり良かったです。ハンター(ローレンス)とジェット(ローレンス)は本当にいいペースで走っていました。彼らには徐々に離されましたけど、全体に接近した争いでした。3位に入ったことと、アウトドアとSMXの終盤戦で復活を果たせたのは良かったです。2025年に向けて勢いがつくと思います」
クーパー・ウエブ選手談(6位/5位:総合5位)
「全体的に素晴らしい一日でした。予選で4番手は良い兆候で、両Motoともに順調でした。最初のMotoでは、1周目に転倒して5番手のポジションを失いました。最終的には6番手としましたが、チームメイトには追いつけませんでした。Moto2ではかなり良いスタートを決めて5番手につけて、しばらく先頭グループに加わっていました。それからイーライ、僕、AP(アーロン・プレシンジャー)、ケニー(ロクスン)が皆一団になって走り、僕は5位でフィニッシュして総合5位、 ランキングは5位になりました。もちろん、もう少し上にいきたかったけど、我慢します。十分に準備をしてシリーズに臨んだわけではないので、2連続の5位とSMXでしっかりとした結果を残せたことにすごく満足しています。この後、MXONに向けて準備します」
ジャスティン・クーパー選手談(5位/7位:総合6位)
「鎖骨にひびが入った状態でのレースはキツかったけど、今シーズンは全戦に出場していたのでファイナルを逃したくありませんでした。昨日は走行できなかったのですが、予選ではすぐにコースを把握することができました。本当にスムーズに進んだ一日でした。転倒しなかったのは本当に良かったし、とにかく自分にできることをトライしました。2レースともほとんどそつなく走れましたし、ミスを最小限に抑えてリスクを回避するよう努めました。辛い一日でしたけど、総合6位、プレーオフを8位で終えることができたので、その甲斐はありました。450でフルシーズン走ったことを誇りに思いますし、2025年に向けて準備する前に、しばらくオフを過ごすのが待ち遠しいです」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
へイデン・ディーガン選手談(優勝/2位:総合2位)
「SMXを連覇できて興奮しています。6つのMotoを全勝したかったんですけど、メインの目標はチャンピオンになること。Moto1でホールショットを獲得して、レースも優勝できましたが、Moto2ではあまり良いスタートができませんでした。ちょっと慎重になっていたんです。2番手まで順位を上げて、ピアス(ブラウン)をとらえようとプッシュしましたが、"ちょっと落ち着かなければいけない。勝ち取るべきはタイトルだ"と思ったんです。それで残り4周でペースを落としてタイトルを獲得しました」
ジョードン・スミス選手談(5位/3位:総合3位)
「素晴らしい1年でした。1年を通して身体的に無事を維持できました。これは僕の目標のひとつでした。チーム全員にはいくら感謝しても感謝しきれません。表彰台に再び立って、しっかりしたライディングができてうれしいです。今年最後のレースでようやくスタートが分かりました。もっと早く分かっていれば良かったのですが、全体的にSMXでの自分のライディングができ、トップ5でシーズンを終えることができたことに本当に満足しています」
マックス・アンスティ選手談(10位/4位:総合6位)
「今年、SMXでレースをする機会が得られ総合8位で終えることができ満足しています。チームと一緒にレースをしたのはアウトドアラウンドの一部だけだったので、セッティングを調整するのは常に課題でした。多くのことを学び、ベガスではMoto2で4位に入り、総合6位という好成績でレースを終えました。次のMXONが楽しみです」
ニック・ロマノ選手談(16位/19位:総合18位)
「こんなカタチでシーズンを終えたくはありませんでした。今日はタフなレースだったし、コースに馴染めませんでした。でも今シーズン学んだことを活かして、さらに前進していきます」