本文へ進みます
サイト内検索

モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 3月20日 アルゼンチン

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第3戦アルゼンチン
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2022年3月20日
■開催地:パタゴニア・アルゼン・サーキット(1,670m)

REPORT

Monster Energy Yamaha Factory MXGPのルーキー、マキシム・ルノーが、FIMモトクロス世界選手権第3戦パタゴニア・アルゼンチンMXGPのレース1で見事優勝を果たし、総合結果でも優勝者と同ポイントの2位に入った。この結果、ルノーはランキングでも2位に浮上。グレン・コルデンホフは週末を通して進歩を見せ、総合5位に入った。また、ジェレミー・シーワーはレース1で3位に入ったものの、レース2で激しくクラッシュ。それでも総合トップ10圏内でレースを終えた。

MX2では、ヤゴ・グリーツが、好調を維持し、レース1を制してレース2で2位に入り、総合2位で表彰台に立った。この結果、グリーツはランキングでのリードを拡げ、2位のT・ヴィヤル(KTM)との差を26ポイントとした。

MXGP:ルノーがレース1で優勝。総合勝者と同ポイントの総合2位

450㏄のライダーとして初めてパタゴニアを訪れたルノーが、センセーショナルな走りを披露した。YZ450FMのパワーを活かしたルノーは、トップ3スタートを決めると、20周に渡り、驚くべきライディングを見せた。12周目にトップに立つと、残り9周をリードし、最上級クラスでは初の優勝を遂げた。

シーワーはターン1でルノーに続いてトップ3の一角に食い込むが、T・ガイザー(ホンダ)の先行を許して4番手に後退。パタゴニアのレースコースでは、その黒く粒子の粗い火山性の土壌が、多くの角ばったエッジのバンプと読みにくい路面を隠しているため、常に難しいライディングが強いられる。多くのライダーが、このサーキットの罠にはまってしまい、レース序盤のリーダー、P・ジョナス(ハスクバーナ)もそのひとりだった。シーワーは安全で着実なアプローチを選択し、レース1を3位で終えた。

コルデンホフはトップ10圏外からスタートし、トリッキーで罠の多いサーキットで果敢に追い上げ、8番手まで順位を上げたところでフィニッシュした。

レース2では、ルノーが再び驚異的なライディングを見せた。序盤の3周で猛チャージを見せて6番手から2番手まで順位を上げたのだ。だが、現在ランキングトップのガイザーに行く手を阻まれ、貴重なタイムを大きくロスしてしまう。結局、ルノーはそのまま2位でフィニッシュするにとどまった。それでもMXGP参戦3度目にして優勝者と同ポイント獲得は、ルーキーのルノーにとって偉業というほかない。この結果、ルノーはランキングで2位に浮上した。

シーワーはまずまずのスタートを見せてトップ5圏内につけるが、このコースで最も大きなジャンプのひとつで激しくクラッシュしてしまう。再走を果たしたシーワーは果敢に追い上げて13番手まで順位を挽回するが、再びクラッシュしてしまう。身体を激しく強打しながらも、再びYZ450FMに跨ったシーワーだったが、レースを続行する体調ではなく、リタイアを余儀なくされた。

コルデンホフはレース1同様、再びスタートで出遅れ、苦戦を強いられることになった。それでもサスペンションのセッティングに変更を加えていたコルデンホフは、このコースでの感触が改善。猛チャージを見せて6番手まで上がったところでフィニッシュした。

FIMモトクロス世界選手権、次戦は4月3日の週末にポルトガルのアゲタで開催される。ルノーはMXGP選手権で1位と17ポイント差の2位につけている。シーワーはトップ3とわずか6ポイント差の4位、コルデンホフは8位に浮上した。

MX2:グリーツが総合2位&ランキングリード拡大

2週間前の第2戦ロンバルディアで完全優勝を果たした21歳のベルギー人ライダー、グリーツ。パタゴニア・アルゼンチンMXGPでは予選レースでスタートからトップに立つと、以後一度もその座を譲らずレースを制し、今シーズン2度目のポールポジションを奪った。

レース1のスタートゲートが降りると、グリーツはポールポジションを活かし、YZ250FMのパワーでロケットスタートを見せる。T・ヴィヤル(KTM)と接戦でホールショットラインを通過するが、元世界チャンピオンのヴィヤルがターン2で前に出たため、グリーツはその背後にピタリとつける。

冷静さを保ちながらライディングを続けるグリーツは、周回する中で新しいラインを試し、自身の流れをつかんだ。4周目にはレース中の最速ラップタイムを叩き出すと、自信あふれるライディングで、レース終了まで残り2周となったところで再びヴィヤルに襲いかかった。何千人ものファンの応援を前に、スリリングなチャージを見せるグリーツは、素晴らしい追い抜きを見せてリードを奪うと、そのままポジションを保ち、今シーズン3度目、自身のキャリア23回目のレース優勝を果たした。

レース2で、グリーツは再び素晴らしいスタートを見せて2番手につけるが、レースはターン2で発生したアクシデントにより赤旗中断に。レースが再開されるとグリーツは再び好スタートを見せた。グリーツはターン2の出口を、S・ランゲンフェルダー(GASGAS)とヴィヤルに両脇を挟まれるかっこうの2番手で通過する。

オープニングラップに激しくプッシュするグリーツ。フィニッシュライン・ジャンプへのアプローチでランゲンフェルダーをパスしてトップに立つが、3周目にはヴィヤルの先行を許すことになった。そこから、グリーツはヴィヤルを射程距離に収めて追走するが、両手の掌にできたひどい水ぶくれで、レースとグランプリ優勝へのチャレンジが困難になった。それでもグリーツは2番手を維持し、そのままフィニッシュ。優勝のヴィヤルと同ポイントでグランプリを終えた。

FIMモトクロス世界選手権、次戦は4月2日および3日にポルトガルのアゲダで開催される。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP
マキシム・ルノー選手談(優勝/2位:総合2位)

「本当に良い一日でした。満足しています。昨日はゆっくりと走り出しましたけど、このコースに合わせてステップ・バイ・ステップで改善して行きました。レース1ではティム(ガイザー)と良いバトルを展開して、最後まで戦って、勝つことができました。レース2は好スタートができず、別な展開になりましたけど、ティム以外はパスすることができたので、それは良かったです。MXGP最初のシーズンでこれ以上を求めることはできません。ともかくこの状態を維持し、これは本当に重要なことですが、力つきることなく走り続けたいと思っています。それに、毎回トップ3に入れるようにトライして行きたいと思っています」

グレン・コルデンホフ選手談(8/6位:総合5位)

「昨日は予選ヒートでホールショットを奪い、20分くらいまで本当に良い感触でしたが、その後ちょっと苦戦し始めました。今日はバイクのセッティングに変更を加えて、問題の解決を試みたのですが、レース1では機能しませんでした。また、今日は両レースともスタートを完全に失敗しました。それでもレース2ではほぼ最後尾から6番手まで行けたので、ポジティブに終えることができて満足しています。自分のライディングには満足できました。レース2に向けてセッティングを変更したのですが、チームは素晴らしい仕事をしてくれて、これが明らかに機能していました。より自分らしいライディングができているとちょっと感じ始めていたので、それにも満足しています」

ジェレミー・シーワー選手談(3位/DNF:総合10位)

「今日はほろ苦い一日でした。ここのコースの感触は良くて、アルゼンチンのファンの前でレースをするのもクールでした。彼らの支持はすごくて、ここ2年の状態の後にファンが戻って来たということがすごく感じられます。エネルギーと雰囲気の変化は本当に特別なものがありますね。今日、最初のレースはかなりうまく行きました。レース1で3位という結果は悪くないですが、その後のレース2で激しくクラッシュして、その後にもまたクラッシュして、走行を続けられなくなりました。言うまでもなく、DNFは常にがっかりですけど、ポジティブな点を見る必要がありますし、復活し次は表彰台を目指して戦います」

MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2
ヤゴ・グリーツ選手談(優勝/2位:総合2位)

「僕にとって良い週末になりました。レース1は本当に良かった、最後の2周でトム(ヴィヤル)をパスすることができて満足でした。レース2はあまり良い感触ではなかったのですが、手応えは戻り始めていました。ただ両手の水ぶくれがひどくて、ペースを保つことができませんでした。でも全体としては、満足しなければなりません。レッドプレートをキープすることができましたし、次のラウンドに向けて元気だし、健康ですから」

ページ
先頭へ