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黒山健一:シーズンPlayback
最終戦「絶対勝利」!



今年の全日本トライアル選手権でのチャンピオン争いは、例年にも増して実力伯仲の戦いとなっています。とりわけ、黒山健一選手は3年前に11度目となるチャンピオンを獲得して、MFJ新記録を更新しました。しかし、昨年と一昨年は小川友幸選手(ホンダ)が、チャンピオンを獲得。そして今年は、黒山選手が「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」からの参戦となり、第1戦関東大会から実力を発揮。競技後半にはまさかの失敗もありましたが、気合い十分の黒山選手がファクトリー参戦の1戦目から優勝を獲得したのです。

第2戦近畿大会で黒山選手は、崖を上るセクションやエンストによるまさかの失敗もあり、最後のセクションで失敗すれば4位に落ちてしまう状況まで追い込まれました。黒山選手は、そこをクリーン=減点0で走破し辛くも3位表彰台を手にしました。そしてここから、黒山選手、小川友幸選手を中心とした激しいランキング争いが加熱していったのです。

その黒山選手を、大きなピンチが襲います。第3戦九州大会で黒山選手は。セクションで転倒した際、右手に15針の大ケガを負ってしまいます。それでも黒山選手は、同じヤマハを駆る野崎史高選手を逆転して2位を確保しました。幸いにも、次の大会まで2ヵ月のインターバルがあり、その間に怪我は回復、チャンピオンへの望みは繋がれます。
こうして迎えた第4戦北海道大会は全7戦が組まれたシリーズ戦の折り返し点。ここで黒山選手は見事優勝し、今季2勝目をゲット。競技では最終ラップにパーフェクトに近いパフォーマンスを見せた黒山選手が最後のセクションを鮮やかにクリーンして、なんと通算80勝の大記録を達成。小川(友)選手と同ポイントに並ぶとともに、小川(友)選手を逆転してランキング1位に返り咲いたのです。

3戦ぶりに雨に見舞われた第5戦中国大会は会場の路面がひどくぬかるんで、まさに泥地獄のような状況となりました。ここでも最後まで優勝争いを展開した黒山選手ですが、結果は3点差で2位。1位の小川(友)選手に、再び3ポイント差をつけられてしまいます。

いよいよ残り2戦となった第戦中部大会は黒山選手にとって負けられない大会となりましたが、競技前半は4位と大きく出遅れてしまいます。しかし、ここから激しく追い上げ、土壇場で逆転2位になるとともに最後のセクションを唯一人クリーンして、チャンピオン獲得への望みをつないだのです。
最終戦となる第7戦東北大会で黒山選手が王座奪還するには自身が勝ち、小川(友)選手が4位以下にならなければなりません。簡単ではありませんが、黒山選手は、諦めることなく「絶対勝利!」を目標に、最終戦に臨みます。