ヤマハ発動機株式会社

ロードレース世界選手権 MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.16 10/25 マレーシア

3位表彰台となりタイトルを獲得した#46 V・ロッシ(YZR-M1)


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RACE DATA

■大会名称:MotoGP第16戦マレーシアGP
■開催日:2009年10月25日(日)決勝
■開催地:マレーシア/セパン(5.548km)
■観客:59,206人
■周回数:21周(116.508km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:27度 ■路面温度:22度
■PP:V・ロッシ(ヤマハ/2分00秒518)
■FL:V・ロッシ(2分13秒694)

REPORT

ロッシ3位、シリーズチャンピオン決定!

フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシが3位を獲得し、自己通算9度目となる世界チャンピオンの栄冠に輝いた。これは最高峰クラスで7回目、ヤマハで4回目の快挙で、表彰台獲得は通算163回目となった。一方、チームメイトのJ・ロレンソはサイティングラップで問題があり、最後尾からのスタートとなったが、見事な追い上げで挽回し、ロッシの後ろの4位でチェッカーを受けた。モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズは13位、J・トーズランドは15位。優勝はC・ストーナー(ドゥカティ)だった。

決勝スタートの30分前に雨が降り出したため、スタートは延期。予定を45分間遅らせてレースが開始されたときには、完全なウエットコンディションとなっていた。しかしプラクティスではウエットでの走行がまったくなかったため、決勝はギャンブルのようなものとなった。そのなかでロッシは好スタートを切ったかに見えたが、第1コーナーではらんで8番手まで後退。その後さらにふたつ順位を下げ、10番手で1周目を終了した。

その後はジワジワ追い上げ3周目に8番手に浮上すると、4周目からは毎周ひとりずつ抜き8周目にはロレンソを抜いて4番手に。ここでマシンを大きくスライドさせる場面もあったが、立て直して、すぐさまリードを広げると、14周目にファステストラップを記録して力走。そしてさらにA・ドビツィオーゾ(ホンダ)に照準を合わせ、もう少しで届くというところでドビツィオーゾが転倒。ロッシはこれで3番手に上がった。これであきらめずに、さらに2番手のD・ペドロサ(ホンダ)との差を縮めにかかったが、この頃には路面がほぼドライになっていたことと、タイトルを確実にしていたことから、慎重な走りに切り替えてゴールを目指した。優勝はC・ストーナー(ドゥカティ)。

ロレンソはスタート直前にスペアマシンに乗り換えることとなったため、ピットを出るのが遅れていた。ロッシ同様にサイティングラップを2周走る予定だったが、2周目走行中にピットレーンが閉められてしまい、グリッド最後尾からのスタートを余儀なくされたのだ。しかし絶好のスタートで前車を抜いていき、最終的には12台をパスしてロッシの後ろの4位を獲得した。最終戦で1ポイントを獲得すれば、ランキング2位が決定する。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズとJ・トーズランドは、それぞれ13位と15位。この結果エドワーズは、シリーズランキング5位獲得の可能性を残した。エドワーズはウエット用マシンのフロントにいくらか不具合を抱えながらも、10位以内を目指して果敢な走行を見せた。13周目には12番手まで浮上したが、予想外の低温のコンディションでペースが上がらず、その後ひとつ下げて13位となった。シリーズポイントでは、ライバルのA・ドビツィオーゾとの差を4ポイントまで縮め、最終戦のバレンシアに臨む。一方のトーズランドもエドワーズ同様にフロントのグリップ不足に悩まされていたが、15位でゴールし、7戦連続のポイント獲得を達成した。

RESULT

順 位ライダーチームマシンタイム
1C・ストーナーDucati Marlboro TeamDucati47'24.834
2D・ペドロサRepsol Honda TeamHonda14.666
3V・ロッシFiat Yamaha TeamYamaha19.385
4J・ロレンソFiat Yamaha TeamYamaha25.850
5N・ヘイデンDucati Marlboro TeamDucati38.705
6C・バーミューレンRizla Suzuki MotoGPSuzuki41.061
7T・エリアスSan Carlo Honda GresiniHonda48.555
8M・メランドリHayate Racing TeamKawasaki55.557
9L・カピロッシRizla Suzuki MotoGPSuzuki1'00.303
10M・カリオPramac RacingDucati1'00.440
11A・エスパルガロPramac RacingDucati1'01.655
12A・デ・アンジェリスSan Carlo Honda GresiniHonda1'01.847
13C・エドワーズMonster Yamaha Tech 3Yamaha1'10.778
14G・タルマクシScot Racing Team MotoGPHonda1'15.851
15J・トーズランドMonster Yamaha Tech 3Yamaha1'50.672

LAP CHART

RIDERS RANKING

順 位ライダーマシンポイント
1V・ロッシYamaha286
2J・ロレンソYamaha245
3C・スト―ナーDucati220
4D・ペドロサHonda209
5A・ドビツィオーゾHonda152
6C・エドワーズYamaha148
14J・トーズランドYamaha88

CONSTRUCTORS RANKING

順 位コンストラクターポイント
1Yamaha366
2Honda272
3Ducati261
4Suzuki131
5Kawasaki108

COMMENT

V・ロッシ選手談(3位)

「またチャンピオンになることができて最高の気分! この9つ目となるタイトルを心から誇りに思う!チームのみんな、古澤さん、ダビデ・ブリビオ、リン・ジャービス、ジェレミー…とにかくみんなに感謝の気持ちでいっぱいだよ! 今シーズンはとても厳しかったし、とくにロレンソが新たなライバルとして僕に挑んできた。このふたりの戦いは、とても見応えがあったと思うよ。今日は急に雨が降り出して大変なことになった。今までずっとドライだったから、それがすべて無駄になってしまって、セッティングについては何もわからないまま走らなければならなかったんだ。

僕は第1コーナーでミスをして大きく遅れてしまった。そのことを考えれば3位でフィニッシュできたのはすごいと思うよ!  ドビツィオーゾをパスしようとしたところで、彼は転倒。そのあとしばらくはペドロサを追って行こうと思っていたけれど、乾いていく路面をウエット・タイヤで走るのはリスキーだから安全に行くことにしたんだ。

ヤマハでまたタイトルを獲得することができて本当にうれしい。またシーズンを通じて素晴らしいタイヤを提供してくれたブリヂストンにも感謝しなくては。イタリア語では、年老いた鶏はいいスープになるが、卵を生むことはできないという言葉があるんだ。僕はもう30歳だから‘年老いた鶏’なんだけれど、またひとつ卵を産むことができたよ! すごいでしょ!」

D・ブリビオ、チーム監督談

「シーズンはひとつひとつ特別なものだが、今年はとくに面白い状況になっていた。つまり、シーズンがスタートした直後から、最大のライバルは同じガレージの中にいることがわかっていたからなんだ。この状況は楽ではないが、おかげで皆を刺激することになった。そして我々はみな、ヤマハの一員であることを誇りに思うことができる。バレンティーノは今シーズン、今までよりももっとハードに仕事に取り組み、レベルが上がればさらに努力する。そうすると我々チームのほうも、彼についていくために懸命に頑張らなければならないということなのだ。そういう意味でもバレンティーノと一緒に仕事をするのはとても楽しく、我々チームはラッキーだ。今日もまた、彼はその才能を披露し、スタートであれだけ遅れながらも表彰台にあがるところまで追い上げてくれた。そしてそのことによって、チームの仕事がすべて報われたのだ。おめでとう、バレンティーノ。そしてチームのみんなに、ヤマハに、そしてブリヂストンにありがとう」

J・ロレンソ選手談(4位)

「まず、バレンティーノと彼のチームにおめでとう! レースのほうは、今日はちょっと大変だったよ。ウォームアップでいくらか良くなったから、いいレースができそうだと思ったんだけれど、雨が降り出してしまって状況が変わってしまった。それもあってサイティングラップを2ラップ走りたかったのに、時間が足りなくてピットを閉められちゃったんだ。グリッド最後尾からのスタートになってしまったけれども、生涯ベストと言ってもいいほど絶好のスタートダッシュができて、1コーナーまでは自分でも信じられないほどだった。

でもそのあと、昨日までと同じようなグリップの問題が出てきてしまったんだ。でも難しい状況のなかではとてもいいレースができた。4位は悪くないと思うよ。モトGPを走り始めてわずかしか経っていないのに、バレンティーノとこのような戦いができるなんて思ってもいなかった。次のバレンシアであと1ポイント獲れば、ランキング2位を手にすることができるしね」

D・ロマニョーリ、チーム監督談

「バレンティーノの9回目のタイトル獲得、おめでとう! 我々も今シーズンは、自分たちの力をすべて出し切って彼を苦しめたつもりだが、最終的には彼の勝ち。そしてこうしてチャンピオンを獲得した。ホルヘにとっても素晴らしいシーズンで、今日も最後尾から見事な追い上げを見せた。決勝用に用意していたマシンに問題があったためスペアマシンに替えなければならず、サイティングラップのあとピットレーンを出ることができなかった。これはとても残念なことだったが、彼はそのあと見応えあるレースを展開。4位まで追い上げる見事な走りを見せてくれた。あとは次のバレンシアでランキング2位を確実に手中にし、来シーズンにつなげていきたい。ホルヘは来年、もっと強くなると確信している」

 C・エドワーズ選手談(13位)

「今回はウイークを通じてあまり良くなかったね…。ドライではいろいろな理由でスピードが上がらなくて、結局最後までうまくいかなかった。今朝のウォームアップで別のセッティングを試してみたら、いくらかフィーリングが良くなったんだけど、決して劇的な変化というわけではなかったんだ。でも雨が降ってきてしまって、推理ゲームをしているような状況になった。ウォームアップではバレンティーノの後ろで2ラップ走ってコンディションをチェックしてみたけれど、そのときすでに、フロントのフィーリングはあまり良くなかった。そしてフロントに十分な荷重がかけられそうにないと感じていたんだけれど、そのとおりになってしまったというわけだ。

マシンは思い通りに倒せるんだけれど、フロントにまったく荷重がかからない。だからマシンが曲がっていかないんだ。また十分なウエットだったらペースを上げて10位グループに近づくこともできたと思うけれど、タイヤが熱くなってしまって、何度も大きくスライドし始めるようになった。終盤はペースがどんどんペースが落ちてしまったんだ。ドビツィオーゾが転倒したので、ランキング5位の可能性を残して最終戦のバレンシアを迎えることができる。でも、ライバルのミスで得をするようなことは、本来あまり好きじゃないな…。ヤマハとバレンティーノにおめでとうを伝えたい。9回目のワールド・タイトルなんてすごいじゃないか! またひとつ、素晴らしい仕事を成し遂げたね」

J・トーズランド選手談(15位)

「雨が降ってきたとき、実はそんなに嫌な気はしなかったんだ。だって、ここまでずっと、ドライでずいぶん苦労したからね。決勝はウエット用のベースセッティングで走ったわけだけれど、どういうわけか、ドライで経験したのと同じ問題が出てしまった。リアがグリップしてくれなくて、ウエットではコーナー進入からコーナーの真ん中までがとくにひどい。それでコーナースピードがとにかく遅くて、ラップタイムも上がらなかったというわけなんだ。後ろを走るためにコースに出ているつもりはない。僕に出来る限りのことをしたつもりだけれど、これ以上、速く走るのは不可能だった。今回はこのように厳しい展開になったが、最終戦のバレンシアこそは力強い走りで締めくくりたい」

H・ポンシャラル、チーム監督談

「非常に残念な結果だ。シーズン最悪と言ってもいいだろう。ドライでもいろいろな課題に悩まされていたので、今日、雨を見たときに嫌な気持ちがなかった。むしろチャンスになるかもしれないと思ったんだ。しかし残念ながら、ウエットコンディションのなかでますます調子は下降。気持ちも落ち込んでしまった。今回、なぜこんなことになってしまったのか、これから何としても解き明かさなければならない。唯一の救いは、コーリンがランキング5位の可能性を残して最終戦に臨めるということ。チームのみんなが、良い形でシーズンを終えられるようにとモチベーションを上げている。最後になったが、バレンティーノとヤマハに祝福を贈りたい。今年もまた素晴らしい仕事を成し遂げ、バレンティーノは改めてその才能を証明した。ヤマハは明らかに、モトGPを席巻するマシンということだ」


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