Round 2 2015.6.7 アジアプロダクション250
24人のR25ライダーと多くのファンが一体となり熱戦を展開
レース2では地元インドネシアのガラン選手が5位入賞
レース1は多重クラッシュの赤旗でレース不成立
RACE DATA
- サーキット
- インドネシア/セントゥール・インターナショナル・サーキット
- コンディション
- ドライ
- PP
- Apiwat Wongthananon(1分45秒691/ホンダ)
- Race2 FL
- Takehiro Yamamoto(1分46秒600/カワサキ)
REPORT
ARRCの第2戦はインドネシア、ジャカルタ市内から南へ約45kmの位置にあるセントゥール・インターナショナル・サーキットが舞台となった。インドネシアは、YZF-R25の製造拠点であるとともに、2014年7月、世界で最初に同車を導入した市場でもある。また、世界最高峰のMotoGPからアンダーボーンのローカルレースまで幅広く人気があることも大きな特徴で、ARRCでのアジアプロダクション250が新設され、そこにR25が参戦することでの相乗効果により、今後もモータースポーツのさらなる広がりが期待されている。今大会では、早速そうした効果が現れ、各メーカー、チーム・ライダーを応援する多くの観客が来場。ヤマハも1,000人を超えるファンがグランドスタンドに陣取り、R25&ヤマハライダーを大声援で支えるとともに、新クラスのエキサイティングなレースを大いに楽しんだ。
ヤマハは、このアジアプロダクション250が設定されたことに合わせ、YZF-R25のレースベース車を開発し、各チームへ提供している。アンダーボーンからの乗り換えをこれまでの600ccから250ccとすることでスムーズなステップアップの促進や、若手ライダー、チームの成長機会にすることが狙いだ。そのため、現場調査で得られた情報のフィードバック、ベースマシンのアップデートによるアフターサポート、各チームメカニックのテクニカルサポートなど、ステップアップ構造の地固め、裾野の拡大を視野に入れた活動も合わせて展開している。
このインドネシアでは、わずか2戦目にもかかわらず、ワイルドカードで多くのR25ライダーが参戦(33台中24台がR25)したことも、こうした取り組みの成果。さらに開幕戦に続き今回も各チームとヤマハが連携して戦い、初表彰台には届かなかったが、強力なライバルとの差を着実に縮めいよいよそのテールに迫るまでとなった。
Race1
アジアプロダクション250のレース1は波乱の幕開けとなる。スタートはグリッド前方のライバル勢が飛び出し、ヤマハ勢は#27Rusman Fadhil、#32Muhamad Hasyim Zaki Adil、#82Ayumu Tanaka、#99Galang Hendra Pratamaがこれに続く。開幕戦はすぐにライバルの先行を許していたが、今回はその姿を視界に捉えた状態で周回を重ねる。ところがその序盤、5番手以下につけていたR25の4台を含む2番手以降が次々とスリップダウン。これでレッドフラッグが提示され全車がピットイン。アクシデントは、事前に起こった転倒でコース上にオイルがまかれていたことが一つの原因とされており、レースは広範囲にまかれたオイルの清掃に時間がかかったため中止となった。
なお、転倒した4名のR25ライダーの内3名は軽傷でレース2へ出場することとなったが、#27Rusmanは怪我の状況が芳しくなかったため、病院へと搬送された。またマシンもそれぞれ損傷があったため、各チームともレース2の出場に向けて修復を進めることとなった。
アジアプロダクション250に続いて行われたSS600は、6周目走行中にトップ争いを行っていた2台が絡むクラッシュが発生。コース上にマシンが残ったままとなり、レッドフラッグで中断となる。その後再スタートでは、#78Yuki Itoが序盤から3番手についてレースを進め、今季初となる3位表彰台を獲得。続くUB130でもスタート直後にクラッシュがあり、3レース連続となるレッドフラッグが提示され再スタートとなったが、仕切り直しのレースでは、地元インドネシアの#61Fernando Herdianが3位表彰台を獲得した。
Race2
不成立となったレース1から、レース2に向けて一部ヤマハチームのピットは慌ただしく時間を過ごすこととなった。多重クラッシュの転倒車両だけでなく、さらに数台が別の転倒でマシンを破損させていたからだ。時間との戦いとなったが、各チームのメカニックは、その限られた時間のなかで確実にマシンの修復を完了した。また、ライダーでは#27Rusmanの骨折が判明して欠場となった以外は、全員が再びグリッドに顔を揃えた。
これで、ヤマハファンのボルテージも一気に上昇する。観客席から多くのファンがコースサイドに殺到。地元インドネシアライダーを中心に、ヤマハの大きなフラッグが振られ、ライダー名を呼ぶ大合唱が巻き起こり、ライダーとファンが一体となって戦う空気がつくられていった。
レースは、グリッド前方に陣取ったライバル勢が好スタートを切る。しかしレース1同様、地元の#99Galang、#82Tanakaがトップ集団に食い込みレースを進める。2人はストレート、コーナー進入・脱出など積極的に勝負をしかける。時に#99Galangはトップ3の一角を崩し、#82Tanakaも同様、一進一退の攻防を繰り広げた。しかし、#82Tanakaが転倒で脱落。#99Galangも中盤に入ると徐々に遅れ、ライバルと4番手争いを繰り広げることとなる。その後方でもR25ライダーたちが躍動していた。1周目を終え12番手の#45Peerapong Boonlert、13番手の#34Imanuel Putra Pratnaの2人がハイペースで追い上げ、#127Kasma Daniel Bin Kasmayudinやライバルの#108、#12とともに6位を奪い合う激しいバトルを展開した。
結局、4位、6位はともにライバルに譲ることとなり、順位としても開幕戦から大きな変化はなかったが、内容は大きく異なっていた。トップグループでバトルを展開し、タイムも上位ライダーとの差を縮め、ライダーとマシン、そして土台となるチームを含め全体が成長していることを証明するレースとなった。
なお、SS600のレース2は、先に活躍した#78Itoが転倒でリタイアとなりヤマハ最上位は8位。そしてUB130では#36Md Affendi Rosliが2位、レース1で3位の#61Fernandoが再び3位を獲得し、開幕戦を含め好調をキープしている。
次回の第3戦の日本ラウンドは約1ヵ月後の7月3~5日、数多くの国際的ビッグイベントが行われる鈴鹿サーキットを舞台に開催される。
RESULT
- Race 2
-
順位. ライダー 国籍 チーム マシン タイム 1 #24 Apiwat Wongthananon THA AP Honda Racing Thailand Honda 21'32.998 2 #41 Nakarin Atiratphuvapat THA AP Honda Racing Thailand Honda 0.233 3 #11 Takehiro Yamamoto JPN TRICKSTAR Racing Kawasaki 0.241 4 #46 Vorapong Malahuan THA AP Honda Racing Thailand Honda 8.050 5 #99 Galang Hendra Pratama INA Yamaha Factory Racing Indonesia Yamaha 8.053 6 #108 Andy Muhammad Fadly INA Manual Tech KYT Rextor Kawasaki 17.183 7 #45 Peerapong Boonlert THA Yamaha Thailand Racing Team Yamaha 17.273 8 #34 Imanuel Putra Pratna INA Yamaha Factory Racing Indonesia Yamaha 19.102 9 #12 Ryunosuke Hyodo JPN TRICKSTAR Racing Kawasaki 28.067 10 #127 Kasma Daniel Bin Kasmayudin MAS Yamaha Finson Racing Yamaha 28.090 11 #75 Irwan Ardiansyah INA Yamaha Nissin KYT FDR Ardians Yamaha 43.826 12 #92 Md Muzakkir Mohamed MAS BikeART Racing Kawasaki Kawasaki 44.026 13 #91 Muhamad Iman Micko Eryandi INA BKMS Indonesia Racing Team Yamaha 44.292 14 #26 Li Zheng Pang CHN YAMAHA MLT RACING TEAM Yamaha 44.455 15 #22 Md Fairuz Nasir MAS Felda PB Racing Kawasaki 55.565 16 #52 Lim Hogon KOR TEAM YSK Korea Yamaha 55.614 17 #28 Meng Xing Bin CHN YAMAHA MLT RACING TEAM Yamaha 55.898 18 #410 Katsuki Satori JPN Team One For All With Run Riding School Yamaha 55.971 19 #21 Brandon Paul Demmery AUS Yamaha Finson Racing Yamaha 56.286 20 #63 Md Amirul Ariff Musa MAS T Pro Yuzy Honda NTS Honda 1'16.131 21 #17 Masaharu Ono JPN Faito Factory Racing Honda 1'19.667 22 #202 Syarif Machmud Alkadrie INA Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing Yamaha 2'18.588 DNF #82 Ayumu Tanaka JPN YellowCorn Akeno Speed Racing Yamaha 6 Lap DNF #93 Fitriansyah Kete INA Faito Factory Racing Yamaha 1 Lap DNF #32 Muhamad Hasyim Zaki Adil INA Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing Yamaha 1 Lap DNF #14 Peerapong Loiboonpeng THA Yamaha Thailand Racing Team Yamaha 1 Lap DNF #50 Wilman Hammar INA Yamaha Yamalube NHK Bahtera RT Yamaha 1 Lap DNF #98 Md Izzat Zaidi MAS RCB Yamaha Y Y Pang Racing Team Yamaha 1 Lap DNF #67 Hendriansyah INA Yamaha Nissin BRT HRP Yamaha 1 Lap DNF #195 Alshad Kautsar Ahmad INA Yamaha DS Moto Yamaha 1 Lap DNF #88 Minseok Baik KOR TEAM YSK Korea Yamaha 1 Lap
- Qualifying Result
-
順位. ライダー 国籍 チーム マシン タイム 1 #24 Apiwat Wongthananon THA AP Honda Racing Thailand Honda 1'45.691 2 #11 Takehiro Yamamoto JPN TRICKSTAR Racing Kawasaki 1'45.871 3 #41 Nakarin Atiratphuvapat THA AP Honda Racing Thailand Honda 1'46.069 4 #46 Vorapong Malahuan THA AP Honda Racing Thailand Honda 1'46.686 5 #82 Ayumu Tanaka JPN YellowCorn Akeno Speed Racing Yamaha 1'46.948 6 #27 Rusman Fadhil INA Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing Yamaha 1'46.980 7 #99 Galang Hendra Pratama INA Yamaha Factory Racing Indonesia Yamaha 1'47.084 8 #108 Andy Muhammad Fadly INA Manual Tech KYT Rextor Kawasaki 1'47.202 9 #32 Muhamad Hasyim Zaki Adil INA Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing Yamaha 1'47.518 10 #34 Imanuel Putra Pratna INA Yamaha Factory Racing Indonesia Yamaha 1'47.593 11 #127 Kasma Daniel Bin Kasmayudin MAS Yamaha Finson Racing Yamaha 1'47.596 12 #63 Md Amirul Ariff Musa MAS T Pro Yuzy Honda NTS Honda 1'47.599 13 #93 Fitriansyah Kete INA Faito Factory Racing Yamaha 1'47.677 14 #45 Peerapong Boonlert THA Yamaha Thailand Racing Team Yamaha 1'47.909 15 #91 Muhamad Iman Micko Eryandi INA BKMS Indonesia Racing Team Yamaha 1'48.171 16 #92 Md Muzakkir Mohamed MAS BikeART Racing Kawasaki Kawasaki 1'48.269 17 #14 Peerapong Loiboonpeng THA Yamaha Thailand Racing Team Yamaha 1'48.362 18 #67 Hendriansyah INA Yamaha Nissin BRT HRP Yamaha 1'48.441 19 #98 Md Izzat Zaidi MAS RCB Yamaha Y Y Pang Racing Team Yamaha 1'48.563 20 #75 Irwan Ardiansyah INA Yamaha Nissin KYT FDR Ardians Yamaha 1'48.618 21 #12 Ryunosuke Hyodo JPN TRICKSTAR Racing Kawasaki 1'48.733 22 #26 Li Zheng Pang CHN YAMAHA MLT RACING TEAM Yamaha 1'48.836 23 #52 Lim Hogon KOR TEAM YSK Korea Yamaha 1'49.453 24 #50 Wilman Hammar INA Yamaha Yamalube NHK Bahtera RT Yamaha 1'49.867 25 #410 Katsuki Satori JPN Team One For All With Run Riding School Yamaha 1'50.043 26 #195 Alshad Kautsar Ahmad INA Yamaha DS Moto Yamaha 1'50.049 27 #17 Masaharu Ono JPN Faito Factory Racing Honda 1'50.246 28 #22 Md Fairuz Nasir MAS Felda PB Racing Kawasaki 1'50.436 29 #88 Minseok Baik KOR TEAM YSK Korea Yamaha 1'51.089 30 #21 Brandon Paul Demmery AUS Yamaha Finson Racing Yamaha 1'51.499 31 #28 Meng Xing Bin CHN YAMAHA MLT RACING TEAM Yamaha 1'52.385 32 #202 Syarif Machmud Alkadrie INA Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing Yamaha 1'52.627
RIDER RANKING
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | #24 Apiwat Wongthananon | THA | Honda | 70 |
2 | #11 Takehiro Yamamoto | JPN | Kawasaki | 54 |
3 | #41 Nakarin Atiratphuvapat | THA | Honda | 49 |
4 | #46 Vorapong Malahuan | THA | Honda | 49 |
5 | #12 Ryunosuke Hyodo | JPN | Kawasaki | 29 |
6 | #99 Galang Hendra Pratama | INA | Yamaha | 22 |
7 | #34 Imanuel Putra Pratna | INA | Yamaha | 21 |
8 | #127 Kasma Daniel Bin Kasmayudin | MAS | Yamaha | 21 |
9 | #82 Ayumu Tanaka | JPN | Yamaha | 20 |
10 | #45 Peerapong Boonlert | THA | Yamaha | 18 |
11 | #108 Andy Muhammad Fadly | INA | Kawasaki | 13 |
12 | #27 Rusman Fadhil | INA | Yamaha | 11 |
13 | #26 Li Zheng Pang | CHN | Yamaha | 8 |
14 | #14 Peerapong Loiboonpeng | THA | Yamaha | 8 |
15 | #75 Irwan Ardiansyah | INA | Yamaha | 5 |
16 | #63 Md Amirul Ariff Musa | MAS | Honda | 5 |
17 | #92 Md Muzakkir Mohamed | MAS | Kawasaki | 4 |
18 | #93 Fitriansyah Kete | INA | Yamaha | 4 |
19 | #91 Muhamad Iman Micko Eryandi | INA | Yamaha | 3 |
20 | #17 Masaharu Ono | JPN | Honda | 3 |
21 | #22 Md Fairuz Nasir | MAS | Kawasaki | 1 |
22 | #21 Brandon Paul Demmery | AUS | Yamaha | 1 |
23 | #32 Muhamad Hasyim Zaki Adil | INA | Yamaha | 1 |
COMMENT
- Yamaha Factory Racing Indonesia
#99 Galang Hendra Pratama(-/5位)
「中止となったレース1では転倒してしまいました。その時に足を痛めレース2は万全ではありませんでしたが、応援してくれる地元ファンの声を間近に聞いて、このインドネシアにたくさんいるR25のライダー代表として、ヤマハのトップライダーとして、全力を尽くそうと誓いました。序盤はトップ集団につけ、優勝も狙える位置でしたが、中盤以降は足の痛みも出て離されてしまう結果に… さらに目の前にあった4位にも届きませんでした。悔しいけれどこれが僕の今の実力。それでも成長は感じています。次の鈴鹿では、必ず表彰台に立ちます」 - #34 Imanuel Putra Pratna(-/8位)
「地元インドネシアということで、家族や友人を含め、本当に多くの応援をもらい、チームも最大限のサポートしてくれ最高の環境でレースができました。マシンは非常にいい状態で、気持ちも最大まで高まっていました。だからこそ、今日の結果には申し訳なく思います。やはりこうした結果になるのは、自分が上手く操れていないから。また、第3集団でのレースとなり、もっと上を目指せたのですが、オイルのことが頭に残って集中力を欠き攻めきれませんでした。次回の鈴鹿は昨年の4耐で優勝を経験し走り慣れたコース。今日の悔しさを胸に表彰台を目指します」 - Yusuke Koizumi総監督
「表彰台を狙った今回ですが、結果は5・8位となりました。しかし、ポジティブに受け止めています。上位とはまだ差がありますが、セパンから2人とも着実にその差を縮め成長を見せてくれたからです。これはマシンの進化もあります。R25のポテンシャルが確実に更新されているのです。そして今回は我々のホームレースでした。多くの声援が我々の背中を押してくれ、みんなヤマハの代表として誇りをもって戦ってくれました。次は鈴鹿、怪我をしているエースも復帰します。そして若い2人もさらに力を出してくれることでしょう。狙うは表彰台、そして優勝です」 - Yamaha Thailand Racing Team
#45 Peerapong Boonlert(-/7位)
「予選ではタイムを出し切れず、グリッドも後方からとなりましたが、決勝でのマシンは非常に好調で、7位まで僕を引き上げてくれました。レースは集団で6位争いとなり、最後に逆転されて7位という内容だったのですが、僕の中では今のベストを出し切れたと思います。ただ、5位以内という目標を考えれば、まだ満足してはいけません。次は初めてのコースになりますが、先輩のデチャさんやチャロンポンさんからしっかりと学び、またトレーニングなど経験も積んで万全の状態で臨みます」 - #14 Peerapong Loiboonpeng(-/DNF)
「レース1はトップ集団のクラッシュで中止となりましたが、転倒した集団の背後につけていたことから、一気にジャンプアップできただけに残念です。レース2は序盤にマシントラブルが発生し、自主的にリタイアを選択したため、今回はほとんどレースを走れていません。次の鈴鹿に向けてもやることは変わらず、引き続き練習を重ね、経験を積み上げるだけです」 - Korathat Kanjandaチームマネージャー
「Loiboonpengはリタイアとなりましたが、Boonlertは、今回もトップ10に入ることができました。安定して上位を走れるのは、スキル面に進歩があるからでしょう。コーナリングのこなし方などが着実に向上し、マシンにも慣れつつあるという印象です。今後の課題はセットアップのさらなる前進です。鈴鹿では彼らの先輩であるデチャ、チャロンポン両選手がサポートしてくれる予定で、チームとしてもデータを持っているため、そのアドバンテージを活かしライバルと戦います。そして5位以内を目指します」 - Yamaha Finson Racing
#127 Kasma Daniel Bin Kasmayudin(-/10位)
「第2戦を通じて、さらにR25に慣れることができました。ただ、今回の結果を見ても分かる通り、まだまだ自分のものにはできていません。また、フィジカルはもちろんですが、メンタルにも課題があります。ようするにまだすべてにおいて足りないということです。逆に言えば伸びシロはまだたくさん残っていると思っています。次回の鈴鹿は初のコースとなり、また勉強ですが、5位以内を目標に前進するだけです」 - #21 Brandon Paul Demmery(-/19位)
「非常に厳しいレースになりました。バンピーなサーキットでサスペンションのセットアップがなかなか決まらず、本来R25の持ち味であるトップスピードも思うようにのばすことができませんでした。唯一、ポジティブだったのは、後方スタートから、追いあげることができた点です。次の鈴鹿に向けては、もっと攻める意識を高め、トップスピードを引き出せるマシンへセットアップし、ここまでを上回る成績を目指します」 - Eddy Saputraチームマネージャー
「2人ともに経験の少ないサーキットであり、路面コンディションの難しさもあったため、今回はチャレンジングなセッティングではなく最後まで走りきれる仕様をチョイスしてレースに臨みました。それが結果に響きましたが、多くのライダーがリタイアするなかで完走できたのは良かったと思います。次は、さらに上のポジションを目指すため、よりアグレッシブなセッティングで勝負する予定です」 - Yamaha Yamalube KYT Tunggal Jaya Racing
#32 Muhamad Hasyim Zaki Adil(-/DNF)
「今日は本当にアンラッキーな一日でした。レース1は赤旗で中止となり、レース2は他のライダーのマシンからこぼれたオイルに乗って転倒してしまいました。母国レースに向けてチーム一丸となり十分な準備をしてきて、自信もあっただけに悔しくてしかたありません。この悔しさは次回の鈴鹿で晴らします」 - #27 Rusman Fadhil(-/欠場)
「多重クラッシュで左腕を骨折してしまいました。本当にがっかりです。ライバルに負けず表彰台を狙えるパフォーマンスができていたし、何よりたくさん駆けつけてくれた地元のファンの前でレースがしたかったですね。今後は治療に専念し、次のレースに備えたいと思います」 - Rudy Arianoチームマネージャー
「ライダー、チームにとって今回はホームレースであるため、期待をもって臨みました。なかでもFadhilは初日から非常に力強く、ヤマハ勢でもトップクラスの走りを見せてくれました。ところが、レース1の多重クラッシュに巻き込まれてしまい左腕を骨折。レース2を棄権することになったのです。ライバルたちはレースを重ねるごとに強くなっていますが、R25もライダーもライバルに負けないスピードで成長しています。次戦の鈴鹿でも成長しさらに上を目指します」 - YAMAHA MLT RACING TEAM
#26 Li Zheng Pang(-/14位)
「10kgの減量に成功し、自信を持って臨んだ今回は、公式練習、予選とウィークが進んでいく中で、好調なコンディションとは裏腹に、セッティングが決まらず転倒を繰り返し、空回りしてしまいました。とても残念な結果ですが、それでも最終的にポイントをとることができたのは良かったと思います。鈴鹿はとてもすばらしいコースであることは知っています。しかし走ったことは一度もないので、そのビハインドを取り除けるよう、最大限の努力をして臨みます」 - #28 Meng Xing Bin(-/17位)
「課題の多い週末になりました。路面コンディションが厳しく、中国で走っていたコース以上にバンピーでした。その結果、サスペンションのセットアップに苦しみました。非常に厳しかったのですが、学びも多いレースになりました。次の鈴鹿に向けては、フィジカル・メンタル両方のトレーニングを積んで挑みます」 - Louis Mokチームマネージャー
「Liは今回、非常に自信を持っていました。1度目の転倒があった後もその自信は変わりませんでした。本来であれば、そこで私が彼をコントロールすべきだったと後悔しています。それができなかったため2度目の転倒に繋がったからです。Mengはスクーターレース出身なので、2戦目とはいえ経験不足。今後も少しずつ前に進めばよいでしょう。鈴鹿はローカルライダーの参戦も予想されさらに難しいレースになるでしょう。それでもLiは10位、Mengは20位以内を目標に、チーム一丸となってがんばります」 - TEAM YSK Korea
#52 Hogon Lim(-/16位)
「今日は後一歩のところでポイントを逃してしまいました。ただ、このアジアにおける大きな大会で、2戦目にしてここまでこれたことは非常にうれしく思います。レース内容も良く、ライバルとのバトルでは考え、そしてチャレンジして戦えました。ただやはり、韓国からキム社長が来てくれたにもかかわらず、ポイントを獲得できなかったのは残念です。次の日本、鈴鹿はメカニックの室井さんが経験のあるサーキット。今度はポイント獲得できるようがんばります」 - #88 Minseok Baik(-/DNF)
「レース1は中止となりましたが、両レースともにクラッシュしてしまいました。支えてくれるキム社長、チームやヤマハ、そして応援してくれる皆さんに本当に申し訳なく思います。前回の反省をふまえ、今回は4kgのダイエットを行い体調も良かったし、レース前の徹底したイメージトレーニングもやっていただけに残念です。次は、すべての支援、応援に応えられる結果を目指します」 - Kibok Kuチームマネージャー
「Limについては、後一歩ポイント獲得には届きませんでしたが、初のサーキット、そしてこの厳しいコンディションの中でよくがんばってくれました。一方のBaikは、R25に最適な体への改善とともに、非常に勤勉にこのレースウィークを過ごしてきましたが、最後まで攻略できませんでした。それでも2人ともに最大限の努力をしてくれたし、R25も確実に進化をしているので、鈴鹿では今度こそポイントを獲得したいと思います」 - Koji Kobayashi(ヤマハ発動機 アジア支援担当)
「開幕戦は各チームともNewモデルでレースをすることで精一杯でしたが、今回は落ち着いていました。順位は大きく変化していませんが、内容ではライバルに近づく確かな進歩を見せています。マシンについては既に各チームがそれぞれのアプローチで積極的にポテンシャルアップにトライしています。これは皆がR25に大きな期待と可能性を感じている証拠であり、今後のさらなる活発なレース活動に繋がると同時に、ここで蓄積されたノウハウが各市場の活性化に繋がることを期待しています。ステップアップ構造は、それを支える土台が大切ですが、今はその土台となるライダー、マシン、チームが三位一体で強化されていることを実感しています。次の鈴鹿での成長を楽しみにしていてください」