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アジアロードレース選手権

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Round 2 2015.6.7 アジアプロダクション250

インドネシア

24人のR25ライダーと多くのファンが一体となり熱戦を展開
レース2では地元インドネシアのガラン選手が5位入賞
レース1は多重クラッシュの赤旗でレース不成立



RACE DATA

サーキット
インドネシア/セントゥール・インターナショナル・サーキット
コンディション
ドライ
PP
Apiwat Wongthananon(1分45秒691/ホンダ)
Race2 FL
Takehiro Yamamoto(1分46秒600/カワサキ)
コース図

REPORT

ARRCの第2戦はインドネシア、ジャカルタ市内から南へ約45kmの位置にあるセントゥール・インターナショナル・サーキットが舞台となった。インドネシアは、YZF-R25の製造拠点であるとともに、2014年7月、世界で最初に同車を導入した市場でもある。また、世界最高峰のMotoGPからアンダーボーンのローカルレースまで幅広く人気があることも大きな特徴で、ARRCでのアジアプロダクション250が新設され、そこにR25が参戦することでの相乗効果により、今後もモータースポーツのさらなる広がりが期待されている。今大会では、早速そうした効果が現れ、各メーカー、チーム・ライダーを応援する多くの観客が来場。ヤマハも1,000人を超えるファンがグランドスタンドに陣取り、R25&ヤマハライダーを大声援で支えるとともに、新クラスのエキサイティングなレースを大いに楽しんだ。
ヤマハは、このアジアプロダクション250が設定されたことに合わせ、YZF-R25のレースベース車を開発し、各チームへ提供している。アンダーボーンからの乗り換えをこれまでの600ccから250ccとすることでスムーズなステップアップの促進や、若手ライダー、チームの成長機会にすることが狙いだ。そのため、現場調査で得られた情報のフィードバック、ベースマシンのアップデートによるアフターサポート、各チームメカニックのテクニカルサポートなど、ステップアップ構造の地固め、裾野の拡大を視野に入れた活動も合わせて展開している。
このインドネシアでは、わずか2戦目にもかかわらず、ワイルドカードで多くのR25ライダーが参戦(33台中24台がR25)したことも、こうした取り組みの成果。さらに開幕戦に続き今回も各チームとヤマハが連携して戦い、初表彰台には届かなかったが、強力なライバルとの差を着実に縮めいよいよそのテールに迫るまでとなった。

Race1
アジアプロダクション250のレース1は波乱の幕開けとなる。スタートはグリッド前方のライバル勢が飛び出し、ヤマハ勢は#27Rusman Fadhil、#32Muhamad Hasyim Zaki Adil、#82Ayumu Tanaka、#99Galang Hendra Pratamaがこれに続く。開幕戦はすぐにライバルの先行を許していたが、今回はその姿を視界に捉えた状態で周回を重ねる。ところがその序盤、5番手以下につけていたR25の4台を含む2番手以降が次々とスリップダウン。これでレッドフラッグが提示され全車がピットイン。アクシデントは、事前に起こった転倒でコース上にオイルがまかれていたことが一つの原因とされており、レースは広範囲にまかれたオイルの清掃に時間がかかったため中止となった。
なお、転倒した4名のR25ライダーの内3名は軽傷でレース2へ出場することとなったが、#27Rusmanは怪我の状況が芳しくなかったため、病院へと搬送された。またマシンもそれぞれ損傷があったため、各チームともレース2の出場に向けて修復を進めることとなった。
アジアプロダクション250に続いて行われたSS600は、6周目走行中にトップ争いを行っていた2台が絡むクラッシュが発生。コース上にマシンが残ったままとなり、レッドフラッグで中断となる。その後再スタートでは、#78Yuki Itoが序盤から3番手についてレースを進め、今季初となる3位表彰台を獲得。続くUB130でもスタート直後にクラッシュがあり、3レース連続となるレッドフラッグが提示され再スタートとなったが、仕切り直しのレースでは、地元インドネシアの#61Fernando Herdianが3位表彰台を獲得した。

Race2
不成立となったレース1から、レース2に向けて一部ヤマハチームのピットは慌ただしく時間を過ごすこととなった。多重クラッシュの転倒車両だけでなく、さらに数台が別の転倒でマシンを破損させていたからだ。時間との戦いとなったが、各チームのメカニックは、その限られた時間のなかで確実にマシンの修復を完了した。また、ライダーでは#27Rusmanの骨折が判明して欠場となった以外は、全員が再びグリッドに顔を揃えた。
これで、ヤマハファンのボルテージも一気に上昇する。観客席から多くのファンがコースサイドに殺到。地元インドネシアライダーを中心に、ヤマハの大きなフラッグが振られ、ライダー名を呼ぶ大合唱が巻き起こり、ライダーとファンが一体となって戦う空気がつくられていった。
レースは、グリッド前方に陣取ったライバル勢が好スタートを切る。しかしレース1同様、地元の#99Galang、#82Tanakaがトップ集団に食い込みレースを進める。2人はストレート、コーナー進入・脱出など積極的に勝負をしかける。時に#99Galangはトップ3の一角を崩し、#82Tanakaも同様、一進一退の攻防を繰り広げた。しかし、#82Tanakaが転倒で脱落。#99Galangも中盤に入ると徐々に遅れ、ライバルと4番手争いを繰り広げることとなる。その後方でもR25ライダーたちが躍動していた。1周目を終え12番手の#45Peerapong Boonlert、13番手の#34Imanuel Putra Pratnaの2人がハイペースで追い上げ、#127Kasma Daniel Bin Kasmayudinやライバルの#108、#12とともに6位を奪い合う激しいバトルを展開した。
結局、4位、6位はともにライバルに譲ることとなり、順位としても開幕戦から大きな変化はなかったが、内容は大きく異なっていた。トップグループでバトルを展開し、タイムも上位ライダーとの差を縮め、ライダーとマシン、そして土台となるチームを含め全体が成長していることを証明するレースとなった。
なお、SS600のレース2は、先に活躍した#78Itoが転倒でリタイアとなりヤマハ最上位は8位。そしてUB130では#36Md Affendi Rosliが2位、レース1で3位の#61Fernandoが再び3位を獲得し、開幕戦を含め好調をキープしている。

次回の第3戦の日本ラウンドは約1ヵ月後の7月3~5日、数多くの国際的ビッグイベントが行われる鈴鹿サーキットを舞台に開催される。


RESULT

Race 2
順位.ライダー国籍チームマシンタイム
1#24 Apiwat WongthananonTHAAP Honda Racing ThailandHonda21'32.998
2#41 Nakarin AtiratphuvapatTHAAP Honda Racing ThailandHonda0.233
3#11 Takehiro YamamotoJPNTRICKSTAR RacingKawasaki0.241
4#46 Vorapong MalahuanTHAAP Honda Racing ThailandHonda8.050
5#99 Galang Hendra PratamaINAYamaha Factory Racing IndonesiaYamaha8.053
6#108 Andy Muhammad FadlyINAManual Tech KYT RextorKawasaki17.183
7#45 Peerapong BoonlertTHAYamaha Thailand Racing TeamYamaha17.273
8#34 Imanuel Putra PratnaINAYamaha Factory Racing IndonesiaYamaha19.102
9#12 Ryunosuke HyodoJPNTRICKSTAR RacingKawasaki28.067
10#127 Kasma Daniel Bin KasmayudinMASYamaha Finson RacingYamaha28.090
11#75 Irwan ArdiansyahINAYamaha Nissin KYT FDR ArdiansYamaha43.826
12#92 Md Muzakkir MohamedMASBikeART Racing KawasakiKawasaki44.026
13#91 Muhamad Iman Micko EryandiINABKMS Indonesia Racing TeamYamaha44.292
14#26 Li Zheng PangCHNYAMAHA MLT RACING TEAMYamaha44.455
15#22 Md Fairuz NasirMASFelda PB RacingKawasaki55.565
16#52 Lim HogonKORTEAM YSK KoreaYamaha55.614
17#28 Meng Xing BinCHNYAMAHA MLT RACING TEAMYamaha55.898
18#410 Katsuki SatoriJPNTeam One For All With Run Riding SchoolYamaha55.971
19#21 Brandon Paul DemmeryAUSYamaha Finson RacingYamaha56.286
20#63 Md Amirul Ariff MusaMAST Pro Yuzy Honda NTSHonda1'16.131
21#17 Masaharu OnoJPNFaito Factory RacingHonda1'19.667
22#202 Syarif Machmud AlkadrieINAYamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya RacingYamaha 2'18.588
DNF#82 Ayumu TanakaJPNYellowCorn Akeno Speed RacingYamaha6 Lap
DNF#93 Fitriansyah KeteINAFaito Factory RacingYamaha1 Lap
DNF#32 Muhamad Hasyim Zaki AdilINAYamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya RacingYamaha1 Lap
DNF#14 Peerapong LoiboonpengTHAYamaha Thailand Racing TeamYamaha1 Lap
DNF#50 Wilman HammarINAYamaha Yamalube NHK Bahtera RTYamaha1 Lap
DNF#98 Md Izzat ZaidiMASRCB Yamaha Y Y Pang Racing TeamYamaha1 Lap
DNF#67 HendriansyahINAYamaha Nissin BRT HRPYamaha1 Lap
DNF#195 Alshad Kautsar AhmadINAYamaha DS MotoYamaha1 Lap
DNF#88 Minseok BaikKORTEAM YSK KoreaYamaha1 Lap
Qualifying Result
順位.ライダー国籍チームマシンタイム
1#24 Apiwat WongthananonTHAAP Honda Racing ThailandHonda1'45.691
2#11 Takehiro YamamotoJPNTRICKSTAR RacingKawasaki1'45.871
3#41 Nakarin AtiratphuvapatTHAAP Honda Racing ThailandHonda1'46.069
4#46 Vorapong MalahuanTHAAP Honda Racing ThailandHonda1'46.686
5#82 Ayumu TanakaJPNYellowCorn Akeno Speed RacingYamaha1'46.948
6#27 Rusman FadhilINAYamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya RacingYamaha1'46.980
7#99 Galang Hendra PratamaINAYamaha Factory Racing IndonesiaYamaha1'47.084
8#108 Andy Muhammad FadlyINAManual Tech KYT RextorKawasaki1'47.202
9#32 Muhamad Hasyim Zaki AdilINAYamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya RacingYamaha1'47.518
10#34 Imanuel Putra PratnaINAYamaha Factory Racing IndonesiaYamaha1'47.593
11#127 Kasma Daniel Bin KasmayudinMASYamaha Finson RacingYamaha1'47.596
12#63 Md Amirul Ariff MusaMAST Pro Yuzy Honda NTSHonda1'47.599
13#93 Fitriansyah KeteINAFaito Factory RacingYamaha1'47.677
14#45 Peerapong BoonlertTHAYamaha Thailand Racing TeamYamaha1'47.909
15#91 Muhamad Iman Micko EryandiINABKMS Indonesia Racing TeamYamaha1'48.171
16#92 Md Muzakkir MohamedMASBikeART Racing KawasakiKawasaki1'48.269
17#14 Peerapong LoiboonpengTHAYamaha Thailand Racing TeamYamaha1'48.362
18#67 HendriansyahINAYamaha Nissin BRT HRPYamaha1'48.441
19#98 Md Izzat ZaidiMASRCB Yamaha Y Y Pang Racing TeamYamaha1'48.563
20#75 Irwan ArdiansyahINAYamaha Nissin KYT FDR ArdiansYamaha1'48.618
21#12 Ryunosuke HyodoJPNTRICKSTAR RacingKawasaki1'48.733
22#26 Li Zheng PangCHNYAMAHA MLT RACING TEAMYamaha1'48.836
23#52 Lim HogonKORTEAM YSK KoreaYamaha1'49.453
24#50 Wilman HammarINAYamaha Yamalube NHK Bahtera RTYamaha1'49.867
25#410 Katsuki SatoriJPNTeam One For All With Run Riding SchoolYamaha1'50.043
26#195 Alshad Kautsar AhmadINAYamaha DS MotoYamaha1'50.049
27#17 Masaharu OnoJPNFaito Factory RacingHonda1'50.246
28#22 Md Fairuz NasirMASFelda PB RacingKawasaki1'50.436
29#88 Minseok BaikKORTEAM YSK KoreaYamaha1'51.089
30#21 Brandon Paul DemmeryAUSYamaha Finson RacingYamaha1'51.499
31#28 Meng Xing BinCHNYAMAHA MLT RACING TEAMYamaha1'52.385
32#202 Syarif Machmud AlkadrieINAYamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya RacingYamaha1'52.627

RIDER RANKING

順位ライダー国籍マシンポイント
1#24 Apiwat WongthananonTHAHonda70
2#11 Takehiro YamamotoJPNKawasaki54
3#41 Nakarin AtiratphuvapatTHAHonda49
4#46 Vorapong MalahuanTHAHonda49
5#12 Ryunosuke HyodoJPNKawasaki29
6#99 Galang Hendra PratamaINAYamaha22
7#34 Imanuel Putra PratnaINAYamaha21
8#127 Kasma Daniel Bin KasmayudinMASYamaha21
9#82 Ayumu TanakaJPNYamaha20
10#45 Peerapong BoonlertTHAYamaha18
11#108 Andy Muhammad FadlyINAKawasaki13
12#27 Rusman FadhilINAYamaha11
13#26 Li Zheng PangCHNYamaha8
14#14 Peerapong LoiboonpengTHAYamaha8
15#75 Irwan ArdiansyahINAYamaha5
16#63 Md Amirul Ariff MusaMASHonda5
17#92 Md Muzakkir MohamedMASKawasaki4
18#93 Fitriansyah KeteINAYamaha4
19#91 Muhamad Iman Micko EryandiINAYamaha3
20#17 Masaharu OnoJPNHonda3
21#22 Md Fairuz NasirMASKawasaki1
22#21 Brandon Paul DemmeryAUSYamaha1
23#32 Muhamad Hasyim Zaki AdilINAYamaha1

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