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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 7月4日 カタルニア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦カタルニアGP
■開催日:2010年7月2日(金)初日結果
■開催地:スペイン/カタルニア(4.727km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:37度 ■路面温度:53度

REPORT

ロレンソがトップタイム!

フィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンソにとってホームコースのモントメロ。そのフリープラクティス初日にトップタイムをマークして好調をアピールした。またJ・ロッシに代わって出場する吉川和多留もヤマハYZR-M1に好感触を得た。

前回、前々回と2連勝を果たして波に乗るロレンソ。気温35度を超える厳しいコンディションの下で序盤からタイムを上げ、終始トップをキープして27ラップを走りきった。好タイムをマークしたが、本人はリアグリップ不足を感じており、明日はチームクルーとともにこの部分の改善に力を注ぐ。2位はC・ストーナーで、その差は0.153秒。

吉川はYZR-M1のテストに携わっており、これまでに多くの距離を走らせているが、今回乗るマシンは冬に開発したプロトタイプとはいくらか異なっているという。それに加えて、初めて走るコースを覚えなければならず課題は多い。そのためプラクティス初日は17位に留まったが、チームに支えられて行った走行に満足しており、明日以降のさらなる前進に期待をかけている。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのB・スピースは、初めて走るカタルニアのコースを素早く攻略し、フリープラクティス初日で5位につけた。路面温度53度という厳しいコンディションに対処するため、前後ともに硬めのタイヤを選んだスピース。YZR-M1はコーナー進入の性能が改善されて順調にペースを上げ、最終ラップにはそれまでのタイムを1秒も短縮する1分43秒854の好タイムを記録した。トップのロレンソとの差はわずか0.595秒。4位のA・ドビツィオーゾとの差は0.129秒で、今回もまた非ファクトリー・ライダーのトップ。

一方、チームメイトのC・エドワーズは1分44秒551のタイムで9位。決勝に備えたデータ収集のため、セッションを通じてハード・コンパウンドのリアタイヤを使用したエドワーズ。マシンは荷重配分が変更されたことでコーナリング性能が向上しており、自信を持ってコーナーに入っていくことができるようになった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'43.259
2 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'43.412
3 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'43.631
4 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1'43.725
5 B・スピース Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'43.854
6 A・エスパルガロ Pramac Racing Team Ducati 1'44.136
7 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'44.196
8 N・ヘイデン Ducati Marlboro Team Ducati 1'44.440
9 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'44.551
10 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'44.634
11 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'44.641
12 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'44.692
13 M・カリオ Pramac Racing Team Ducati 1'44.745
14 M・メランドリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'44.806
15 H・バルベラ Paginas Amarillas Aspar Ducati 1'45.004
16 秋吉耕佑 Interwetten Honda MotoGP Honda 1'47.757
17 吉川和多留 Fiat Yamaha Team Yamaha 1'48.015

COMMENT

J・ロレンソ選手談(フリー走行1番手/1分43秒259/27周)

「プラクティスは順調。今回も最初からペースを上げて走ることができたからね。でも本当ならもっとタイムを縮めることもできたはずなんだ。おそらく暑さのため思うけれど、リアがかなりスライドしてしまっていた。だから明日はそれを何とかしないとね。僕の家はすぐ近くにあるから、家族や友達がみんな見に来てくれるんだ。だからここを走るのが大好きで、僕にとっては特別な場所だよ。彼らに楽しんでもらえるように頑張るよ!」

W・ズィーレンベルグ、チーム監督談

「こんな暑さのなかで、初めからトップに立つことができたことはとても良かったと思う。しかしまだまだ改善の余地があるはずだ。というのも、今日はマシンが思ったように動いてくれなかった。問題はリアのスライド。この点に関してはセッティングを注意深く見直し、変更も行っていかなければならない。明日は昨年のセッティングと比較してみて、少しずつ調整して改善していきたい」

吉川和多留選手談(フリー走行17番手/1分48秒015/24周)

「YZR-M1は何度も乗っているけれど、バレンティーノのマシンは前に乗ったテストマシンとはかなり違っている。だから慣れるまでにはもう少し時間がかかりそう。それに今日は気温が高くて路面が滑りやすく、ここを初めて走る僕にとっては厳しい状況だったんだ。それでも終盤になるとフィーリングが良くなってきた。もう少し走れば、きっとペースも上がってくると思うよ」

D・ブリビオ、チーム監督談

「和多留にとっては初めてのコースなので、今日はそれを覚えることと、マシンセッティングの方向性をチームに伝えてもらうことが課題になった。今日一日でかなり慣れてきたようなので、決勝日までにどこまで前進することができるか、とても楽しみだ」

B・スピース選手談(フリー走行5番手/1分43秒854/27周)

「コースは面白いけど、長いコーナーはどうやって抜けていけばいいのか、まだよく分らないね。とくに最後の3つのコーナーは難しいね。でも少しずつつかめてきていて、終わってみれば5位まで上がっていて、だから自分でもびっくりだよ。今日はまず1台だけを走らせてコースを覚えることに専念。そのあとスペアマシンに乗り替えたら、コーナリングの感触がとても良くなっていたんだ。フロントの挙動が気になっていたけれど、それを直したらすっかり改善されたようだ。

それからフロントにハード・コンパウンドを履いてみたら、さらに100倍くらい良くなった。そういうわけで何もかも順調だったんだ。フロントエンドのジオメトリーを変更したことでコーナリング性能が上がった。今までならコーナー進入でフロントのブレーキレバーに指をかけていたけど、今は放してから飛び込んでいける。そうするとマシンがうまく曲がってくれる。こんな暑さのなかではリアグリップがとても重要だ。グリップが落ちてくるレース終盤を想定したセッティングが鍵になるだろう。今のところスピードは、まずまずだと思う」

C・エドワーズ選手談(フリー走行9番手/1分44秒551/21周)

「去年の金曜日のベストタイムよりコンマ1秒くらい速くなったと思う。同じライダー、同じタイヤ、エンジンが少し違うけど全く同じマシンなんだから決して遅くなってはいけない!だから正直に言うけど、本当にベストを尽くして走ったんだ。フィーリングはとても良くて、マシンは確かに前進している。フロントの荷重を上げたらコーナリングが格段に良くなって、はらむこともなくなったので、とても気分よく走れるようになったんだ。

今シーズンはここまで、このコーナリング性能が最悪でずっと悩まされてきたんだけれど、ここでようやく解決することができたようだ。今日はリアにハード・コンパウンドを履いてセッションを走りきたったが、暑くてグリップがあまり良くなかったので、これから徹夜でリア・サスペンションのセッティング変更をしなければならない。このようなコンディションの下ではタイヤ・コントロールが、とても重要になるからね」

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