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アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.04 8月13日 インドネシア

RACE DATA

■大会名称:2017アジアロードレース選手権第4戦インドネシア
■カテゴリ:SS600・AP250
■会場:セントゥール・インターナショナル・サーキット(5.821km)

【レース1】
■開催日:2017年8月12日(土)
■コースコンディション:ドライ

SS600クラス
■周回数:16周
■PP: Md Zaqhwan Zaidi (1分29秒628/Honda)
■FL: Dimas Ekky Pratam (1分30秒203/Honda)

AP250クラス
■周回数:12周
■PP: Gerry Salim (1分42秒802/Honda)
■FL: Gerry Salim (1分43秒400/Honda)

【レース2】
■開催日:2017年8月13日(日)
■コースコンディション:ドライ & ウェット

SS600クラス
■周回数:19周
■PP: Md Zaqhwan Zaidi (1分29秒628/Honda)
■FL: Anthony West (1分37秒414/Yamaha)

AP250クラス
■周回数:12周
■PP: Gerry Salim (1分42秒802/Honda)
■FL: Andi Farid Izdiha (1分42秒963/Honda)

REPORT

SS600:レース2で#24 Dechaが今季初優勝、#65 Chalermpolが3位表彰台

Race 1

日本ラウンドから2ヶ月を経て、後半戦へと入った2017アジアロードレース選手権。トップから19ポイント差のランキング2位で前半を折り返したYAMAHA RACING TEAMの#76 Yuki Itoとっては、逆転チャンピオン獲得に向け重要な一戦を迎えた。

初日のプラクティスから、着実にタイムを上げてきた#76 Itoではあったが、予選は自己べストを刻むも7番手・3列目。しかしながらトップとはコンマ5秒差と十分に戦える状態でレース1を迎えた。

スタートは、いつものジャンプアップはならず1周目を8番手で終え、トップグループの5台の最後尾から約1秒差の第2グループにつけてレースを展開。すぐに7番手に上げ、#65 Chalermpol Polamai(Yamaha Thailand Racing Team)の後方でマシンをプッシュ。#65 Chalermpolともにトップグループのテールに迫り吸収しようとしたその矢先のことだった。コーナーへの進入直後にスリップダウン。すぐさまマシンに駆け寄り再スタートしたものの、大きなギャップができてしまう。それでも懸命にマシンを走らせた#76 Ito。前をいくライバルのアクシデントなども手伝って最後は15位、1ポイントを獲得してフィニッシュとなったが、チャンピオンに向け、大きなポイントロスとなってしまった。

ヤマハトップを獲得したのはYamaha Thailand Racing Teamの#24 Decha Kraisart。序盤は4・5番手とトップグループの後方につけたが、ライバルたちのスキを逃さず確実に捉えてはかわし、中盤には2番手に。その後は表彰台をかけた攻防の中で順位を前後したが、後半に入ると徐々に順位を落とし最後は5位でチェッカーとなった。

#76 Itoのチームメイト#64 Keminth Kuboは、16番グリッドからスタート。1周目を15番手で終えると、徐々にポジションアップ。さらに上位陣の脱落もあり、最後は9位まで順位を上げ今季3度目となるシングルフィニッシュを飾った。

Race 2

インドネシアラウンドの最終レースとなったSS600のレース2は予想外の展開となった。スタートから3周目、トップを走る#21 Md Zaqhwan Zaidi(ホンダ)が転倒しレッドフラッグが提示される。各ライダーがそれぞれのガレージにマシンを収めた直後、突然の豪雨でドライから一転ウエットとなり、レースは中断前の順位で再スタートとなったのだ。

ポールポジションは#65 Chalermpolとなりホールショットを奪ってレースをリードする。しかし主役は#65 Chalermpolではなく、チームメイトの#24 Dechaだった。序盤に#33 Ahmad Yudhistira(カワサキ)にトップを奪われるが、水しぶきが舞い散るほどの厳しいコンディションをものともせず、アグレッシブなライディングで4周目にトップへ浮上。その後もペースを緩めることなく一気に後方を引離して独走状態とすると、そのまま危なげない走りでチェッカーを受け、今シーズン初優勝を飾った。

#65 Chalermpolは3番手に後退し、2番手の#33 Ahmadからも離されてしまうが、最後までポジションをキープして3位表彰台を獲得。またレース1で転倒を喫しレース2での挽回をめざした#76 Itoは、スタートで遅れるもそこから挽回し、一時は4番手までポジションをあげる。ところが終盤に入り一気にポジションをダウンし7位でフィニッシュ。#64 Keminthは経験の少ないウエットに苦しみ13位。また昨年までAP250を走り、今シーズンからCEVインターナショナル選手権に参戦中の#27 Kasma Daniel Kasmayudinが5位を獲得した。

AP250 :レース1で地元#99 Galang5位入賞、レース2は#500 Anupabが4位を獲得

Race 1

シーズン唯一のインドネシアラウンド。Yamaha Racing Indonesiaをはじめ、ホームレースで表彰台を狙うヤマハのインドネシアンライダーたちが、予選から力を発揮した。ウィーク初日は、Yamaha Racing Indonesiaの#222 Reynaldo Chrisantho Ratukoreが総合3番手のタイムを叩き出すと、2日目の午前中に行われた予選では、再び#222 Reynaldoが2番手タイムでフロントローをゲット! これに続き、地元の#96 Imanuel Putra Pratna(Yamaha Traxx-D TJM Bien Racing)が4番手・セカンドローを獲得する。

そしてレース1では、Yamaha Racing Indonesiaの若きエース、#99 Galang Hendra Pratamaが、ここまでヤマハ勢で表彰台を獲得してきたYamaha Thailand Racing Teamの#500 Anupab Sarmoonとともに強力なライバルと激突した。

戦いは序盤から最終ラップまで続いた。#500 Anupab、#99 Galangは単独で逃げるトップから数秒差、2番手グループの5・6番手につける。2人は前に出ることはできないが、今シーズン新型を投入したライバル勢に食らいつきパッシングを狙い続ける。レース中盤に#500 Anupabが4番手に上がるが、すぐに5番手へ。そして後半も同じ状況が続いたがラストトラップ。地元の#99 Galangが意地のアタックで#500 Anupabをパス。その後、さらに前を狙うが届かず5位。#500 Anupabも6位でレースを終えた。

Race 2

過去3戦、ヤマハライダーの中で唯一表彰台を獲得している#500 Anupabがライバル勢に立ち向かう。6番グリッドからのスタートした#500 Anupabは、ライバル勢を退けスタートダッシュからトップに躍り出る。この後方には地元の#96 Imanuel Putra Pratna#99 Galangも続いたが、序盤の速いペースについていけずに後退し、第2グループを形成することとなった。これでトップグループに残ったのはライバル3人の対し#500 Anupabのみとなった。

#500 Anupabはトップグループの最後尾・4番手までポジションを落とすが、中盤にはストレートで並びかけ、3人を一気にかわしてトップへ浮上する果敢な走りを披露するが、ライバルもすぐに反撃に転じ再び後方へ。それでも粘りの走りで離されることなくチャンスをうかがいながら周を重ねていった。しかしライバルの壁は厚く、表彰台にあと一歩まで迫りながら最後までかわすことができず、4位でフィニッシュ。ランキングでは第3戦終了時点から一つポジションをあげ2位へと浮上した。

一方地元の#96 Imanuelと#99 Galangは、後方から追い上げてきたライバルにかわされ第3グループとなったが、その後は2人で6・7位争いを展開。最後は#96 Imanuelが競り勝ち6位入賞を果たした。

UB150 ヤマハライダーが2レース連続で表彰台独占!

併催されているUB150は、これまでと同様、周回ごとにトップも順位も大きく入れ替えながら、スタートから最終ラップまで大混戦となった。このなかで安定して上位をキープしたのがヤマハライダーたち。ラストラップの最終コーナーでは、5人のヤマハライダー、横一戦に並ぶようにチェッカーを目指した。この混戦を制したがのが、5月に行われたYAMAHA | VR46 Riders Academyに参加したMd Akid Aziz(UMA Racing Yamaha Maju Motor)。そして表彰台もヤマハラダーが独占する快勝となった。

スタートから混戦となったレース2。その中でYamaha Racing Indonesiaの#60 Wahyu Aji Trilaksana、YAMAHA | VR46 Riders Academyに参加した#96 Anggi Setiawanが安定して上位でレースを進めた。しかし、勝負は最終コーナーからのストレートとなり、これを制したのがワイルドカード参戦の地元インドネシア#179 Richard Taroreh(Yamaha Yamalube Justi Purra Usaha Jaya 549 Kaboci)。この後に#55 Md. Helmi Azman(ONEXOX TKKR Racing Team)、#60 Wahyuが続き、2レース連続でヤマハライダーが表彰台を独占することとなった。

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

SS600
YAMAHA RACING TEAM
#76 Yuki Ito(15位/7位)

「今回の結果は、悔しいという言葉につきます。ウィークの序盤は決して悪い流れではありませんでした。ただ、予選は7番手。もう少し上を狙っていたので、ここから少し歯車が狂い始めました。特にスタートを意識してしまい、結果的に両レースともミスが出てしまいました。レース1はその挽回のために頑張りすぎて転倒。ウエットとなったレース2でもスタートでミスがありました。レース2は4番手まで挽回できたのですが、ラスト2周となったとことで守りに入ってしまい順位を落としてしまいました。不幸中の幸いですが、ランキングではチャンピオンを諦めるまで差が開いてはいませんし、実力的には上位陣に負けているとは思っていません。マドラスは経験もあるコースで、トップ争いもしているので、チャンピオンに向けインドでは挽回します。応援をよろしくお願いします」

#64 Keminth Kubo(9位/13位)

「今回は初めてのサーキットで、予選は思うようなポジションを獲得できなかったのですが、確実にタイムアップしながらレースを迎えることができました。レース1は、何度もミスがありましたが、最終的にはシングルフィニッシュ。今の実力を考えると満足してよい結果だと思います。レース2は、午前中のウォームアップでよいタイムが出ていたので、ドライであれば上位を狙えると考えていました。ところがレッドフラッグが出て、さらにウエットに... 正直、緊張して硬くなってしまいミスが出てしまいましたが、それでも後半はペースもあげることができたし、今の自分のレベルにおいては精一杯の走りをしたつもりです。また、次のインドも初のサーキットですが、レースウィークの内容自体は確実に向上しているので、今回よりもさらによいウイークを過ごし、成績も上位を狙っていきます!」

Toru Koseki監督

「Keminth選手は結果も大切ではありますが、ウィークの初日からレース2までを計画的に進めることが今年の課題です。今回は大会前に怪我があり心配していたのですが、枚セッションでタイムを上げ、レース1ではシングルフィニッシュ。レース2は、突如ウエットになり、うまくこなしきれませんでしたが、完走で終えました。しかし、ここまで4戦、よい時と悪い時の差がはっきり出ているので、次のインドでも初日から積み上げながら結果を残すことが目標になります。一方の伊藤選手は予選までは順調でしたが、予選でタイムを出しきれずに3列目グリッド。さらに得意のスタートでも前に出ることができず、上位陣とのタイム差が少ないため、それを取り返すことに力を使うこととなり、それがマイナスとなってしまったと思います。しかし諦めている訳ではありません。インドでは、日本ラウンドのようにマイペースでウィークを過ごし、チャンピオン獲得に挽回します」

Yamaha Thailand Racing Team
#24 Decha Kraisart(5位/優勝)

「レース2に向けて、フォロントフォーク、リアサスなど大幅なセッティング変更を行いました。そのおかげで朝のウォームアップから調子がよく表彰台は十分に狙える自信がありました。レース2は赤旗から、ウエットに急変したのですが、ダンロップのレインタイヤの経験もあるし、全日本でも様々な経験をしてきたため、自信を持っていたし、実際に勝つことができました。次回、インドのマドラスは、過去に走行経験はありますし勝ってもいます。ただ路面の状況なども含め不安要素もあるので、気を引き締め、しっかりと結果を残せるよう精一杯がんばります」

#65 Chalermpol Polamai(DNF/3位)

「赤旗からのウエットになったレース2では、トップグループについていくことが僕のプランでしたが、序盤はトップでの走行となりました。ただウエットでしかもバンピーナーなコースでトップを走るのはリスクがあったため、あまり無理はしないようにしていたところ、Decha選手らにかわされました。もちろん優勝が目標ではあるのですが、難しいコンディションだったし、表彰台に立てて満足はしています。インドは随分前に走行していますが、路面の状態も含め難しいコースです。気温も高く厳しいレースになることは間違いありませんが、表彰台を目指して全力を尽くします」

Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support

「レース2はとても喜ばしい結果になりました。AP250では表彰台を狙っていましたがAnupab選手が4位。もちろん満足してはいけませんが、アウェーの環境の中で優勝争いを展開し、本当によくがんばったと思います。大きな4位でした。そしてSS600は、運も味方してくれました。レッドフラッグが出て、その直後に天候が急変しウエットに。多くの経験を持つベテラン2人にとってチャンスが巡ってきたのです。Decha選手とChalermpol選手は、全日本で様々なコンディションを経験していますが、それを生かしてDecha選手が優勝、Chalermpol選手が4位。本当にすばらしいレースでした!」

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