最終戦のレース2、シーズンベストの7位を獲得
GRT Yamaha WorldSBKの野左根航太が2021年の最終戦となる、第13戦のインドネシアラウンドに臨んだ。10月に完成したばかりのマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットが舞台ということで、スーパーバイク世界選手権では初の開催となり、野左根をはじめ、すべてのライダーにとっても初のサーキットでのレースとなった。
11月19日(金)のFP1では1'39.081とトップから約4秒差で、出場した19人中19番手と出遅れたが、FP2で1'35.416と大きくタイムを伸ばして14番手に挽回して初日を終了した。ところが翌日のFP3では、1'36.037でタイムを短縮できずに18番手とポジションを落とすこととなってしまった。
11月20日(土)、迎えた予選は1'34.660とウィークベストをマークしたが、トップのトプラック・ラズガットリオグルとは約1.8秒差の16番手となり、決勝は6列目から迎えることとなった。この予選に続いて行われる予定だったレース1は豪雨に見舞われ翌日に延期となり、11月21日(日)はスーパーポール・レースが中止となり、2つのレースが行われることとなった。
こうして迎えた決勝レース1は、Pata Yamaha with Brixx WorldSBKのラズガットリオグルが2位に入り、ヤマハにとって2009年のベン・スピース以来となるチャンピオンを獲得した。一方の野左根は、得意とするスタートが決まらず、1周目を16番手で終え、その後も順位をあげることはできなかった。それでも上位陣の脱落もあって、最後は満足のいかない結果で終えることとなったが、ポイント獲得圏内となる15位でフィニッシュした。
続くシーズン最後となるレース2は、再び雨によりスタートが遅れ20ラップから12ラップに短縮されて行われた。野左根はウエットコンディションの中で行われたレース2でロケットスタートを決めると1周目で一気に9番手に浮上。さらに序盤にアンドレア・ロカテッリを含む2人をかわし、さらに上位ライダーが転倒したことで、一時は目標としていたトップ10フィニッシュとなる6位まで順位を上げこととなった。
その後、8周目にチームメイトのギャレット・ガーロフにかわされて7番手に後退したものの、全日本チャンピオンの意地を見せて最後までポジションを守り切り、ルーキーイヤー最後のレースを、自己最高となる7位で締めくくった。
シーズン前半には怪我による欠場などもあったが、出場したレースの内、21レースでポイントを獲得した野左根は、ランキング14位で1年目を終えた。2022シーズンの参戦も決まっている今年の経験を生かして来シーズンはコンスタントにトップ10入りが目標となる。
Results
Race 1
1 | J・レイ | Kawasaki | 32'12.219 |
---|---|---|---|
2 | T・ラズガットリオグル | Yamaha | 0.670 |
3 | S・レディング | Ducati | 2.155 |
4 | A・ロカテッリ | Yamaha | 7.644 |
5 | A・バッサーニ | Ducati | 8.133 |
6 | M・ファン・デル・マーク | BMW | 9.809 |
7 | A・バウティスタ | Honda | 13.949 |
8 | C・デイビス | Ducati | 14.059 |
9 | L・メルカド | Honda | 22.907 |
10 | T・サイクス | BMW | 25.525 |
11 | G・ガーロフ | Yamaha | 25.609 |
15 | 野左根航汰 | Yamaha | 50.244 |
Race 2
1 | J・レイ | Kawasaki | 20'53.598 |
---|---|---|---|
2 | S・レディング | Ducati | 0.283 |
3 | M・ファン・デル・マーク | BMW | 7.437 |
4 | T・ラズガットリオグル | Yamaha | 10.641 |
5 | T・サイクス | BMW | 21.707 |
6 | G・ガーロフ | Yamaha | 24.555 |
7 | 野左根航汰 | Yamaha | 27.772 |
8 | A・ロカテッリ | Yamaha | 29.481 |
9 | I・ビニャーレス | Kawasaki | 38.615 |
10 | A・バウティスタ | Honda | 47.233 |