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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.17 10月27日 日本

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第17戦日本GP
■開催日:2013年10月26日(土)予選結果
■開催地:もてぎ/日本(4.801km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:13度 ■路面温度:16度
■PP:J・ロレンソ(1分53秒471/ヤマハ)

REPORT

ロレンソがポールポジション獲得!

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが、予選セッションで見事なパフォーマンス。日本GPのポールポジションを獲得した。

昨日のフリープラクティスが天候不順のためキャンセルされたため、予選セッションは75分間に延長して行われた。ロレンソはこれをフル活用。ウエット・コンディションのコースに飛び出し、決勝用のセットアップに取り組みながらタイムアタックを行った。序盤でM・マルケス(ホンダ)と何度か順位を入れ替えたあと一時順位を下げたが、セッティングを変更して再び2位まで浮上。この時点でトップのマルケスとの差はわずかコンマ1秒だった。残り15分までトップが入れ替わる競り合いが続いたあと、ロレンソは1分53秒965をマークしてついにトップに。その後、ライバルたちもさらに更新したが、ロレンソも1分53秒471まで伸ばしてマルケスに0.65秒の大差をつけ、ポールポジションを獲得した。

チームメイトのV・ロッシも好調な走り。序盤で1分59秒304を記録すると、一時トップに立った。その後も4番手あたりにつけてライバルたちとポジション争いを展開。残り30分の時点では、トップのペドロサに0.12秒差まで迫る2位に浮上したが、終盤のタイムアタックでは再び多くが入れ替わり、ロッシは最終的に、1分54秒732のタイムで5位となった。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローとB・スミスは、それぞれ11位と13位。ウイーク初日の金曜日に予定されていたフリープラクティスは、悪天候のため2回ともキャンセル。2日目の今日も雨が降り続き、午前中に予定されていた第3、第4セッションは走行することができなかった。しかし午後になると徐々に天気が回復。路面は依然としてフルウエットの状態だったが、激しい雨は止み、コンディションも少しずつ良くなってきたため予選セッションが75分間に延長して行われた。

クラッチローはセッション終盤、フロント・グリップに悩んでペースが上がらず11位。決勝で2列目までに並べなかったのは今シーズンでわずか2回。一方のスミスは、モトGPで初めてのもてぎで少しずつ自信をつけていったが、目標のトップ10入りを果たせず13位に留まった。

明日の朝は、通常は20分間のウォームアップ・セッションが50分間に延長され、9時40分から行われる。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 1'53.471
2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'54.129
3 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 1'54.539
4 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'54.542
5 V・ロッシ Yamaha Factory Racing Yamaha 1'54.732
6 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 1'55.036
7 A・バウティスタ GO&FUN Honda Gresini Honda 1'55.135
8 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda 1'55.610
9 A・エスパルガロ Power Electronics Aspar ART 1'55.719
10 Y・エルナンデス Paul Bird Motorsport ART 1'55.998
11 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'56.058
12 中須賀克行 Yamaha YSP Racing Team Yamaha 1'56.125
13 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'57.114
14 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki 1'57.297
15 A・イアンノーネ Energy T.I. Pramac Racing Team Ducati 1'57.347
16 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda-Suter 1'57.540
17 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART 1'57.715
18 青山博一 Avintia Blusens FTR 1'57.994
19 M・ラバティ Paul Bird Motorsport PBM 1'58.540
20 L・スカッサ Cardion AB Motoracing ART 1'58.802
21 C・コルティ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki 1'59.617
22 H・バルベラ Avintia Blusens FTR 1'59.646
23 D・カドリン Paul Bird Motorsport PBM 2'00.982

COMMENT

ホルヘ・ロレンソ選手談 (予選1位/1分53秒471/25周)

「レイン・コンディションの最後の記憶がアッセンだっただけに、今日は本当にうれしいよ。始めはちょっと怖かったし、転倒したくないと思っていたんだけれど、セッションを延長してくれたのが良かった。おかげで少しずつ自信がついてきて、マシンがすごく乗りやすくなり、路面グリップもしっかり感じられるようになった。とくにブレーキングでね。明日がウエットになってもドライになっても気にならない。それに、それを気にするのは僕の仕事じゃないよ。僕らはどんな状況でも走るということだけ。でもチャンピオンシップのことを考えるならば、ウエットのほうが有利かもね」

バレンティーノ・ロッシ選手談(予選5位/1分54秒732/29周)

「フロントロウを狙っていたけれど、5位という結果も悪くはないよ。すごく離されてしまったわけじゃないけど、後ろにいることだけは間違いないね。路面がフルウエットのときは、マシンのフィーリングも良かった。でも路面の水が少なくなって所々乾いてきてからは、いくらかタイムが上がったものの決して十分ではなかったんだ。それでフロントロウには届かなかった。明日、もしも晴れたら大変! 朝のウォームアップでベスト・セッティングを探し、決勝でしっかり戦えるところまで仕上げなければならないんだから…」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「2日間で1度だけの予選セッションという、通常ではあり得ない特別なウイークになった。でもホルヘはポールポジションを獲得! アッセンではウエットでクラッシュしてしまったが、今回はウエット・コンディションでのフィーリングがとても良かったようで、自信を取り戻すための、いいチャンスにもなったと思う。天気予報を見ると、明日の決勝はドライになりそう。昨年はダニに続く2位に終わったが、あのときは我々がチャンピオンシップをリードしており、リスクをおかす必要は何もなかった。しかし今年は状況が違っており、選択肢はひとつしかない。つまりマルクに勝つということだ。前の2回でベース・セッティングが出来上がっているので、明日、ドライになっても慌てる必要はない。どんな状況にもしっかり対処することができるだろう」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・チーム・チームディレクター談

「今日も難しいコンディションになったが、幸い、予選セッションを十分に使いきることができた。最善の状態で臨むことができたからだ。ポールポジションを獲得しなければならないことはわかっていて、それを成し遂げることができたのだ。ウエットだとしても、何周かは走っておくことが大切。明日はドライになる可能性が高そうだが、データを収集できたことに意味がある。ホルヘの取り組み方は、とても良かったと思う。慎重にスタートし、最後にターゲットをつかんだ。バレンティーノはベストではなかったものの、とてもよく頑張ってくれた。チームも良い仕事をしており、明日もこの調子をキープできるようベストを尽くす。好成績を狙っている。準備はできた!」

カル・クラッチロー選手談(予選11位/1分54秒732/25周)

「10位以下なんて今シーズン初めてのこと。いつも予選で上位につけているので、今日の結果は予想外だったよ。ウエットも得意なほうで、雨のル・マンでは2位を獲得している。だから今日もトップ6に入る自信があったんだけれど…。最後のフロントタイヤを履いたときに路面が乾き始め、うまくマシンを止めることができなくなったんだ。タイム更新を目指して頑張ったけれど、最後の2ラップで3度もコースアウト。タイムを大幅に更新してポジションが上がったラップもあっただけに残念だ。11位からのスタートでは、決勝は厳しい展開になるだろうな…。でも明日はどうやら晴れそうだ。1度も試したことのないセッティングとスリック・タイヤで、いきなりレースをするようなことにならないように、朝のウォームアップもドライ・コンディションになってほしい。いろいろなことがあったけれど、今日は少なくともコースに出ることができて良かったと思う。我慢強く待ってくれた日本のファンに、エキサイティングなレースを見てもらいたい」

ブラッドリー・スミス選手談(予選13位/1分57秒114/23周)

「ブリヂストン製レイン・タイヤは今まであまり使う機会が多くなかったんだけれど、最初の走行からとてもフィーリングが良かったので驚いた。このコースはウエットでのグリップが素晴らしく、ロレンソなどはドライのラップレコードからわずかに8秒遅いだけ。僕も一時は7位まで上がり、そのあたりをキープできると楽観していたんだけれど、セッション終盤でフロントブレーキにちょっと不具合が出て、うまくマシンを制動できなくなってしまったんだ。このコースはハードブレーキングのコーナーが6つもあり、そこでタイムをロスしてしまった。明日はドライ・コンディションになりそうだけど、プラクティスの時間は50分しかないので、今のベース・セッティングがある程度うまく機能してくれると助かるな。昨日、今日と大変な状況になったが、日本のファンは僕らがコースに出るまで待っていてくれた。明日はヤマハにとって大切なレースになるので、僕もできるだけ上を目指してベストを尽くすよ」

中須賀克行選手談(予選12位/1分56秒125)

「今回、僕が乗るYZR-M1は、テストパーツが組み込まれていて、今回の仕様でウエット路面を走るのは初めてでした。そのため早く自分のリズムを作り、マシンの手応えやセッティングを確認しようと、予選が始まってすぐにタイムを上げて行きました。その後、何度かピットインして、少しずつ路面コンディションに合わせたマシンに仕上げられたので、さまざまなデータを残すことができ、大きな収穫があった予選となりました。今日の予選は、いいリズムで走ることができて緊張が解けたので、明日の決勝はドライ路面で混戦になると思うのですが、気負わずに確実に走ります」

星野仁談、ヤマハ・YSP・レーシング・チーム・スーパーバイザー

「今大会は天候不順で金曜日の走行が中止となり、今日も朝から強い雨が降り、どうなることかと思いましたが、ようやく走ることができました。走行スケジュールが大幅に変更になるなど、ライダーにとっては精神的にとても大変な環境でしたが、強豪がそろうなか、そしてテストパーツが組み込まれているマシンでよく頑張ってくれました。当初の予定よりも走行時間が極端に減ってしまいましたが、テストスケジュールに影響を及ぼすことはありません。明日の朝、50分間のフリー走行がありますが、ドライコンディションになりそうなので、ここでテストパーツの最終確認をして、中須賀選手には決勝レースを頑張ってほしいです」

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