スーパーバイク世界選手権 WSB

RACE DATA

■大会名称：2009スーパーバイク世界選手権第4戦オランダ大会
■開催日：2009年4月26日（日）
■開催地：アッセン（1周4,555km）
■天候：晴れ
■周回数：22周（102,210km）×2
■PP：B・スピース（ヤマハ/1分37秒626）
■FL：L・ハスラム（ホンダ/1分38秒730）

REPORT

B・スピースが第1レースで優勝

世界選手権スーパーバイク第4戦は伝統のTTサーキット、アッセンで行われた。第1レースでは激しい接近戦の末にヤマハのB・スピースが、タイトル争いの最大のライバルである芳賀紀行(ドゥカティ)に競り勝ち優勝。その差はわずか0.154秒だった。

スピースはレース前半、なかなかペースがつかめず11周目には芳賀、L・ハスラムに続く3位にポジションを落としていた。しかし終盤になるとハスラムと激しいデッドヒートを繰り広げ、残り3周の第5コーナーで前に出て2位。さらには次のラップでトップの芳賀のテールに迫り、ヘアピンでパスを試みるもかなわず。その後の最終コーナーで再び仕掛けて、ついにはトップ浮上に成功し、そのままチェッカーを受けた。第2レースはコースアウトでリタイヤした。

チームメイトのT・サイクスはグリッド8位からスタートし、第1コーナーで巧みにイン側をついて6位に浮上。バックストレートでもう一台パスして5位。さらに2周後、またも第1コーナーでひとつ順位を上げて4位となった。その後も順調に走行を続けたサイクスは、最後まで4位を守りきってゴールした。第2レースはスタートで出遅れて、挽回を強いられる展開。終盤ではJ・リーと5位争いを繰り広げ、6位でレースを終えた。

シリーズポイントではスピースが合計120ポイントを獲得し、ランキングトップの芳賀に60ポイント差でランキング2位をキープ。サイクスは合計70ポイントでランキング6位。

COMMENT

B・スピース選手談（優勝/リタイヤ）

「第1レースはすべてがうまくいって優勝することができた。序盤はなかなかペースが上がらなかったが、タイヤが暖まってくるとリズムをつかみ、ポジションも上げることができた。最後はハスラム、芳賀とバトルを繰り広げ、とてもエキサイティングな優勝争いになったと思う。

第2レースもフィーリングは良くて、スタートから1周半もするとタイヤの状態は第1レースの時よりも良くなっていた。それで序盤からプッシュしていったら第1コーナーではらんでしまい、コース脇の芝に当たってハイサイドをおこしてしまったんだ。僕自身もマシンも好調だっただけに、今は悔しい気持ちでいっぱいだよ。優勝できたかどうかなんて誰にもわからないけれど、第1レースよりも確かにペースは速かったんだ。モンツァのテストはとてもうまくいったので、期待している。今日は怪我をしなかったので良かったということにしておくよ」

T・サイクス選手談(4位/6位)

「第1レースは悪くなかったんだ。結果にも満足しているよ。序盤では何台かパスして順位を上げることができたが、そのあとフロントにちょっと違和感を感じ、それ以上ペースが上がらなくなってしまったのは残念。第2レースはスタートで出遅れてしまい、そこから追い上げを強いられることになった。少しでも挽回しようと懸命に頑張ったけれど、すでにトップグループからはすっかり離されてしまっていたんだ。スタートさえうまくいっていれば上位争いに加わることができたはずなので、本当に悔しいよ。今回も僕を支えてくれたチームのみんなには感謝の気持ちでいっぱい」

M・メレガリ、ヤマハ・ワールドスーパーバイク・チーム監督談

「第1レースは本当に素晴らしかった。ベンの走りは見事なもので、そのまま優勝を手にすることができた。しかし第2レースではハイサイドをおこしてしまったため、優勝を狙うチャンスを失ってしまった。トムは第1レースで4位、第2レースで6位と非常に順調だった。そろそろ表彰台を狙っていけるに違いない。モンツァに向けて準備は万端。好成績を目指す」