スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.09 7月31日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第9戦イギリス大会
■開催日:2011年7月31日(日)
■開催地:イギリス/シルバーストーン(1周5.900km)
■天候:晴れ
■観客数:64,000人
■PP:J・ホプキンス(Suzuki/2分04秒041)
■FL:M・ビアッジ(Aprilia /2分05秒525)
REPORT
E・ラバティーとM・メランドリが、両レースで2位、3位を獲得
ヤマハ・ワールドスーパーバイク・チームのE・ラバティーとM・メランドリが、両レースで揃って表彰台を獲得。ラバティーは両レース2位、メランドリは両レース3位の大活躍で、ヤマハR1の強さを見せつけた。
第1レースでは、ラバティーが予選2位の位置からレースをリード。6ラップまでトップをキープしたが、C・チェカに抜かれて2位に後退した。その後はJ・ホプキンス、L・キャミアの追撃を抑えきってそのままチェッカーを受けた。一方のメランドリも好調な走り。スタートで5位まで上がり、レース中盤はホプキンス、キャミアと激しいバトルを展開。何度も順位を入れ替えながら終盤を迎え、まさにキャミアを捉えようとしたところで、そのキャミアがエンジントラブルのためリタイア。これでメランドリは3位に浮上し、チームメイトとともに表彰台に上ることとなった。
ふたりは第2レースでも安定感のある走りで強さをアピール。レースは第1レースと同様の展開で、ラバティーは6ラップ目まで順調にトップをキープしたあと2位に後退してチェッカー。メランドリはグリッド2列目から絶好のスタートを切って4位。序盤の混乱で一時6位まで後退したが、10ラップ目に再び4位に浮上し、さらに前方のM・ビアッジに追いついてバトルを展開。3位をもぎとった。
合計4つの表彰台を獲得したヤマハは、マニュファクチャラー・ランキングで2位につけた。またライダー・ランキングではメランドリが合計272ポイントまで伸ばして3位。2位のビアッジとの差を9ポイント、1位のチェカとの差を71ポイントまで短縮した。ラバティーは合計158ポイントでランキング4位。5位のL・ハスラムには50ポイント差をつけている。シーズンは残り4戦、8レース。あと200ポイント獲得の可能性が残っている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・チェカ | ESP | Ducati | 38'06.477 |
2 | E・ラバティー | GBR | Yamaha | 0'03.304 |
3 | M・メランドリ | ITA | Yamaha | 0'04.782 |
4 | L・ハスラム | GBR | BMW | 0'07.116 |
5 | J・ホプキンス | USA | Suzuki | 0'11.057 |
6 | S・ギュントーリ | FRA | Ducati | 0'21.899 |
7 | J・ラスコル | ESP | Kawasaki | 0'22.308 |
8 | M・ベルガー | FRA | Ducati | 0'22.734 |
9 | T・コルサー | AUS | BMW | 0'25.491 |
10 | A・バドビニ | ITA | BMW | 0'25.725 |
11 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'25.844 |
12 | J・トーズランド | GBR | BMW | 0'45.578 |
13 | R・ロルフォ | ITA | Kawasaki | 0'51.650 |
14 | J・カーカム | GBR | Yamaha | 0'57.310 |
15 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 1'36.457 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・チェカ | ESP | Ducati | 38'03.361 |
2 | E・ラバティー | GBR | Yamaha | 0'02.274 |
3 | M・メランドリ | ITA | Yamaha | 0'03.675 |
4 | M・ビアッジ | ITA | Aprilia | 0'03.960 |
5 | L・キャミア | GBR | Aprilia | 0'04.405 |
6 | S・ギュントーリ | FRA | Ducati | 0'10.958 |
7 | J・ホプキンス | USA | Suzuki | 0'11.387 |
8 | L・ハスラム | GBR | BMW | 0'11.496 |
9 | M・ファブリティオ | ITA | Suzuki | 0'12.247 |
10 | A・バドビニ | ITA | BMW | 0'19.705 |
11 | J. スメルツ | CZE | Ducati | 0'19.753 |
12 | M・ベルガー | FRA | Ducati | 0'21.582 |
13 | J・トーズランド | GBR | BMW | '27.235 |
14 | M・アティシソン | AUS | Kawasaki | 0'30.702 |
15 | J・カーカム | GBR | Yamaha | 0'42.579 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | C・チェカ | Ducati | 343 |
2 | M・ビアッジ | Aprilia | 281 |
3 | M・メランドリ | Yamaha | 272 |
4 | E・ラバティー | Yamaha | 208 |
5 | L・ハスラム | BMW | 158 |
6 | L・キャミア | Aprilia | 146 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Ducati | 355 |
2 | Yamaha | 320 |
3 | Aprillia | 320 |
4 | BMW | 194 |
5 | Suzuki | 158 |
6 | Kawasaki | 137 |
7 | Honda | 113 |
COMMENT
E・ラバティー選手談(2位/2位)
「今日のこの40ポイントに満足しているよ!優勝はできなかったけれど、2位ふたつは十分に素晴らしいと思うんだ。第1レースではカルロスに抜かれて離されてしまい、力が足りずにどうしてもつかまえることができなかった。第2レースは何とか優勝したいと思って懸命にプッシュしていった。入院中の兄弟、ジョンを励ましたかったからね。結果は2位に終わったけれど、きっと満足してくれていると思うよ。第2レースはタイヤを換えて走りやすくなっていたので、第1レースよりもいいレースができた。このことに、とても意味があると思うんだ。終盤はライディング・ポジションを動かしてカルロスとの差を詰めようとしてみたけれど、彼のほうもそれに対応してきた。今日の彼は確かに強かったから、勝つのは難しかったのだと思う」
M・メランドリ選手談(3位/3位)
「第1レースはマシンが安定してくれなくて、序盤から良いフィーリングが得られず、リアのグリップ不足にも悩まされていた。ホプキンスや芳賀に差をつけられ、抜き返すのは簡単じゃなかったよ。第2レースの前にタイヤを変更して、タイヤの左側のグリップが良くなっていたんだけれど、ストレートで膝を石にぶつけてしまって遅れてしまった。そのあとは何とか調子を取り戻してカミエールを追っていった。マックスを抑えるのは大変だったけれど、何とか最後まで頑張ることができた。ふたつの表彰台獲得には満足している。このあとは少しインターバルがあるので、休暇を楽しんでから、また強くなって戻ってきたい」
A・ドソーリ、ヤマハ・ワールドスーパーバイク・チーム・チームマネジャー談
「両レースとも素晴らしかった!ひとつの大会で4つの表彰台獲得とは、驚くべき成績だ。ユージンはホーム・サーキットで見事な走りを見せてくれた。両レースとも完璧なレース展開。絶好のスタートでトップに立ち、チェカに抜かれたあともあきらめずについて行ってチェッカーまで走り切った。本当に素晴らしい仕事だった! マルコのほうもグリッド2列目から好スタート。しかしホプキンスにつかまってしまい、とくに第2レースはライバルたちに後れをとることになってしまったのは残念だ。ふたりのチームもまた、いい仕事をしてくれた。ここで改めてR1の強さをアピールし、その結果としてマニュファクチャラー・ランキング2位、チーム・ランキング1位を確実に守っている」