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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.01 3月12日 関東

RACE DATA

■開催日:2017年3月12日
■開催地:茨城県・真壁トライアルランド
■観客:2,600人
■気温:13度
■天候:晴れ
■競技:12セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:5時間(12セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:黒山健一(ヤマハ)/16

REPORT

黒山健一、開幕ダッシュ!

今年も茨城県の真壁トライアルランドで開幕した全日本トライアル選手権シリーズ(全7戦)第1戦関東大会は好天に恵まれ、多くの観客が競技を楽しんだ。ヤマハファクトリーレーシングチームから参戦する黒山健一(ゼッケン2)は、昨年の終盤戦から新型エンジン搭載のニューマシンTYS250Fiに乗り、最高峰の国際A級スーパークラスで5年ぶりの王座奪還と通算12回目のチャンピオン獲得(史上最多王座獲得記録更新)をめざす。

国際A級スーパークラスの競技は5時間の持ち時間で12セクションを2ラップした後、より難易度が高く観客が見やすい場所に設定された2つのスペシャル・セクション(SS)に挑んだ。会場は晴天続きで路面が乾き、砂埃がたつ状態で滑りやすく、セクションは新たに開拓された難所も多く、例年よりも難易度の高いセクションがライダーたちの行く手を阻んだ。だが、黒山は競技序盤から次元の異なる走りを見せ、ライバルたちを大きくリードする。

今回は最大のライバルである小川友幸(ゼッケン1)が出だしからつまづき、かわって小川毅士(ゼッケン4)が好調だった。しかし黒山は1ラップ目をわずか減点8でまわり、2番手の小川(毅)減点17に早くも倍以上の差をつけた。3番手以下は、小川(友)減点24、野崎史高(ゼッケン3)減点29となっており、黒山の独走状態だった。

とはいえ、まだまだ予断は許されない2ラップ目。黒山は第3セクションでこの日初めての失敗=減点5を喫し、1ラップ目よりも1点多い減点9となった。それでも2ラップ目減点18の小川(毅)はやはり倍の点差。2ラップ目は小川(友)が減点13、野崎も減点17で追い上げたが、この日の黒山にはまったく歯が立たず。2ラップ終了時点でSSを待たずに黒山の優勝が決まった。

SSを前にしてのトップ3の順位は、黒山17点、小川(毅)35点、小川(友)37点。SS1つ目のセクションは3人ともクリーン=減点0で順位は変わらず。いよいよ迎えた最終セクション、多くのライダーが失敗した難所を減点1で手堅くこなした黒山が、ついに圧倒的リードのまま開幕ダッシュを成し遂げた。黒山はこれで昨年の第6戦、第7戦(最終戦)に続いてニューマシンで負け知らずの3連勝。小川(友)は最終セクションで小川(毅)を逆転して2位となったが、タイトル争いで4連敗している小川(友)に開幕戦からダブルスコア以上の大差で勝った黒山が、王座奪還への期待を一気に高めた。

次回第2戦・近畿大会は4月16日、和歌山県の湯浅トライアルパークで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

黒山健一選手談(優勝)

「チームスタッフの皆さんが完全に仕上げてくれたオートバイで勝てなかったらマズイなというプレッシャーはありましたが、とりあえず開幕戦で結果を残せたので非常にありがたいし第2戦に向けてはずみがつきます。練習のように思い通りに走れたのは2ラップ目の第11セクションだけで、やっぱり試合は全然違うなと、あらためて実感しました。ただ結果的に非常に良かったので、この勢いというのは関係なく、全部で7戦あるうちの1つが終わっただけなので、あと6つ同じような結果を出せるようにシッカリ頑張ります。昨シーズン終盤の2試合は"運良く勝った"と思っていましたが、今日は去年の第4戦中国大会以来久しぶりに自分の実力で勝てたかなという感じがします。長年取れそうで取れない日が続いたので、今年こそはチャンピオンを取りにあと6戦走りたいと思います」

木村治男監督談

「良いスタートダッシュができたと思っています。黒山選手は昨年の最終戦が終わってからずいぶん練習していたので、その努力が功を奏したと思います。他のカテゴリーに先駆けて良いはずみがついて、私たちはホッとしています。油断することなく、これからも一歩一歩磨きをかけていきたいと思っています。ニューマシンは10年ぶりの気合いが入った渾身の力作なので、良い結果が出て非常にうれしいです」

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