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ヤマハ発動機株式会社

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ピット内の職人達

走りに徹するライダー達を裏で支えるプロフェッショナルの姿を紹介します。 元ファクトリーライダー吉川和多留氏、難波恭司氏にお話を伺いました。

難波恭司

皆さん、お久しぶりです。僕はライダーとして8耐出場の経験は少ないのですが、いろんな立場で8耐には参加しており、本当に縁の深いレースです。そうした中、今回は海外チーム「GMT94」のサポート役として参加しています。
GMT94はご存知の通り、世界耐久選手権にフル参戦し、スタッフはもちろん、ライダーもやるべきことすべてが体に染み付いている耐久のトップチームです。例えば、ライダーがそれぞれ自分で装具を整え、自分で体調を管理しならが次の走行に備えるなど、とにかく無駄のない、また何があってもいいようにチーム全体が動いているわけです。

難波恭司

難波恭司

さて、日本のチームは、この鈴鹿を耐久として見る一方、スプリントレースとして捉え、とにかくハイスピード&ノントラブルで優勝を狙ってくる。この戦い方は、見る側に緊張感を与えてくれ、8 耐のエンターテインメント性を高める要素となっています。近年は、GMT94も含め海外チームが、この特性に合わせるようにスプリント力を上げており、高い緊張感をもって取り組んでいますが、それでも私にはすべてのことを楽しんでいるようにみえています。
例えば24時間レースの場合、全部の時間、緊張感を持続するのはとても難しい。さらにトラブルがつきものになってくるため、その度に過剰な反応をすれば、精神も肉体も持ちません。だから彼らはそうしたトラブルも回避するだけの余裕を持っているのだと思います。何かあっても悲観した様子はなく、淡々と自分の仕事をこなす。そして多くの場合、レースに復帰していてきます。こうした精神性、そしてリカバリー能力の高さには本当に感心しています。

このように、完成されているチームだからこそ私の役割は難しい。しかし、私も元ライダーとして、また日本人ならではの気配りをフル動員し、かゆいところに手が届くサポートをしていきたいと考えています。些細なことかもしれませんが、飲み物の温度、装具の心地よさ、そしてライダーとのコミュニケーションによる精神的サポートなどなど。彼らがより力を発揮できる環境を作るのです。

難波恭司

難波恭司

GMT94はYARTと比べると、平均タイムは少し遅いかもしれませんが、ライダー、スタッフともに長く同じメンバーで戦っているため、チーム力、安定感は今回参加しているチームの中でもピカイチ。昨年も最後に盛り上げてくれましたが、今年も十分に表彰台を期待できるし、存分に楽しませてくれることでしょう。今年は私もその輪の中で、一緒に頑張りますので、ぜひ応援してください。

【取材日:7月26日公式予選】

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