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野左根航汰:シーズンPlayback
「表彰台は高い方がいい」、偉大な先輩に挑む野左根の決意



ユースチームとして今年新たに結成した「YAMALUBE RACING TEAM」。そのライダーの一人が、2013年のJ-GP2チャンピオンで、昨年から国内最高峰JSB1000に転向した野左根航汰選手です。
開幕戦鈴鹿2&4では、予選8番手を獲得するも、レースではスタートをミスして大きく後退。しかし、ここから着実に順位を挽回。オープニングラップで11位に、4周目に8位、そして12周目には5位に浮上し、この順位で開幕戦のチェッカーを受けました。
野左根選手は「新しいチーム体制、新しいマシンでの5位は自信になりました。スタートでのミスが悔やまれますが、今後の課題にします」とコメント。難波恭司監督も「最後までラップタイムが落ちなかったのが良かったですね」と語り、新チームでのデビューレースを、笑顔で終えることとなったのです。

しかし野左根選手も、大先輩の中須賀克行と同様に、この成績に満足することはありませんでした。
第2戦オートポリス、その事前テストで手応えを掴んでいた野左根選手は、予選で4番手を獲得すると、レースでは、中須賀選手をはじめとする全日本のトップライダーを引き連れ、2周目から5周目までトップを走ったのです。これに中須賀選手が「よく頑張っている!」と、レース後に激励するほど。
その後、6周目のに渡辺一樹選手(カワサキ)に抜かれ、再度抜き返そうとしたコンビネーションコーナーで渡辺選手のマシンに接触して転倒、リタイアとなります。レース後、「数周でしたがトップを走れたことは、本当に自信になりました」と語りましたが、その後、自信は着実に成績へと繋がっていきます。

レースをこなす毎に、力をつけてきた野左根選手。迎えた第3戦、ホームコースとも言えるツインリンクもてぎで、大きな結果を残すことになります。TOP10サバイバル予選で4番手を獲得すると、レースではスタートで後退しながらも、着実にポジションを回復し、3戦目にして3位表彰台を獲得したのです。「あきらめずに攻め続けた結果。中須賀さんと一緒に表彰台に立てたのは、本当にうれしい」と、歓びを爆発させます。

第4戦SUGOのセミ耐久では、怪我から復帰したばかりの藤田拓哉選手とレースに臨むこととなります。ウェットとなった予選では、藤田選手がチームベストをマークして7番グリッドを確保。レースは、スタートライダーを務めた野左根選手が慎重なライディングでマシンを藤田選手に託すと、その藤田選手の懸命なライディングで3位の表彰台へ。野左根選手にとって、今季2度目となる表彰台を獲得しました。

3戦連続の表彰台を目指した第6戦オートポリスでしたが、国内最高峰は、簡単ではありませんでした。5位という結果に、「自分の力を出し切りましたが、これ以上の成績を残すためにはどうしたらいいのかを考えなければなりません」と、ジャンプアップのため、自らそのハードルを上げたのです。

迎えた第7戦岡山国際、予選6番手からスタートした野左根選手は、再び今シーズン3度目の表彰台に立つこことなります。しかし、3位という成績に対し野左根選手は、すでに悔しさを感じるまでになっていました。「3位に入れたのは良いことです。でも、3位はもう経験しています。だから今の目標は2位以上。この成績を残すにはどうすればいいかをチームと一緒に考え、MFJGPでは、なんとしても課題をクリアしシーズンを終えたい」と語ったのです。
開幕前「中須賀さんの背中が見える位置で、走れるようになりたいですね」と話した野左根選手。MFJGPでは、有言実行に向け、偉大なる先輩の背中を追いかけます。さらに高い場所へ羽ばたくために。