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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.04 7月7日 SUGO

RACE DATA

■大会名称:2019全日本モトクロス選手権第4戦SUGO大会
■開催日:2019年7月7日(日)
■会場:宮城・スポーツランドSUGO
■レース時間:(25分+1周)×2ヒート

REPORT

2019年7月7日(日)、シーズン第4戦がスポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。決勝は前日からの雨もありマディコンディションの中で行われた。国内最高峰のIA1は、「TEAM YAMALUBE YAMAHA RACING」からYZ450Fで参戦する#8 岡野聖が9/5位として総合7位。「bLU cRUレーシングチーム鷹」の#166星野優位は4/12位で総合9位。一方、IA2では「YAMALUBE RACING TEAM」の二人が活躍。ヒート1では#37鳥谷部晃太が独走で自身初となるIAクラス初優勝。続くヒート2では、前回初優勝を果たした#36大倉由揮が今季2勝目を獲得した。さらにレディースは、TEAM KOH-Zの#6本田七海も今季2勝目を上げ多くのレースでヤマハライダーが表彰台を獲得することとなった。

IA1ヒート1:岡野選手が9位、星野がヤマハ勢トップの4位

前日からの雨によりヘビーマディでのレースとなったヒート1、「TEAM YAMALUBE YAMAHA RACING」の#8岡野聖はスタートで集団に飲まれて中団からのスタートとなった。1周目を終えての順位は11番手。ここからレース前半で9番手までスムーズに順位を上げたが、その後は前方とのギャップが大きくすぐには追いつかない。それでも確実に丁寧にマディのコースを走破。そして後半に入り、前方の安原志(カワサキ)、さらに前の小島庸平(ホンダ)に迫っていく。

そして迎えたが最終ラップを、8番手にポジションを落とした小島に2秒差で迎え攻略を試みたが小島もプッシュ。結果、わずかに届かずそのまま9位でフィニッシュとなった。

また「bLU cRUレーシングチーム鷹」の#166星野優位は1周目を8番手。序盤から積極的に追い上げレース中盤には4・5番手の北原岳哲(カワサキ)、小方誠(カワサキ)の2人に接近した。そして4周目に小方、5周目に北原をパスすると、さらに3番手の深谷広一(スズキ)の背中を追って激走。ラスト1周で大きくギャップを縮めたが及ばす4位でフィニッシュとなった。なお、優勝は成田亮(ホンダ)、2位は山本鯨(ホンダ)が獲得した。

IA1ヒート2:岡野が5位入賞、星野は転倒があり12位

岡野が最高の反応で飛び出して1コーナーを真っ先にターン。後方にライバルを引き連れホールショットを決めるが、その後ポジションをダウンし3番手で1周目を終える。序盤は、トップ2の山本、成田のペースが速く離されてしまったものの、4番手との差を確実に開きながら単独3番手でレースを進める。

しかし5周目だった。大坂を超えてすぐのところで転倒を喫してしまう。これでここまで築いてきた後方とのマージンを失い5番手にポジションをダウン。それでも前を行く、星野優位と大塚豪太(ホンダ)の後方につけ3番手を狙える位置につけたままレースを展開。そして星野が転倒してポジションを落としたことで4番手となるも、後方から追い上げてきた小方にかわされ再び5番手へ。その後も懸命に追い上げたが、最後までポジションを上げることができず5位でチェッカーとなった。

また表彰台圏内を走りながら転倒した星野優位は12位。優勝は成田、2位は山本、3位は大塚が獲得した。

IA2ヒート1:鳥谷部がホームレースでIAクラス初優勝!

YAMALUBE RACING TEAMの#37鳥谷部晃太が、ホールショットからヘビーマディのコンディションを見事に攻略。ライバルを寄せ付けることなく初優勝を獲得。若手育成を掲げて活動してきたYAMALUBE RACING TEAMにとっては初代ライダーの渡辺祐介、そして前回の第3戦中国大会で優勝した大倉由揮に続き3人目の優勝者となった。

レースはまさに鳥谷部の独壇場だった。グリッドのイン側にポジションをとった鳥谷部は、マディで難しい混戦の1コーナーをきれいに抜けるとトップで大坂を駆け抜けると、2番手に5秒差のトップで1周目をクリア。その後はマディの中にできたラインを確実に、かつ速いペースでトレース。周を重ねるごとに後方との差を拡大して完全なる独走状態を築く。

後半に入るとバックマーカーが出現するが、それも確実に切り抜けて周回を重ね最後は渾身のガッツポーズでフィニッシュ。自身初となるIAクラスでの優勝を果たした。

一方の#36大倉由揮は、スタートで出遅れ苦しい序盤。1周目を13番手とし徐々に挽回して11番手とするが、5周目には大きな転倒で14番手に後退してしまう。その後も思うように追い上げることがでなかったが徐々のポジションを上げ、最後は10位でフィニッシュとなった。表彰台は鳥谷部、平田優(ヤマハ)、大木汰一(カワサキ)が獲得した。

IA2ヒート2:大倉がバトルを制して今季2勝目を獲得

鳥谷部に続き、今度は大倉が力強いレースを披露する。ヒート1でうまくいかなかったスタートを今度は成功させ、3番手とすると、前を行くランキングトップの横山遥希(カワサキ)を3周目にかわして2番手に浮上。今度はトップの平田に照準を合わせてマシンをプッシュしていく。
当初はベテランの平田も速く完全にそのテールには近づけなかったが、後半に入ると徐々に大倉が接近。2秒差、1秒差とその差を詰めてプレッシャーをかけ続けラスト2周でついに平田を攻略。しかし平田も直後に食らいつき決着は最終ラップにもつれ込んだが、最後まで平田を抑えきった大倉が、今季2勝目となる優勝を獲得した。

一方の鳥谷部はスタート直後、1コーナー直前で転倒を喫してしまう。これで1周目を17番手と大きく出遅れたが、ここからはひたすら追い上げのレース。ラインの少ない中、序盤で11番手までポジションを上げたが、後半は前方との差も大きく一つ順位を上げるに止まり10位でフィニッシュとなった。優勝した大倉に続き平田が2位、3位には横山が入った。

レディース:本田が独走で今季2勝目をマーク

ここまで3戦、それぞれ異なる3人のウィナーが誕生し、ランキングトップから4位までがわずか5ポイント差にひしめくレディースクラス。この中にあってTEAM KOH-Zの#6本田七海が際立った強さを発揮した。公式練習、予選とトップをキープ。さらにレディースのライダーたちにとってはより過酷となるマディで迎えた決勝でも圧巻の走りを見せた。

スタートでホールショットを奪うと1周目からトップに立つと、後方のライバルをグングンと引き離し、大きくショートカットされたコースにもかかわらず3周目を終えたところで2番手の川井麻央(ホンダ)に約20秒の差を築く。後半に入っても危なげない走りでトップをキープし、独走のままチェーカーで、自身初となるワンシーズン2勝を達成。ライバルたちも上位でゴールしているが、2勝目一番乗りを果たしてランキング上でのリードを拡大した。なお2位は川井、3位には久保まな(ハスクバーナ)が入った。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

TEAM YAMALUBE YAMAHA RACING
岡野聖選手談(IA1:9位/5位:総合7位)

「今回のコンディションを考えスタートに集中しました。でもヒート1はそのスタートが決まらず、その後もラインが定まらずにペースが悪く9位でした。この経験から、ヒート2はスタートを最重要項目としタイヤ等を変更。それがホールショット繋がったのです。ブレーキングも含めあそこまで決まったことはなかったので、正直自分でも驚きました。レースではすぐに山本、成田両選手にかわされてしまいましたが、トップグループをキープしたかったので序盤から攻め、3番手をしっかり確保しました。その後、ラインが悪くなっていたので変更しはじめたところで転倒してマシンが損傷しリズムを崩してしまいました。次回も表彰台が目標ですが、まずはスタートを決めてそれを狙える位置にいることが必要だし、常に上位陣とのレースを続け、経験を積むことで必ずチャンスくるし、次回はそれをきっちりと実現させます」

佐藤光幸談(チームディレクター)

「完全に怪我が治っていない状況、難しいコンディション、そして地元勢が強い中で苦戦を覚悟していました。ただ、ヒート1はスタートで遅れ、走行ラインがない中で順位を上げきれずに9位。こうした状況からヒート2は、他を少し犠牲にしてでもスタートでのパフォーマンスを向上するセッティングに変更しました。それが機能してのホールショットでしたが、ライバル2台が非常に速くで3位を狙いとしました。思惑通りに運んでいたのですが転倒があり、さらにマシンの損傷もあって5位。大きなチャンスだったので残念ですが、よいセッティングを導き出し、IA1で初のホールショットなどよい面もありました。あとはトップとの差をどれだけ縮めていけるかですが... ライダー・マシンは確実によくなっているのでチームの総合力を高め、次の東北大会では岡野選手を表彰台に押し上げます」

YAMALUBE RACING TEAM
大倉由揮選手談(IA2:10位/優勝:総合2位)

「ヒート1はスタートで遅れてさらに前のライダーが転倒してその巻き添えを食らったのですが、他に多くが転倒したことで13番手。そこからはペースも順調でしたが、横山選手の後ろについたところで"抜かなければ"と余計な力が入って転倒し結果は10位。もっと冷静に走ればと後悔が残るレースでした。ヒート2は、ここまで転倒が重なり不安だらけで迎えました。優勝への意識はありましたが、それよりも冷静さが大切と言い聞かスタートで上位に。しかしヒート1の失敗が記憶にあったので序盤は体が硬い状況の続きました。でもそこからは少しづつ改善し、横山選手を抜いて平田選手の後ろについた時、自分のペースでもついていけるとわかって冷静になりました。そこからは自分がいけるポイントを定めて勝負。ラスト2周でトップに立ち、その後は平田選手とのバトルで見えていたこと総動員して最終ラップを切り抜けました。2勝目はうれしかったのですが、安定感がないことは確かなので、チャンピオンを取るためにもっと考え、もっと進化し、次は両ヒート優勝を目指します」

鳥谷部晃太選手談(IA2:優勝/10位:総合3位)

「今回は地元ということで練習量を増やし、事前にメンタルトレーニングを行い、落ち着いてウイークに入りました。練習も予選も好調で、さらにマディは得意だったので、心身ともによい状態でした。ヒート1はスタートこそよかったものの、開幕の九州ではそこで気持ちを緩め悪い状況になったので、今回は序盤にペースを上げました。後ろが離れてからは転倒しないことだけを意識し、やっと目標としてきたIA勝利をクリアできたのです。ヒート2は成績を揃えること、表彰台が目標でした。でもヒート1で自信がついて少し欲が出てしまい、スタートでアクセルを開けすぎツッコミすぎてフロントブレーキをかけ滑って転倒。最終的には10位となってしまいましたが、次回もまた地元の藤沢です。この勢いのまま臨み、今度は両ヒートで表彰台に立ち総合優勝を獲得します」

TEAM KOH-Z
本田七海選手談(レディース:優勝)

「今回の優勝はシーズン2勝目、さらにHSR九州以外での勝利ということで、開幕戦よりもうれしくホッとした優勝でした。その決勝は、土曜日の公式練習から予選までよい流れだったので自信を持って臨むみました。今日の朝のフリーでは少し課題もあったのですが、それも決勝で克服できたし、スタートさえ出れば大丈夫だと言い聞かせ焦らず走れとてもよいレースでした。今回の優勝もバトルなしの理想的な形でしたが、バトルに競り勝っての優勝がないので、今後そういった状況になった時にはしっかり勝ちきれるライダーになりたいと思います。ライバルもみんな同じだと思いますが、次回も優勝が目標です。マシンも負けていないし気を抜かず、勝ちたい気持ちを事前にしっかり作って臨みます」

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