全日本トライアル選手権 IAスーパー
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.01 3月9日 関東
RACE DATA
■開催日:2014年3月9日
■開催地:茨城県・真壁トライアルランド
■観客:2,600人
■気温:10度
■天候:晴れ時々曇り
■競技:10セクション×2ラップ+SS(2セクション)
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)16
REPORT
黒山健一、開幕戦は2位表彰台
野崎史高は僅差で3位に
今年もシリーズ全7戦が組まれたトライアル全日本選手権は、昨年は中止となっていた開幕戦・関東大会が2年ぶりに真壁トライアルランドで開催された。当日はやや冷え込むものの好天に恵まれて多くの観客が訪れた。最高峰の国際A級スーパークラスには11名の選手が出場、ヤマハは今年も黒山健一(ゼッケン2)と野崎史高(ゼッケン3)が参戦してチャンピオン奪還をめざす。競技は岩山に設けられた10ヵ所のセクション(採点区間)を4時間30分の持ち時間で2ラップした後、スペシャルセクション(SS)としてより難易度が高く観客が見やすい場所に用意された2つのセクションに挑んで合計減点の少なさを競った。
1ラップ目の黒山は第1セクションこそクリーン(減点0)で好スタートしたものの、その後は第2セクションで2回足を着いて減点2、第3セクションは1回の足着きで減点1。そして第4セクションは岩を上る難所で失敗、減点5となってしまう。この時点で黒山は合計減点8で4番手と出遅れていた。ディフェンディングチャンピオンの小川友幸(ホンダ)は同時点で減点1のトップ。2番手は小川毅士(ベータ)減点5、野崎は減点8で3番手(※黒山と同点だがルールによりクリーンの数が多い野崎が上位)につけていた。
その後、黒山はクリーンを重ねて挽回をはかったが、第7セクションの崖上りで失敗、減点5を加算。野崎も思うように減点を減らせなかった。1ラップ目の結果は、小川(友)が減点2でトップのまま、小川(毅)減点13、黒山・減点14、野崎・減点16と2位以下は接戦になっていた。その中で黒山は1ラップ目の持ち時間(3時間)を4分オーバーして減点4を加え、同様に野崎もタイム減点2を加えていたことも大きかった。
2ラップ目は、黒山が本領を発揮。早いペースでセクションをこなしながら、次々とクリーンの山を築いていく。そしてなんと第1セクションから第9セクションまでを全てクリーン、第10セクションで1回足を着いてしまったが、驚異的に小川(友)を追い上げた。また、野崎も2ラップ目はわずか足着き2回でこなす素晴らしい走りで観客を沸かせた。一方、小川(友)は2ラップ目にミスが増えて第10セクションは失敗するなどして減点9となっていた。とはいえ1ラップ目との合計減点は、小川(友)が11点でトップのまま。だが黒山・15点、野崎・18点にもSSで大逆転の可能性は残されていた。しかし、SSは2つともクリーンした小川(友)が逃げ切って優勝。黒山は土壇場で失敗してくやしい2位、野崎も最終セクションの失敗がひびき黒山と1点差で3位となった。
次回第2戦・近畿大会は4月20日、奈良県の名阪スポーツランドで行われる。黒山は地元・関西で巻き返しを図る。野崎も次こそ2位以上をめざす構えだ。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | 減点/クリーン |
---|---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点11/クリーン16 |
2 | 黒山健一 | team黒山レーシング・ヤマハ | Yamaha | 減点24/クリーン15 |
3 | 野崎史高 | YSP京葉レーシング | Yamaha | 減点25/クリーン13 |
4 | 小川毅士 | WISE BETA Racing | Beta | 減点31/クリーン11 |
5 | 柴田暁 | HRCクラブ MITANI | Honda | 減点32/クリーン5 |
6 | 田中善弘 | TEAM BETA Racing | Beta | 減点43/クリーン9 |
7 | 加賀国光 | トライアルエクスチェンジ | Gasgas | 減点62/クリーン3 |
8 | 斎藤晶夫 | Hondaブルーヘルメット | Honda | 減点65/クリーン5 |
9 | 野本佳章 | モトベント&BETA | Beta | 減点70/クリーン6 |
10 | 成田亮 | ハザードブレーカーズ BETA | Beta | 減点84/クリーン2 |
11 | 永久保恭平 | TEAM BIGBOX BETA | Beta | 減点90/クリーン1 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | Honda | 20 |
2 | 黒山健一 | Yamaha | 17 |
3 | 野崎史高 | Yamaha | 15 |
4 | 小川毅士 | Beta | 13 |
5 | 柴田暁 | Honda | 11 |
6 | 田中善弘 | Beta | 10 |
7 | 加賀国光 | Gasgas | 9 |
8 | 斎藤晶夫 | Honda | 8 |
9 | 野本佳章 | Beta | 7 |
10 | 成田亮 | Beta | 6 |
11 | 永久保恭平 | Beta | 5 |
COMMENT
黒山健一選手談(2位)
「今日はあっという間に試合が終わったという感じです。調子は悪くなかったのですが、1ラップ目は歯車が噛み合わずに、あれよあれよという間に減点が増えてしまいました。それが非常に残念です。2ラップ目は時間がないので早いペースで回り、そこそこ良い感じで走れたので、それを1ラップ目から出来ていればと思いました。1ラップ目のミスはちょっとしたタイミングのズレと気持ちの問題だったので、次の近畿大会までにしっかりと反省するところは反省してやり直したいと思います」
野崎史高選手談(3位)
「今日は1ラップ目の第3セクションで、クリーンを目前にしてエンストさせてしまったのが大きかったです。SSは黒山選手と1点差だったので、2つともクリーンして2位を狙うつもりでしたが思い通りにはいきませんでした。体力的にも精神的にも問題はなく楽しく走れていますし、ミスをしなければ上に行けると分かっているので次は安定して走れるように気をつけます」