モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.01 4月1日 ベネルクス
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権第1戦ベネルクスGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2007年4月1日(日)
■開催地:ベネルクス/ファンケルスワード
■周回数:第1ヒート=18周、第2ヒート=18周
■天候:晴れ ■気温:19度
■観客数:25,000人
REPORT
YZ450FMのコピンズがデビューウイン!
全15戦で開催される2007年モトクロス世界選手権の開幕戦、ベネルクスGPでヤマハ・モトクロス・チームのJ・コピンズが優勝し幸先の良いスタートを切った。会場となったユーロサーキットは新しいコーナーセクションが新設され、従来比では平均速度がダウン。波のような大きなわだちと、スリッピーな路面のため、体力が求められるコースとなっていた。
第1ヒート、YZ450FMを駆るコピンズはスタートで飛び出し、S・ラモン(スズキ)、K・デディッカー(ホンダ)とともにトップグループを形成。やがてトップ争いはデディッカーとコピンズに絞られ、コピンズは4周に渡りデディッカーを追撃してこれをかわして先行。後半はコピンズが危なげなくトップを守り、ヤマハでの初GPを勝利で飾った。
第2ヒートではコピンズがスタートで出遅れ、またゴーグルに不具合を抱えるが激しくプッシュして2番手まで挽回。その後はトップのJ・バラガン(KTM)との差を詰めていったが及ばず、2位でフィニッシュ。これにより、総合優勝を獲得することとなった。
コピンズのチームメイトのM・ドルーバーも健闘。両ヒートで6位、3位でフィニッシュし総合成績では5位を獲得した。地元開催のGPというプレッシャーの中、24歳のドルーバーは第1ヒートのオープニングラップで転倒。最後尾まで後退するが、そこから怒とうの追い上げで6位までポジションアップし、そのままチェッカーとなった。第2ヒートは好スタートを決めるとそのまま力走。チームメイトのコピンズにやや遅れて3位でフィニッシュした。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 41'1.884 |
2 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'16.953 |
3 | K・デディッカー | BEL | Honda | 0'25.220 |
4 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 0'35.705 |
5 | J・バラガン | ESP | KTM | 0'58.269 |
6 | M・ドルーバー | NED | Yamaha | 1'3.069 |
7 | M・ナグル | GER | KTM | 1'4.679 |
8 | K・ネメス | HUN | Suzuki | 1'6.490 |
9 | B・マッケンジー | GBR | Kawasaki | 1'9.355 |
10 | J・ノーブル | GBR | Honda | 1'11.339 |
11 | T・レオク | EST | Kawasaki | 1'34.417 |
12 | A・レオク | EST | Yamaha | 1'43.315 |
13 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'49.928 |
14 | M・ブラウン | USA | Honda | 1'52.619 |
15 | A・メオ | FRA | Honda | 2'3.627 |
16 | P・ルネ | FRA | Honda | 2'9.254 |
17 | C・デザーレ | BEL | Suzuki | 2'18.764 |
18 | M・プリエム | BEL | TM | -1 Laps |
19 | B・ベルホーベン | NED | Suzuki | -1 Laps |
20 | M・コバライネン | FIN | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・バラガン | ESP | KTM | 41'44.389 |
2 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'10.386 |
3 | M・ドルーバー | NED | Yamaha | 0'21.442 |
4 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 0'28.440 |
5 | M・プリエム | BEL | TM | 0'38.574 |
6 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'52.584 |
7 | K・デディッカー | BEL | Honda | 0'57.350 |
8 | J・ノーブル | GBR | Honda | 1'1.456 |
9 | M・ブラウン | USA | Honda | 1'3.833 |
10 | M・ナグル | GER | KTM | 1'38.302 |
11 | G・クロカード | IRL | Honda | 1'44.922 |
12 | M・バン・ダエル | BEL | Honda | 2'4.822 |
13 | P・ルネ | FRA | Honda | 2'26.141 |
14 | T・レオク | EST | Kawasaki | -1 Laps |
15 | J・バンニ | FRA | Honda | -1 Laps |
16 | C・デザーレ | BEL | Suzuki | -1 Laps |
17 | A・メオ | FRA | Honda | -1 Laps |
18 | M・コバライネン | FIN | Honda | -1 Laps |
19 | B・ベホーベン | NED | Suzuki | -1 Laps |
20 | C・ベッジ | ITA | Honda | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | J・コピンズ | Yamaha | 47 |
2 | J・バラガン | KTM | 41 |
3 | S・ラモン | Suzuki | 37 |
4 | K・ストライボス | Suzuki | 36 |
5 | M・ドルーバー | Yamaha | 35 |
6 | K・デディッカー | Honda | 34 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 47 |
2 | KTM | 41 |
3 | Suzuki | 40 |
4 | Honda | 34 |
5 | Kawasaki | 19 |
6 | TM | 19 |
COMMENT
J・コピンズ選手談(優勝/2位:総合優勝)
「ケン(デディッカー)はすごく速かったが、そのペースで最後まで走りきれないことはわかっていた。ライディングが少しワイルドなので後ろについていた。それでスティーブ(ラモン)が迫ってきたときにアタックしたんだ。終盤、良いラップを重ねられたので難なく引き離すことができた。
第2ヒートのスタートは良くなかった。ゲートから出るときにホイールをスピンさせて、再びクラッチを操作しなければならなくなった。これでタイムをロスして大きく遅れてしまった。多くのライダーをパスしたが、ゴーグルに問題を抱えてしまって、それを解決するまでの間3番手にとどまっていた。それからペースを戻して2位に上がった。ジョナンサン(バラガン)に狙いを定めたが、彼はすごくいいライディングをしていたし、自分は筋肉に違和感があり追いつくことができなかった。今シーズンはまだ誰がライバルなのか分からない状態。だたし、自分の仕事は可能な限りベストを尽くすことだ」
M・ドルーバー選手談(6位/3位:総合5位)
「今回の結果には満足している。第1ヒートで転倒したとき"なんということだ"と思ったけど、あきらめずマシンを起こして自分のペースで走った。ラップタイムはかなり良く、安定していて多くの選手をパスしたが、体力が消耗して6位までが限界だった。第2ヒートは、序盤の数周で多くの選手とバトルとなり、3位に上がるので精一杯だった。初のMX1のレースとしては悪くないと思う。今後はスタート練習をさらに行う必要がある。序盤ペース配分の速いMX2と比べ、MX1は違うペース配分かなと思っていたが、実際走ってみると、ほとんど同じだった」
C・リナルディ、ヤマハ・モトクロス・チーム監督談
「今日は完璧なスタートをすることができた。コピンズは良いスタートを決めてミスなく序盤を走行した。プレッシャーのなかではミスをすることもあるが、彼はミスしなかった。着実に走りその着実さが勝利に繋がった。最高の結果だ。ドルーバーにも非常に満足。スタートで遅れたが決してあきらめることをしなかった。非常にモチベーションが高く、最後尾から6位まで追い上げるというのは素晴らしいこと。彼はこれでかなり疲労し第2ヒートにはそれが現れてしまったものの、チームとしては満足。マシンは、レースウイークエンドを通して良く走ってくれた」