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安原志インタビュー
「ファクトリーライダーらしい戦いを」



今年は、本当にサプライズから始まりました。自分がファクトリーに選ばれ、しかも最高峰クラスでYZ450FMを駆るというオファーをいただいからです。その一方で、2014シーズンはIA2で大きな手応えをつかんでいたため、2015シーズンはIA2でチャンピオンを狙うつもりでした。そこに、先の連絡をいただいたので、家族も含めとても悩みました。でも、こんなチャンスは2度とない。チャレンジしたい。その気持ちが勝り、ファクトリーを選んだという訳です。

当初は、6位以内という目標を掲げていた訳ですが、その意気込みとは裏腹に、シーズンオフのテストの段階から不安は募っていきました。「本当に自分はやれるのか?」と。開幕戦のヒート1では入賞という結果を残しましたが、自分の感触は的中したというのが本音です。レースの雰囲気はIA2とはまったく異なるものでした。気を抜けない、油断できない... そういったプレッシャーを感じならのレースとなり、トップクラスの厳しさ、過酷さを痛感させられることとなったのです。

その後も、技術面、体力面すべてにおいて劣っているということが、レースの中で、またリザルトとして、表面化してきました。そうした状況を改善していくきっかけとなったのが、ダグ・デュバックさんをはじめ、監督、チームスタッフからの、厳しくも温かいアドバイスでした。
何が悪いのか、それを変えるには、何をすべきなのか? 特に奥まで突っ込んでハードブレーキングしていたコーナーは、「遅い!」と指摘を受けていたのですが、皆さんの指導から着実に変化を遂げていきました。完璧とは言えませんが、今では、スピード感のあるスムーズな走りが出来ているという実感を持てています。

また、レースを重ねていくなかで、IA1の雰囲気にも順応できるようになってきました。コーナーは確実にしめる。遠慮なく抜く。当てられてもひるまない...。実践できているかと言われるとまだまだですが、IA1を戦う基礎と言うべきものは、学んだつもりです。そうしたことが、後半に入って少しずつ実を結びはじめ、結果にも現れています。もちろん、足りないものはまだまだあります。レース中のスピードは特に劣っている。変化する路面に自分の能力が追いついていかないのです。抜くためのバリエーションもない。そしてスタートも前にでることができません。それでも、成長したこと、課題、すべてをひっくるめて、今、100%の力をだすことができれば、6位以内に届く位置までは成長できると感じています。

最終戦は、1年目の集大成になります。練習量は負けていない、スタートだって本当に、たくさんの練習をしてきました。体力も450で戦うレベルに近づいている。だから、自分を信じて、まずはホールショットを狙います。そして、海外のライダーにくらいつき、日本のトップライダーとバトルして6位以内を目指します。簡単ではありませんが、出来ないはずはない。サポート、応援してくれたすべての方に恩返しができるよう、またヤマハのファクトリーライダーとして恥ずかしくない走りをして、シーズンを終わりたいと思います。
最後まで、応援宜しくお願いします。