鈴鹿8時間耐久ロードレース 第34回大会 |
#70 「北海道SABEDER」
[11年07月23日 12:00 晴れ]
北海道・旭川でバイクショップを営む安孫子勝利(50)の「もう一度8耐に出たい!!」というアツい想いに共感したメンバーで構成されたチームで、昨年に続く出場となります。難波恭司(48/左)と北島大和(30/右)による同じ布陣で、トラブルのためリタイアで終わった昨年(の辛苦)を乗り越え、完走を目指して2回目の参戦となりました。
安孫子選手は1995年から2001年まで7年連続8耐参戦経験があります。ある年の8耐で、たまたま隣合わせのピットになったのがヤマハ発動機の社内チーム「磐田レーシングファミリー(IRF)」でした。「ただのプライベーターなのに“同じヤマハに乗っているから”と当時のIRFの監督、故藤森孝文さんにとても親切にしてもらいすごく嬉しかったんです!」“ヤマハハンドリングの生みの親”とも言われる藤森氏の優しい言葉は、安孫子選手が2001年で8耐に一旦区切りをつけた後も、ずっと彼の心に焼き付いていました。
そんな安孫子選手の想いは、8耐の決勝を走ったことのなかった元ヤマハファクトリーライダーの難波選手の気持ちを動かしました。「安孫子さんと出会ったのは十勝サーキットで開催されたヤマハ主催のライディングスクールでした。その後、十勝での走行会イベントにインストラクターとして声をかけてもらったりするたびに、ほのかに誘われてはいたんです。“暑いのは嫌だ”って言っているのにね。ただ2009年の8耐の時、翌年の参戦を目指してわざわざ北海道から鈴鹿まで来た安孫子さんの想いを聞いて、気持ちを動かされました。僕自身もプライベーターでレースをしている時にヤマハの方に声をかけてもらって、開発の仕事に携わることができたし、藤森さんにもすごくお世話になった。だから安孫子さんの気持ちがよくわかったんです」と難波選手。
「北海道から鈴鹿までレースをしに来るのって、人やマシンの移動だけでも大変。だけど僕らのチームがこうして8耐に参戦することで、十勝のイベントに参加してくれたライダーや仲間が“今度は自分たちが!!”ってつないでくれたら嬉しいですよね」(安孫子選手)
「去年に続き、今年も貴重なチャンスを与えてもらったので、今年こそ安孫子さんにチェッカーを受けてもらえるよう、自分自身にプレッシャーをかけて与えられた役割をきっちり果たしたい」と語る北島選手は、2004年8耐の「TEAM 茶LLENGER」※密着記事を読んで志望企業を決め、現在はIRFに所属しています。今シーズンの鈴鹿サンデーロードレースでは3戦中2勝、全戦で表彰台を獲得中です。(※ヤマハのグループ企業が母体となり地元周辺の市や企業の支援を受けた市民チーム)
7月12日・13日のテストでは、北海道からは安孫子選手のみの参加でしたが、レースウィークには8名のチームクルーとともに鈴鹿に乗り込みます。7月16日に札幌で行われた激励会では、ともに8耐を戦う北海道出身ライダー武石伸也選手や、地元のレース仲間・バイク仲間達からパワーを分け与えてもらいました。本州の暑さに負けぬ#70の熱い走りにぜひご声援宜しくお願いします。
reported by miya-K |