ヤマハ発動機株式会社

ロードレース世界選手権 MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.10 07/15 ドイツ

4位を獲得した#5 C・エドワーズ(YZR-M1)


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RACE DATA

■大会名称:MotoGP第10戦ドイツGP
■開催日:2007年7月15日(日)決勝結果
■開催地:ドイツ/ザクセンリンク(3.671km)
■観客数:101,083人
■周回数:30周(110.13km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度 ■路面温度:41度
■PP:C・ストーナー(ドゥカティ/1分22秒384)
■FL:D・ペドロサ(ホンダ/1分23秒082)

REPORT

エドワーズ4位、ロッシは転倒リタイヤ

【速報】

フィアット・ヤマハ・チームのC・エドワーズが4位を獲得した。玉田誠は序盤のピットイン(タイヤ交換)で後退、2ラップ遅れながら完走しポイントを獲得した。グリッド2列目発進のV・ロッシは序盤、7番手から6番手に浮上した直後に転倒しリタイヤ。S・ギュントーリは4周目に転倒しリタイヤした。レースは序盤からトップに立ったD・ペドロサ(ホンダ)が今季初優勝を果たした。

30周のレースはペドロサのホールショットで開始。序盤はポイントリーダーのC・ストーナー(ドゥカティ)がすぐ後ろにつける展開。その後、ペドロサが少しずつリードを拡大し、折り返しの15周目にはストーナーに3.5秒差。さらに20周目には10秒の差で独走体制を築きそのまま逃げ切っての今季初優勝を飾った。

予選6位グリッド2列目発進のロッシは、ややスタートで遅れ序盤2周目を8番手で通過。3周目にA・バロス(ドゥカティ)を抜いて7番手に。先行するR・ド・ピュニエ(カワサキ)をコンマ1~2秒で追う展開。ロッシは、続く6周目の右コーナーでド・ピュニエのインをつき一瞬前に出るが、直後にスリップダウンし、そのままリタイヤとなった。

グリッド5列目発進のエドワーズは序盤10番手につけるが、ロッシの転倒などで繰り上がり8番手に。中盤には後退してきたド・ピュニエをパスし、さらにJ・ホプキンス(スズキ)ら3人を抜きさり終盤25周目には4番手まで挽回。約1秒遅れで先行するN・ヘイデン(ホンダ)を追う。続くラスト5周はヘイデン、エドワーズともに24秒台の互角のタイムで差は変わらず、結局エドワーズは4位でチェッカーを受けた。

【レポート】

予選13位からスタートしたエドワーズが力強い走りを見せ、ザクセンリンクでの自己ベストとなる4位を獲得した。チームメイトのV・ロッシは、6位争いのなかで転倒、早々にリタイヤとなった。

曇り空で幕を開けたレースウイークだが、土曜日は好天に恵まれて絶好のコンディションの下で予選が行われた。ところがロッシもエドワーズもその恩恵にあずかれず、予想外の問題にぶつかった。路面温度が金曜日の18度から10度近く上がったため、状況が大きく変化。二人はセッション前半を、コンディションに合わせたセッティング調整に当てなければならなかった。

予選セッション終盤になって各車がタイムアタックを開始。ロッシは予選タイヤを履いて2周目の走行でフロントロウを獲得できる位置まで上がるかに見えたが、最後の区間でタイヤにわずかな乱れが出てコンマ数秒落ちてしまった。ロッシのベストタイムはポールポジションから0.221秒の差しかなかったが、トップ7台がコンマ3秒差という接近戦となったため6位に留まることとなった。

一方のエドワーズは最後までセッティングが定まらず、とくにコースの後半で苦労。その結果として予選グリッドは13位、5列目となり決勝ではかなり厳しい戦いを強いられるものと思われた。

決勝日には気温が33度まで上昇。激しく照りつける太陽の下で、路面温度は51度にもなった。厳しいコンディションのなかでの30ラップは、ライダーにとって、マシンにとって、そして何よりもタイヤにとっての耐久テストの様相となった。

101.083人もの熱狂的ファンに見守られてレースがスタート。ロッシは出遅れて8番手に後退し、2ラップを費やしてバロスをパス。3周目にはド・ピュニエの背後につけたが、スピードでは明らかに勝っていたものの、抜き去るためのラインがなかなかみつからず、6周目になってようやく仕掛け、右の第3コーナーでド・ピュニエのインに飛び込んだ。パスは成功したかに見えたが、コーナー立ち上がりの上りでスピードが出過ぎていたこととバンク角が深過ぎためにタイヤへの負担が大きくなり、フロントのグリップを失って転倒してしまった。

一方のエドワーズは周回を重ねるごとにミシュランタイヤへの信頼を深め、着実に走行を続けていた。レースが進むにつれて、タイヤの性能では明らかにライバルに差をつけていたからだ。2周目に中野真矢(カワサキ)を捕らえて10番手に上がったエドワーズは、ロッシの転倒で9番手、6周目にヘイデンをパスして8番手に浮上し、10周目にはバロスの転倒で7番手に上がった。その後ヘイデンに再び抜き返されたが、二人でバトルを繰り返すうちに前方を走っていた集団に追いついた。レースも残り3分の1になって、トップグループもタイヤの消耗に苦しめられるようになりペースが落ちてきたのだ。そしてエドワーズは、ド・ピュニエとホプキンスをパスし、残り6周の段階で6番手浮上に成功した。

ロッシにとって幸運だったのは、ランキング争いのライバル、ストーナーもペースキープに苦しんだ一人だったこと。レース序盤はトップのペドロサを追いかけていたが、ロッシの状況を見たあとは2番手キープに落ち着いた。ところが21周目、L・カピロッシ(ドゥカティ)とM・メランドリ(ホンダ)に追い上げられてストーナーの計画は破綻。二人のイタリアンはストーナーを抜き去った。

しかしメランドリはその後再びストーナーに先行を許すが、そこにエドワーズが後方から追い上げてバトルに参加。コースの最後から二つ目のコーナー立ち上がりでメランドリの外側を回るなどでリアタイヤの強さを見せつけたエドワーズは、残り5周となったところで、その優位性を生かしてストーナーをパス。そのまま4位でゴールし、チームメイトのライバルを抑え込んでロッシのタイトル争いに貢献する形となった。

ここザクセンリンクでは、これまで5位がベストリザルトだったエドワーズにとって、表彰台獲得が現実的な可能性となってきたのが終盤の3番手争いのシーンだった。結局3位表彰台を獲得したのはヘイデン。エドワーズは最後まで差を埋めようと力を尽くしたが、わずかにコンマ2秒届かなかった。優勝はペドロサ、2位にカピロッシが入っている。

シリーズポイントでは、ストーナーが5位に留まったことでロッシは最悪の状態を免れたものの、その差は32ポイントに拡大した。エドワーズは13ポイントを獲得してランキング7位をより確実なものとした。そしてこの好調をそのままに、7月22日、ホームGPとなるラグナセカを迎える。

テック3・ヤマハ・チームのギュントーリと玉田は、厳しい暑さの中で難しいレースを強いられた。予選ではGPルーキーのギュントーリが自己ベストの9位を確保したが、決勝ではこの好調を再現できずに4周目で転倒。一方の玉田はウイークを通じて苦労していたが、決勝はポイント圏内の13位でゴールした。

RESULT

順位ライダーチームマシンタイム
1D・ペドロサRepsol Honda TeamHonda41'53.196
2L・カピロッシDucati Marlboro TeamDucati13.166
3N・ヘイデンRepsol Honda TeamHonda16.771
4C・エドワーズFIAT Yamaha TeamYamaha18.299
5C・ストーナーDucati Marlboro TeamDucati31.426
6M・メランドリHonda GresiniHonda31.917
7J・ホプキンスRizla Suzuki MotoGPSuzuki33.395
8A・ウエストKawasaki Racing TeamKawasaki41.194
9A・ホフマンPramac d'AntinDucati43.214
10M・ファブリッチオHonda GresiniHonda44.459
11C・バーミューレンRizla Suzuki MotoGPSuzuki1'01.894
12Ku・ロバーツTeam RobertsKR212V1'10.721
13玉田 誠Tech3 Yamaha TeamYamaha-2 Laps
14C・チェカHonda LCRHonda-3 Laps

RIDERS RANKING

順位ライダーマシンポイント
1C・ストーナーDucati196
2V・ロッシYamaha164
3D・ペドロサHonda144
4J・ホプキンスSuzuki103
5M・メランドリHonda97
6C・バーミューレンSuzuki93
7C・エドワーズYamaha88
16玉田 誠Yamaha23
18S・ギュントーリYamaha18

CONSTRUCTORS RANKING

順位コンストラクターポイント
1Ducati208
2Yamaha184
3Honda174
4Suzuki131
5Kawasaki64
6KR212V12

COMMENT

C・エドワーズ選手談(4位)

「レース序盤はとても厳しかった。何度か転倒しそうになって、何だかリアのグリップが効き過ぎているような感じだったんだ。でも時間が経つとどんどんフィーリングが良くなってきて、ヘイデンに抜き返されたときに俄然やる気になった。無我夢中で走って、急に顔を上げたら前には3人のライダーがいた。表彰台も不可能じゃないと思ったんだ。ストーナーとメランドリを抜くのは問題なかったが、ヘイデンに届かなかったのが残念だ。表彰台はもちろんいいに決まっている。

でもきのうの予選を考えたら4位でも満足だし、このサーキットでのベストリザルトでもあるんだ。体力的にかなりきついレースで、ゴールラインを越えるまでは気づかなかったんだけれども、体の左側にかかる負担がすごい。今は肩がとても痛いよ。僕のために懸命に方法を探り、良いマシンを作り上げてくれたミシュラン、チーム、そしてヤマハにお礼を言いたい。朝のウォームアップのときにすでにマシンの進化を実感できた。そして実際に予選13位から4位を獲得できたのだから大満足だ。いい気分でラグナセカへいける!」

V・ロッシ選手談(リタイヤ)

「悔しいことに自分でミスをしてしまった。チームのみんな、ヤマハ、そして僕のファンのみんなにあやまらなければならない。スタートで順位を下げてしまったので、初めからプッシュしていくことができなかった。それでも状況は決して悪くなかったんだ。ド・ピュニエを抜くのは大変だった。というのはコースのなかで最も抜きやすいところで、彼がとても速かったからなんだ。ようやく勝負を仕掛けて、そしてうまくパスできたのだが、その後ミスをして転倒してしまった。マシンが絶好調だっただけに残念でならない。ストーナーとのポイント差を埋めることにも失敗してしまったというわけだ。

ペドロサ、そしてコーリンの今日のパフォーマンスを見れば、ミシュランタイヤが最後までしっかりと機能してくれたことがわかる。僕は戦い続けられず残念だった。ストーナーが5位に留まったのはラッキー。次のレースまで7日間しかないということが今はうれしいんだ。早くレースをしたい!」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「コーリンはとてもよく頑張ってくれた。彼自身にとって、そしてチームにとっても大きな励みになったし、自信をもってホームGPのラグナセカを迎えることができる。今回もミシュランが良い仕事をしてくれたおかげで、タイヤは最後までしっかりグリップしてくれた。

その一方で、バレンティーノは非常に残念なことになってしまった。ポイント差を縮めることができなかったのだ。でもこれがレースというものなのだし、我々のマシンがとてもいい状態にあって、良く走ってくれたことは分かっているので、1週間後にもう一度トライする。今日の結果を受けて、ラグナセカに向けてのモチベーションは2倍になったよ」

玉田誠選手談(13位)

「非常に残念なレースウイーク。というのも最初から最後までマシンに納得がいかなかったからだ。やれることはすべてやったつもりだが、どうしてもフィーリングがつかめずリズムも悪かった。決勝になってもそのままの状態だったので、タイヤを換えることで何か自信をつかめるのではないかと思って試したが、状況は変わらなかった。今回のことは、今後じっくりと考えなければならない。そしてこの経験を次のアメリカに生かしていけるようにしたい」

S・ギュントーリ選手談(リタイヤ)

「予選が良かったので、きっとうまくいくと思っていた。それだけに悔しい気持ちが強い。スタートはうまくいったし、エドワーズとからみながら走ることができたのは大いに自信になった。ところが4周目の最終コーナー進入で、突然エンジンの回転が落ちていることに気づいたんだ。それで大きくはらんでしまってコースの汚れている所までいってしまい、リアをとられてハイサイドというわけだ。今の僕にできることは、早く気持ちを切り替えて、次のラグナセカに繋げることだ」

H・ポンシャラル、テック3・ヤマハ・チーム監督談

「去年はここで、トップからわずか17秒差というベストリザルトを記録していたので、今回も期待していた。ところがこのような結果に終わり非常に残念。しかも土曜日の予選ではギュントーリが自己最高の9位を獲得していたのだから、この結果はなかなか受け入れられない気持ちだ。彼はこれまで何度かスタートミスをしているから、今回はそれを繰り返さないようにと頑張っていた。

ザクセンリンクはコースがとても狭いので、ラインを外れてしまうと大変なことになる。それが今日、まさに彼に起きてしまったのだ。玉田のほうは、原因はわからないがウイークを通じてペースが上がらなかった。チームのみんなで懸命にマシン作りに取り組んでいるのに、なぜ結果につながらないのかと頭を悩ませている」

辻幸一談(ヤマハ発動機モトGPグループ)

「今季のグランプリ中で最も暑いレースとなりました。コーリン選手が13番手からのスタートにもかかわらず4位でチェッカーを受けたことは、今後このような暑いレースを戦う上で、多大なデータを得ることができたとともに、次戦コーリン選手のホームGPであるラグナセカに向け、大きな励みとなりました。残念ながらロッシ選手は転倒、リタイヤとなってしまいましたが、車体、タイヤともウイークエンド中で最も良い状態であったことは、今後のレースに繋がることは言うまでもありません。

テック3・ヤマハ・チームのシルバン選手は、スタート直後からトップチームを凌駕する走りを見せつけましたが、残念ながら転倒、リタイヤ。玉田選手は猛暑の中、13位でチェッカーを受けました。チャンピオンシップポイントは離されてしまいましたが、残り8戦を全力で戦います。次節は翌週アメリカでのGPです。引き続き皆さんのご支援、ご声援をお願いします」


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