全日本モトクロス選手権 IA2

RACE DATA

■大会名称：2007全日本モトクロス選手権第1戦SUGO大会
■カテゴリ：IA2クラス
■開催日：2007年3月25日（日）
■開催地：宮城県／スポーツランドSUGO
■天候：曇りときどき晴
■レース時間：（30分＋1周）×2ヒート
■観客数：10,400人

REPORT

釘村が2／4位で総合3位を獲得！

2007年全日本モトクロス選手権シリーズが3月25日（日）、スポーツランドSUGO（宮城県）にて開幕。IA2には、Jubilo Racing Teamから尾崎友哉（YZ250FM）、Team YZ（チーム・ワイジー）から釘村忠、小島太久摩、渡辺学の3人がYZ250Fを駆り参戦する。

開幕戦ヒート1、ホールショットを奪ったのは新井宏彰（カワサキ）、2番手に井上眞一（カワサキ）、渡辺が4番手、小島が6番手、釘村が8番手。一方の尾崎素他とこそ良かったものの転倒して後方からの追い上げを強いられる。1周目を終えトップは新井、2番手には釘村が浮上、その後方には井上、渡辺、小島と続く。トップの新井は速いペースで周回を重ね、2番手の釘村も続こうとするが近付けず、序盤の内に独走態勢を築かれ、そのまま優勝を奪われてしまう。

釘村は、井上を引き離し単独2番手をキープ、中盤で一時井上に詰められる場面もあったが、そのままポジションを守りきり2位表彰台を獲得。3位は井上となった。また渡辺は4番手走行中の3周目に転倒、大きく順位を落とてしまう。渡辺の転倒で4番手に浮上した小島は、前方の釘村、井上を追うが徐々に離されていく。そして9周目に平田優（ホンダ）の先行を許すと、さらに15周目に転倒を喫して須田純（カワサキ）にかわされ、最後は6位となった。また1周目に転倒した尾崎は次々とライダーをかわし、最後は7位でフィニッシュ。渡辺も挽回して12位でレースを終えた。

ヒート2のスタート、ホールショットは須田、これに新井、中堀、小島、平田が続く。尾崎は7番手、釘村は中段から、渡辺は第1コーナー後に他車と接触してエンストしてしまい、最後尾からの追い上げとなった。

1周目を終えての順位は、新井、須田、平田、小島、中堀、尾崎。レースはヒート1同様、トップの新井が、2番手に上がった平田以下を引き離し、序盤の内に独走態勢を作るとそのまま他を寄せ付けず、2ヒート連続で優勝。また2番手の平田も3位以下を引き離して2位でフィニッシュとなった。一方3番手争いは、序盤は小島がキープするが、5周目に釘村が須田、小島をかわして3番手に浮上。

しかし7周目、その釘村が転倒し8番手へ後退。変わって須田が3番手に上がり、それを小島が追うが、8周目に小島も転倒を喫し、13番手まで順位を落とす。さらに釘村、小島の転倒で4番手に上がった尾崎は須田のポジションを狙い、攻めていくが届かず、須田が3位を獲得した。4位には、転倒から追い上げた釘村、尾崎は5位、小島は10位、最後尾からスタートした渡辺は、11位まで挽回してゴールした。

COMMENT

尾崎友哉選手談（7位/5位：総合5位）

「ヒート1はスタートは決まったが、1周目に他車と接触して転倒。順位は大きく落としたが、怪我もなかったし、なんとしてもポイントをとりたいという気持ちが強く、そこから攻めの走りができ7位に入れた。ヒート2もスタートは良かったものの、そこからすぐにリズムを掴めずに苦しい展開となった。4番手に上がり須田選手の姿も見えていたので、そこを目指して走ったが、差を詰めることができないまま5位となってしまった。しかし、土曜日の練習走行では思うように走ることがでずに気持ちが落ち込んでいたことを考えると、この順位でまとめることができて良かったと思う。課題も見つかったので、それを克服し、名阪では表彰台に立てるよう頑張るだけだ」

釘村忠選手談（2位/4位：総合3位）

「ヒート1では良いスタートが切れたが、新井選手のペースが速くついていくことができず、後半は少し守りにまわってしまい勝負できないまま2位。ヒート2は、スタートは悪かったが、後方からでも表彰台にたてるんだ、という気持が攻めの走りにつながり3番手まで浮上することができた。しかしそこで転倒。4位まで挽回できたが、表彰台にたてる位置を走っていただけに、自分のミスでチャンスを逃して本当に情けない。2位獲得は、新井選手に大きく離されてのものなので素直に喜べないが、自分の実力が今どの位置にあるのかを確認することができたし、まず表彰台に立てたことでホッとしている」

小島太久摩選手談（6位/10位：総合8位）

「全体的に身体が硬かったし、ライン取りが上手くいかずに、自分の走りができなかった。スピード自体は十分あったし、自信もある中で、このようになってしまったのは、ヒート1のスタートで他車と接触して、気持が引けてしまったことが大きいかもしれない。だから後方から追い付かれても簡単に抜かせてしまったり、ライン取りにも余裕がなく、荒れていないラインを見つけられずに、走りがガタガタになってしまった。次は得意な名阪なので、今回のことは忘れて、表彰台を狙っていきたいと思う」

渡辺学選手談（12位/11位：総合12位）

「ヒート1では4番手から、ペースを上げようと思った矢先に転倒し、後方からの追い上げとなった。やはり開幕戦ということで、ポイントは少しでも欲しいので、ラインをいろいろ変えながら走行していると、無理がきてまた転倒と悪循環。その後は再びペースを取り戻すことができ、なんとか12位まで挽回することができた。ヒート2でもスタート後の1コーナーを過ぎた辺で転倒。今度は最後尾となり再び追い上げとなった。しかし今回はミスをしないよう丁寧に攻めたので、上手く順位をあげることができ11位となった。今回は新井選手が速かったが、自分としてはそんなに大きな差はないと思うし、十分にいける感触も掴めた。次のレースではまずは転倒しないこと、そして表彰台を狙っていく」

光安鉄美、ジュビロ・レーシング・チーム監督談

「尾崎選手は土曜日は乗れていなかったが、今日の練習では調子が良くなっていただけに、ヒート1での転倒は本当にもったいなかった。ヒート2では4番手に上がりながら、3番手を捉えられずに順位を落としてしまったが、あの場面でスバッと行けるようにならないといけない。今回は開幕でありまだまだ挽回するには十分な時間があるので、できるだけ早くトップのレベルまで自分を高めてほしい」

川崎智之Team YZ監督談

「今回のレースを見て、IA2にはトップライダーが5、6人おり、その中でミスをしたライダーが脱落していくという構図がはっきりと見えた。Team YZの3人もこの中に入っているが、やはり今回は全員共通してミスが多かったので、結果が出ていないし、満足できる内容ではなかった。このチームは、ライダーを育成し、トップチームへ送り込むミッションがあるため、ライダー3人には、このTeam YZのコンセプトを受け止めてもらい、一戦一戦を大切に戦い、自らの力で次の道を切り開いてほしい」